いよいよ秋のキャンプシーズンが到来します。キャンプでは、自然に触れて体を動かしたり、みんなでごはんを作ったり、家族で楽しめる要素がたくさんあります。それだけでなく、実は子どもの問題解決能力やレジリエンス(折れない心(※1))、自己肯定感などを高める要素もいっぱいです。
本記事では、子どもといっしょにキャンプを楽しむために必要な持ち物リストや、注意点などについてご紹介します。
文/マムズラボ
【家族キャンプでの必需品】持ち物リスト
家族でキャンプにいくときは、大人だけでキャンプをするときよりも、持ち物には気をつけなければなりません。基本のキャンプグッズからオススメの便利アイテムまでをご紹介します。
基本のキャンプグッズ
テント設営や食事から、身の回りのケアに使う道具まで、家族キャンプの必需品を項目別にリストアップしました。
寝泊りに使用する「テント用品」や調理・食事に必要な「調理器具」「食事用品」は、キャンプのときの必需品です。
食器やカトラリー類は、帰りの荷物を減らすなどの目的で使い捨てのものにするのも一案です。食器を洗う水がない場所でも紙皿や割りばしなどを捨てるだけなので、片づけを手早く済ませることもできます。ただし、リサイクルできる素材などを選ぶようにすると、環境にもやさしいキャンプをすることができますね。
オーブンやグリルは本格的なアウトドア用のものではなく、家庭用コンロで代用することもできます。
テント用品 | テント・タープ・ペグハンマー・マットやシュート・シュラフ(寝袋)・毛布やタオルケット |
調理器具 | 焚火台・炭・着火剤・バーナー・フライパン・鍋・ダッチオーブンやグリル・コンロ・トング・ナイフ |
食事用品 | テーブル・椅子・クーラーボックス・食器やカラトリー・ふきん |
+α | ランタンやライト・懐中電灯・収納ボックス・軍手 |
掃除道具や衛生用品
テント内や周辺をきれいにする「掃除道具」や、清潔を保つための「洗濯用品」「洗面用具」などは、子どもがいっしょのキャンプのときには欠かせません。滞在するキャンプ場により、水場や入浴施設がないこともあるので、滞在先に合わせた準備を行ってくださいね。
また、キャンプは屋外の活動が中心なので、季節を問わず虫よけアイテムを持参するようにしましょう。
掃除道具 | ゴミ袋・台所洗剤・たわし・ブラシ・ぞうきん |
洗濯用品 | 洗濯用ロープ・洗濯ばさみ・洗濯用洗剤・おりたたみなどの洗い桶や大きめのボウル |
洗面用具 | 大小タオル・歯磨きセット・石鹸・ハンドソープ・ドライシャンプー・ボディクリーム |
衛生用品 | ウェットティッシュ・ペーパータオル・虫よけアイテム・ケガの応急処置グッズ・常備薬・日焼け止め |
着替え
季節によりそろえるべき衣服の内容は異なりますが、屋外での活動が多くなるため、虫よけやケガの予防を兼ねて、長袖・長ズボンを基本に組み合わせを考えるのがオススメです。
また子どもは、遊びで衣服を汚すこともあります。現地で洗濯ができない可能性もあるので、宿泊日数+2セット分くらいを多めに持っていくと安心ですね。おむつが取れていない子どもの場合も、おむつやおしりふきは多めに持参しておくとよさそうです。トイレトレーニング中やおねしょの心配がある子どもは、下着とボトムスを多めに用意しておくようにしましょう。
また屋外では足場が悪いところや未舗装の場所もあるので、はきなれた靴を選ぶのがベストです。
上着 | ジャケット・パーカー・ベスト |
トップス | 長袖・半袖・シャツ・トレーナー・カーディガン |
ボトムス | 長ズボン・ハーフパンツ |
インナー、下着 | 長袖インナー・下着・靴下 |
靴 | スニーカー・サンダル・レインブーツ |
+α | 帽子類・手袋・レインウェア・おむつ・おしりふき |
アウトドアキャリー
家族キャンプは荷物が多くなるので、荷物をまとめて運べるアウトドアキャリーがあると便利です。アウトドアキャリーにはワゴンタイプとコンパクトタイプがあり、重いキャンプ道具も運搬することができます。重量が重くても大きくて安定したもので、耐荷重は100kg以上のタイプを選ぶのがオススメです。
なお、たたんで専用の天板をのせればアウトドアテーブルとしても活用できるタイプもあります。
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家族キャンプはレンタル品を活用するのもアリ!
