【7歳を過ぎたら遅い?】お金の価値の教え方~入学前に「お金の教育」してますか?~

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【7歳を過ぎたら遅い?】お金の価値の教え方~入学前に「お金の教育」してますか?~

電子マネーで支払うとポイント還元!など、世の中では「キャッシュレス化」が加速中で、「お金の価値」がわかりにくくなっています。小学生になると、「交通系のICカードにお小遣いをチャージして使う」「子どもがスマホで支払う」といった使い方をするご家庭も。そんな今こそ、子どもに「お金の大切さ」や「お金の価値」について、伝えてみませんか?

お話:八木 陽子さん(ファイナンシャルプランナー、キャリアカウンセラー、「キッズ・マネー・ステーション」運営)
イラスト:ユキミ

目次

お金の流れを教える!お金は働いて得られる物

お金について、まず子どもに知ってほしいことは、基本的なお金の流れです。お金は、「パパやママががんばって働くことで得られる物」。働いた対価として得る物なので、無限にあるのではなく、何か欲しい物があったとしても、全部を買うことはできません。優先順位を付けて、「計画的に、大切に使わなければいけない」ということを、ぜひ伝えたいものです。

スーパーでの普段の買い物や、出かけた先のおもちゃ屋さんなどで、「これ買ってー!」と、ダダをこねられて困った経験は誰しもあるでしょう。「ダメ」と言っても納得せず、「お金ないから」と言えば、「カードがある!」「ピッてすればいい」などと言われたりも。キャッシュレス化が進む今だからこそ、「お金の価値」について、子どもに話してみてほしいと思います。

絵本で“お金”について学んだら、買い物に行っても!

いざ、子どもにお金について話そうと思っても…なかなか難しいと感じる人も多いはず。そこで、おススメなのが絵本を取り入れることです。絵本のなかには、○○屋さんなどお店屋さんがテーマになっている絵本も多く、また、具体的にお金がタイトルになっている絵本もあります。

『からすのパンやさん』(偕成社)
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『おさいふのかみさま』(フレーベル館)
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おかねのれんしゅうちょう 改訂新版』(Gakken)
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『おかねのれんしゅうちょう おかいもの編 改訂新版』(Gakken)
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こうした絵本やワークブックを通して、お金への関心を促すことができます。また、読み終えたら「じゃあ、100円で何が買えるか、お買い物をしてみよう!」と、実際に子どもにお金を渡して、一緒にお買い物に出かけてみるのもよいでしょう。

お年玉の意味を伝え、特別な買い物体験を!

現金をもらう「お年玉」は、子どもにとってもテンションの上がるイベントです。金額がよくわからなくてもうれしいはず。ただ、もらったその場で親に預けてそれっきり…というご家庭も多いのではないでしょうか。

何のために親が預かるのかということも、きちんと伝えておくとよいでしょう。例えば、将来のために貯金をするならば、通帳を見せて理由を伝える、などです。

また、せっかく現金を手にする滅多にない機会ですから、もらったお年玉の一部で、子どもが欲しい物を1つ購入してみてはいかがでしょうか。子どもも「大金」を手に、欲しい物を選び、決める、というプロセスは楽しく、きっとお金にまつわる“思い出に残る”経験になるはずです。

就学前に、交通系ICカードの使い方・ルールなどを決める

小学校入学後には、交通系のICカードを持ち、利用するという子どもも増えています。ちゃんと使えるのか、気になるところですね。就学前に、何度か一緒に使ってみると安心です。

7歳を過ぎたら遅い?お金の価値の教え方~入学前に「お金の教育」してますか?~

また、ICカードを使い始める前には、交通費以外に使っていい場所や場面などについても、親子で相談し、ルールなどを決めておく必要があります。

親がすること

・オートチャージにせず、決まった額を子どもの前でチャージする
・毎月、履歴を印刷して、使用状況を確認する

少し面倒ですが、「ICカード=交通費(お金)」ということを理解させるためにも続けましょう。

子どもに伝えること

・「ICカード=交通費(お金)」ということを繰り返し伝える
・無限に使える物ではないこと
・交通費以外に使ってもいい場面(飲み物や食べ物を買うなど)を、相談して決める
・友達に頼まれても、勝手におごらない

「ICカードで子どもが勝手に友達におごってしまって…」というケースは、入学後によく聞くトラブルの一つ。子どもたちだけになると、どうしてもつい…ということも起きがちです。そのたびに、丁寧に繰り返し伝えていきましょう。

お小遣いは何歳から?いくら?

就学前に気になる「お金のこと」については、お小遣いがあります。お小遣いをあげ始めるのは、3、4年生くらいからという家庭が多いようですが、大切なのはお小遣いを500円とした場合、その金額のなかで、例えば「スイミングの後でジュースを買う」など、それまで親が払っていた物の一部を自分のお小遣いでやりくりする、という約束で行うことです。

そうすることで、「スイミングの後に毎回ジュースを飲むと、すぐなくなってしまう」といったことに子ども自身が気づき、どうやりくりするのか、考えるようになります。何を子どものお小遣いに含めるかは、家庭ごとにじっくり相談してから始めましょう。

そうした小さい頃からの経験を積み重ねていくことで、「お金を大事に、計画的に使う」ということが徐々に身についていきます。それが、思春期や1人暮らしをするようになった時にもつながっていくと考えられます。

この記事の監修・執筆者

ファイナンシャルプランナー 八木 陽子

ファイナンシャルプランナーとして数々のマネーの相談に乗る傍ら、講演やセミナー、新聞・雑誌をはじめとするさまざまなメディアで活躍。子どもにお金や社会の仕組みを教え、自立する力を贈ることを目的とした「キッズ・マネー・ステーション」を主宰し、さまざまな切り口のワークショップを実施。2人のお子さんのママでもある。

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