【子どもの行方不明を未然に防ぐ】犯罪から守るために保護者ができることとは?

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【子どもの行方不明を未然に防ぐ】犯罪から守るために保護者ができることとは?

みなさんは、年間どれくらいの子どもが行方不明になっているか知っていますか? 子どもの行方不明は決して他人事ではありません。どの家庭でも起こりえることなので、行方不明にならないためにもできることを知っておくことが大切です。

そこで本記事では、事前の対策方法と、万が一子どもが行方不明になった際に保護者ができることについて解説します。大切な子どもを守るためにも、ぜひ参考にしてください。

文/マムズラボ

目次

年間の子どもの行方不明者数はどのくらい?

年間の子どもの行方不明者数はどのくらい?

「警察庁生活安全局人身安全・少年課」が発表した資料によると、2022年の行方不明者は全体で84,910人です。そのうち、9歳以下の子どもは1,061人と1,000人を超えています。また、10代では14,959人もの人たちが行方不明となっています(※1)。

2018年からの9歳以下の行方不明者数は以下のとおりです。

年数9歳以下の行方不明者数
2018年1,216人
2019年1,253人
2020年1,055人
2021年1,010人
2022年1,061人
(※1)

上記の表から、毎年1,000人以上もの子どもが行方不明になっていることがわかります。行方不明になる要因としては迷子や家出のほか、事故や誘拐といった犯罪に巻き込まれている可能性もあり、警察による公開捜査が実施されるケースもあります。

最悪の結果を生みださないためにも、子どもが行方不明にならないよう対策することが大切です。

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子どもが行方不明にならないためにできることは?

子どもが行方不明にならないためにできることは?

大切な子どもを守るため、安全に過ごしてもらうためにも、防犯に関する教育を実施することが大切です。子どもといっしょになって安全対策を行うことで、最悪の結果を防げることもあります。

ここでは、子どもが行方不明にならないために各ご家庭でできることをご紹介します。

できるだけ1人で行動させない

子どもを守るためには、なるべく「1人で行動させない」ことが重要なポイントです。誘拐事件の場合、子どもが1人でいるときに狙われる可能性があります。1人にさせないよう、保護者は子どもから目を離さずに過ごすことが肝心です。

世の中には危険な場所がいくつもあります。とくに、公衆トイレや公共施設内のトイレは普段よく行く場所で頻繁に出入りがあり人目にもつく場所ですが、連れ去られる可能性やトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。少しの時間目を離しただけで行方不明になる可能性はあるので、できるだけ1人で行かせないよう指導しましょう。

小さい子どもの場合は、目を離したすきに保護者から離れてしまう可能性もあります。保護者は常に目を離さないことが大切ですが、手をつないで歩くことも欠かさず、出かける前には必ず1人で行動しないように子どもと約束しましょう。

「行きたい場所があったらママやパパに言ってね」「行きたい場所があっても1人では絶対に行かないでね」などと、子どもでもわかりやすいように伝えることが大切です。

防犯グッズを常備させる

ランドセルに防犯ブザーをつけている小学生が多くなってきていますが、誘拐対策として防犯グッズはオススメです。防犯ブザーを選ぶ際には、一目で防犯ブザーだとわかるものを持たせると犯罪を抑制する効果が期待できるでしょう。

ブザーの音は、全国防犯協会連合会の基準では85デシベル以上が推奨されています。なかには100デシベル以上の大きな音を発するブザーもあるので、購入の際にチェックしてみてください。

また、子どもが使いやすい防犯ブザーである点も重要なポイントです。不審者に遭遇した際は大人でも慌ててしまいます。子どもであればなおさらです。そのため、小学校低学年の子どもでもかんたんに使えるよう、紐を引くだけでブザーが鳴るタイプなどの防犯ブザーを選びましょう。

防犯ブザー以外では、見守り用のGPSの活用もオススメです。見守り用GPSは衛星を利用して位置情報を特定するツールとなっており、小型のGPS端末を子どもに持たせるだけで保護者のスマートフォンアプリから位置情報を確認できます。スマートフォンやキッズ携帯でもGPSが搭載されたものがありますが、学校によっては持ち込みが禁止されている場合もあるので、代わりに見守り用GPSを活用するとよいでしょう。