キャンプ道具を一度にそろえられないときは、キャンプグッズをレンタルするのもオススメです。テント・寝袋・椅子・テーブルなどや設営に必要な道具を含めた基本グッズを一式レンタルできるプランなどがあります。単品のみのレンタルも可能なことがあるので、事前に調べてみてくださいね。
レンタル会社によっては、レンタル品をキャンプ場まで配送し、現地で受け取れるサービスもあります。帰宅後に家で片づける手間がないのもうれしいポイントですね。
家族キャンプに重要! 子どもにオススメの遊び道具
ママパパとしては、キャンプ中に子どもが楽しめるような準備もしておきたいところ。滞在中にオススメの遊びアイテムをご紹介します。
ただし周辺環境に注意し、ケガや危険がないように遊んでくださいね。なお、キャンプ場で定められた範囲内で活動するようにしましょう。キャンプ場によっては、昆虫や動植物の採集などを禁じているところもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
1.ハンモック
木の幹にハンモックを設置して、ハンモックそのもので遊ぶのはいかがでしょうか? ブランコのように揺らしたり、下をくぐったりするほか、ハンモックに乗ってごっこ遊びや読書をすることもできます。
ただしハンモックに乗るときは耐荷重を超えず、ひっかかりなどにも気をつけるようにしてください。
2.虫取りグッズ
虫取り網や虫かごなどの虫取りグッズがあると、昆虫採集を楽しむことができます。川辺が近くにあるなら、水辺の生き物を捕まえてみるのもオススメです。普段見かけることのない生き物に出会えるかもしれません。
3.花や植物、木の実集め
花や葉っぱ、枝、木の実などを集める遊びです。かごや空き容器がいっぱいになるまで、自分だけの宝物を集めてまわります。集めた宝物を使って、工作に挑戦してもよいですね。
4.ロープ
長めのロープも遊び道具になります。縄跳びや電車ごっこをしたり、地面の上に置いてバランス歩きをしたりなど、遊び方はさまざまです。
5.フリスビーやバドミントン
広場などで、フリスビー(フライングディスク)やバドミントンで遊ぶのもオススメです。地面に落とさないようにパスを続けたり、飛距離を競ったりなど、子どもも大人もいっしょになって楽しめます。
6.天体観測ができるグッズ
近場に光源のないキャンプ場なら、天候次第で星空を眺めることができます。地面にしいたマットに寝転んで星空を見上げれば、たくさんの星を見つけられるでしょう。
星空観測用のスマートフォンアプリなどを使用して、星座の名前や、その由来となった神話などを調べながら星に親しむのもよいですね。また天体望遠鏡を使えば、より鮮明に星空を見ることができます。
家族キャンプではマナーも大切
家族キャンプは子どもも大人も楽しいひとときを過ごすことができますが、キャンプ場ではマナーも求められます。周囲の人への気づかいを忘れることなく、みんなにとって気持ちのよいキャンプ時間になるよう、気をつけましょう。
1.子どもをしっかり見守る
キャンプ場は自然環境の中にあり、敷地が広く、危険な地形や場所もあります。また、設営時に工具を使ったり、調理時に刃物や火を使います。ケガやトラブルを防ぐため、子どもから目を離さないようにしましょう。
2.騒ぎすぎない
キャンプの非日常が楽しく、子どもが騒ぎすぎてしまう可能性もあります。子どもにはあらかじめ、自分たち以外のひともキャンプ場を利用していることを伝え、騒ぎすぎに気をつけることを教えましょう。
またキャンプ場では消灯時間が定められていることがあります。定められている消灯時間帯はもちろん、夜間や早朝にも大声を出したり騒いだりしないよう、事前に子どもに伝えておくとよいですね。
なお一般社団法人 日本オートキャンプ協会「オートキャンプ場のルール、マナーに関する調査報告」によると、「キャンパーからキャンプ場へ届くクレーム発生スポットとその頻度」では、騒音のクレームが多い傾向にあるそうです(※2)。騒音でほかの利用者の妨げにならないよう、くれぐれも注意しましょう。
3.共用設備をきれいに使う
調理場やトイレなどの共用設備をきれいに使うことは、キャンプ場を利用するときの大切なルールです。ごみは決められた場所に捨て、使ったあとはきれいにするなど「公共の場のマナー」を子どもにも説明し、いっしょに実践してみましょう。
またごみの処理はキャンプ場により異なることがあるため、「キャンプ場のルール」にも注意しましょう。
4.ほかの利用者のサイト(敷地)に立ち入らない
一般社団法人 日本オートキャンプ協会「オートキャンプ場のルール、マナーに関する調査報告」によると、「キャンパーからキャンプ場へ届くクレーム発生スポットとその頻度」では、隣人サイト(敷地)のクレームも多い傾向にあるそうです(※2)。
ほかの利用者がテントを張っているサイトに立ち入ったり、横切ったりするのはキャンプマナーの違反とみなされます。特に子どもの場合は意図していなくても、ほかの利用者のサイトに侵入してしまうこともあります。子どもにはあらかじめ、サイトへの侵入がマナー違反であることを説明しておきましょう。
5.思いやり・譲り合いを忘れない
キャンプ場にはほかの利用者もいます。シーズンによっては、となりのテントとの距離が近くなったり、共用設備が混雑することもあります。近隣の利用者への思いやりや譲り合いを忘れず、きちんと挨拶をするようにしましょう。
必要に応じ子ども連れであることを伝えておくと、万が一のトラブルも予防できるかもしれません。
事前準備を万全にして、すてきな家族キャンプを!
キャンプを行うことで、自然のなかで工夫しながら衣食住を体験する機会が得られます。公共の場のマナーや周りへの気づかいなど、社会で役立つちからも学ぶことができます。子どもの心と体がはぐくまれるファミリーキャンプに、ぜひ挑戦してみてくださいね。
【引用】
(※1)日本放送協会「クローズアップ現代 全記録/No.3486“折れない心”の育て方~「レジリエンス」を知っていますか?~」
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3486/
(※2)一般社団法人 日本オートキャンプ協会「オートキャンプ場のルール、マナーに関する調査報告」
https://www.autocamp.or.jp/post-12787/
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