「学校での出来事を聞きたい!」子どもとコミュニケーションを取るときのコツや心構えとは?

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「学校での出来事を聞きたい!」子どもとコミュニケーションを取るときのコツや心構えとは?

「今日は学校で何をしたの?」「楽しかった?」など、小学校から帰ってきた子どもにこのような質問をしても、なかなか話してもらえずお困りの保護者もいるのではないでしょうか。とくに思春期ともなると思うようにコミュニケーションを取れず、悩んでいる方もいるでしょう。

そこで本記事では、子どもに学校での出来事を尋ねるときのコツや、子どもの話を聞く保護者の心構えをご紹介します。小学生の子どもを持つ保護者は、ぜひ参考にしてくださいね。

文/マムズラボ

目次

学校での出来事を保護者に相談や話をしない子どもが増えている

保護者に相談や話をしない小学生の子どもが増えている

学研教育総合研究所が2021年に行った「小学生の日常生活・学習に関する調査」によると、小学生の相談相手は1位が母親(79.7%)、2位が父親(32.3%)となっています。しかし、2020年と比べると保護者に相談をする割合は減少しており、悩みを誰にも「相談しない」と答えた子どもの割合が増える結果となりました。(※1)

さらに、内閣府が2021年に行った「『子供・若者総合調査』の実施に向けた調査研究」においては「家族・親族に何でも悩みを相談できる人がいる」の質問に対し、「そうは思わない」と回答した割合は小学校の高学年に上がるにつれて上昇しており、12歳になると男の子では10.3%、女の子の場合だと17.8%の子どもたちが相談しづらいと感じているようです。(※2)

子どもが悩みを抱えているなら、少しでも解消してあげたいと思う保護者は多いと思います。そのために学校での出来事や悩みなどを、少しでも話せるようなきっかけをつくってあげる工夫が保護者に求められているといえるでしょう。

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【学校での出来事の尋ね方】子どもが話したくなるコツ3選

【学校での出来事の尋ね方】子どもが話したくなるコツ3選

子どもの悩みを解消するためには、子どもにとって話をしやすい状況をつくることが大切です。では、子どもが学校での出来事をつい話したくなるコツにはどのようなものがあるのでしょうか。実際に筆者が行っている工夫を元にご紹介します。

質問を具体的にする

保護者がついしてしまうのが「今日、学校どうだった?」「今日は何をしたの?」というような抽象的な質問です。このような質問だと子どもも具体的な回答をしにくく、「いつもと同じ」「ふつう」などの返答になりがちになってしまいがちです。

そこで、我が家では、質問内容を具体的にするよう心がけています。

【質問の一例】
・今日のお昼休憩は何して遊んだの? 
・今日の給食でいちばん美味しかったものは何?
・今日の学校でいちばん楽しかったことは何?

いくつか具体的な質問をすることで、子どもも答え方に悩むことなく、具体的な返答をしてくれるでしょう。

授業や行事、友だちのことを糸口にして聞く

質問をするときに具体的な授業や行事、友だちの名前などを出してみると、会話の糸口にしやすくなります

【質問の一例】
・今日は楽しみにしていた体育だね。授業では何のスポーツをしているの?
・今年の音楽会はいつだったかな、もう練習は始まってる?
・(友だちの)〇〇くん/さんはこの前風邪ひいていたと聞いたけど、もう元気になった?