出かける際には家族といっしょであっても、毎回持ち歩くようにすると安心です。

YouTubeなどを活用して防犯の知識を身につける

「防犯」「誘拐」といわれても、子どもによっては理解できない場合もあります。そんなときは、YouTubeを活用して子どもといっしょに防犯の知識を身につけましょう。YouTubeであれば、イラストや映像、音声によって内容が理解しやすくなります。話を聞くよりも記憶に残りやすいので、防犯意識を高めるのにもぴったりです。

なかには、防犯意識を高められるコンテンツもあるので、子どもでも飽きずに楽しく視聴できる動画をさがし、いっしょに見ると記憶にも残りやすいでしょう。

たとえば、愛知県警の公式YouTubeチャンネルには、「防犯クイズ―こんなとき、どうする?―(子ども用)」が投稿されています(※2)。日常で起こりえる危険な事柄をクイズ形式で教えてくれるので、いっしょに視聴すれば防犯意識を高められるでしょう。

「こども110番の家」をいっしょに確認しておく

「こども110番の家」とは、事件に巻き込まれそうになったときや危険を感じたときに助けを求めてきた子どもを保護して、警察に通報してくれるボランティア活動の一種です。地域の住民や事業者といった人々の協力のもと、子どもを犯罪から守る取り組みとなっています。

協力している住民や事業者には、目印として「こども110番の家」というプレートや旗などが目立つ場所に掲げられています。そのため、万が一の際もすぐに助けを求められるよう、あらかじめ「こども110番の家」を子どもといっしょに確認しておきましょう。

もし子どもが行方不明になったらどうすればいい?

もし子どもが行方不明になったらどうすればいい?

もし、実際に子どもが行方不明になってしまったら、以下のような行動を取りましょう。

学校に知らせる

登校日に子どもが行方不明になった際には、まず学校に連絡をしてみましょう。対処法について教えてくれるほか、学校から戻っていない場合は下校した時間やいっしょに帰った友だちなどを教えてくれる可能性もあります。

また、行方の心当たりがないか聞くことで、参考となる事柄を教えてくれるかもしれません。学校での様子を聞くことで、自ら行方をくらました場合の原因を把握できる可能性もあります。いっしょにさがしてくれるケースもあります。

子どもの友だちや知り合いに連絡する

子どもの友だちや知り合いに連絡することも大切です。いっしょに帰宅した友だちや頻繁に遊んでいる友だちなどに連絡を取れば、そのときの様子や悩んでいたこと、帰った方向などの足取りを知ることができるかもしれません。

いっしょに遊ぶような友だちでなくても、近所に住んでいる子どもや帰宅途中にある子どもの家などにも連絡することで、目撃情報などを得られる可能性もあります。

警察に行方不明者届を出す

自分でさがしても見つからない場合は、警察に行方不明者届を出してください。「もしかしたら自分で帰ってくるかもしれない」と警察への連絡を躊躇してしまうかたもいますが、躊躇している間に取り返しのつかない事態に発展する可能性もあります。

行方不明者届は電話では受理できないため、警察署まで行く必要があります。届け出をする際には、住所や氏名だけではなく、生年月日や身体的な特徴、行方不明時の服装や所持品などを聞かれます。行方不明者の写真や届け出をする人物の印鑑も必要になるので忘れずに用意しましょう。

子どもが行方不明にならないよう、事前に対策をしておこう

子どもが行方不明にならないよう、事前に対策をしておこう

子どもが行方不明になる事件は毎年発生しています。大切な我が子が当事者になる確率はゼロではありません。事件に巻き込まれてからでは遅いので、行方不明にならないよう予防策を考え、子どもといっしょに取り組むことが大切です。

今回ご紹介した「行方不明にならないためにできること」を参考に、子どもの命を守りましょう。

【引用】
(※1)警察庁「令 和 4 年 に お け る 行 方 不 明 者 の 状 況」2ページ
(※2)愛知県警察「防犯クイズ―こんなとき、どうする?―(子ども用)

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