前に子どもが話してくれた内容を盛り込むことで、質問が自然と具体的なものになり、子どもも答えやすくなります。我が子の場合、何かを糸口にして学校のことを話し始めると「そういえば」と別の話題について自ら話してくれることもあります。

まずはなんでもよいので、話し始めやすい糸口を見つけることが大切です。

会話タイムを設ける

毎日の習慣として、夕食時、入浴時、就寝前などの決まったときに、今日あった出来事を話す場を設けるのも効果的です。その場で話すテーマをあらかじめ決めておくと、よりスムーズに会話ができます。

【テーマの一例】
・その日あったこと
・今日いちばん楽しかったこと
・今日いちばんびっくりしたこと
など

子どもがなかなか話しはじめないときは、まずは保護者から率先して話すことがオススメです。筆者は会社であった出来事や街で見かけたハプニングなどをよく話すのですが、その話を聞いた子どもから「ぼくもこんなことがあって」と話をしてくれることがあります。

学校での出来事を聞くときの保護者の心構え3選

学校での出来事を聞くときの保護者の心構え3選

学校での出来事を子どもが話してくれているときに、保護者はどのような心構えで聞けばよいのでしょうか。ここからは、子どもの話を聞くときの保護者の心構えについてご紹介します。

子どもが話しだしたら向き合う

頭で理解はしていてもなかなかできないのが「きちんと子どもと向き合って話を聞くこと」です。子どもは保護者の時間があるときに話し始めるとは限りません。忙しいときに、学校での出来事や大切なことを話し始めたりすることもあるでしょう。

しかし、子どもが話し始めたら、家事や作業の手を一旦止めて、子どもと向き合って話を聞くようにすることが大切です。スマホを触りながら聞くのも厳禁。子どもは保護者が思っている以上に、反応を見ています。もし、どうしても手が離せないときは「あと10分でお料理ができるから、終わってから話そうか」と、しっかり話を聞けるタイミングを提示しましょう

子どもの話を遮らない

子どもが話しているときに、その話を遮らないことも大切です。子どもががんばって話しているのに「ああ、それで〇〇しちゃったんだ?」など、途中で割り込んでしまうと、子どもも気持ちよく話を続けることができず、途中で話をやめてしまうかもしれません。

話の中で気になる部分があったり、言い間違いをしていたりしても、まずは訂正せず最後まで話を聞くようにしましょう

保護者に自分の話を最後まで聞いてもらえることで、子どもは「受け止めてもらえている」と感じ、悩み事を進んで話してくれるようになるでしょう。

保護者が話を一方的にまとめない

子どもが話してくれた内容に対して、つい「それはこうすべきだったよね」「それはだめだよ」など、保護者の考えで話をまとめてしまうこともあると思います。しかし、子どもから悩みなどを相談されているときは、保護者から解決策を教えることはあっても、「それはだめだよ」と言ってしまうと、子どもは説教されているような気分になってしまうかもしれません。

我が家でも、子どもが話をするときは徹底して聞き役に回り、受け止めるようにしています。子どもにとってこの話は解決策を教えてもらいたいのか、それともただ話を聞いてほしいのか、保護者が見極めることで、子どもがより話しやすい環境をつくれるでしょう。

学校での出来事を上手に聞いて、子どもとの会話を増やしていこう

学校での出来事を上手に聞いて、子どもとの会話を増やしていこう

本記事では、子どもが思わず話したくなるようなコツや、保護者が子どもの話を聞くときの心構えをご紹介しました。

子どもへの質問をより具体的にし、子どもとの会話を習慣化することによって、子どもはささいな悩みでも話をしてくれるようになります。

ただ、それでもなかなか話をしてくれず、どのような学校生活を送っているか不安な場合は、学校や友だちの保護者に子どもの様子を聞いてみるのもよいでしょう。家の外での子どもの様子をこっそり聞いておくことで、会話の糸口を見つけられることもあります。

ぜひ本記事を参考にして、親子の会話をより増やしてみてくださいね。

【引用】
(※1)学研教育総合研究所 小学生白書Web版(2021年8月調査)「小学生の日常生活・学習に関する調査」
https://www.gakken.co.jp/kyouikusouken/whitepaper/202108/chapter9/05.html
(※2)内閣府「『子供・若者総合調査」の実施に向けた調査研究 (令和3年度)」第2章 調査結果の概要
https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/sougou/r03/pdf/s2.pdf

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