【負けず嫌いでいちばんじゃないと爆発!】そんな子どもにどんな声をかけたらよい?

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楽しくゲームをしていると思ったら「負けたー!」と悔しがって泣き叫ぶ、かけっこで1位になれなかったことをいつまでも引きずる、お友だちが先に園に到着しているのを見て「先に到着したかった」とヘソを曲げるなど、負けたくない気持ちが強すぎる子に手を焼いているママパパは多いのではないでしょうか?

今回は、負けず嫌いでいちばんでないと気が済まない子どもに、どのように接したらよいのかを解説します。

文/マムズラボ

目次

子どもはどうして負けず嫌いなの?

子どもが「いちばん」にこだわったり、負けず嫌いになったりしがちなのはどうしてでしょうか。その理由を考えてみましょう。

「勝ち負け」を理解し始めたから

まず、「勝ち負け」の概念を理解し始めたから、という理由があります。3〜4歳くらいになると、ゲームや競争などの勝負には「勝ち負け」があるという事実に気づきます。そして、「勝ち」や「いちばん」はよいこと、「負け」はダメなことといった単純な理解をしてしまい、負けることをイヤがってしまうのです。

「できる」という見込みが外れるから

子どもは、大人ができることは「自分もできる」と信じています。しかし、器用さや体の大きさなどが大人と異なるため、子どもにはまだできないことが多いのも事実です。

「できるはずなのにできない」という予想外の事態にどう対処したらよいのかわからず、感情があふれ、怒ったり泣いたりしてしまうのです。

友だちと自分を比べるようになるから

4〜5歳ごろになると、自分以外の人を意識し始めます。友だち関係がより広がるため、「いっしょに遊びたい」という気持ちも強くなり、自然と勝敗がつく遊びの経験がふえていきます。

単純に「勝ってうれしい」「負けて悔しい」だけでなく、友だちと比べてどうか、と客観的に考える視点も育ってくるため、より勝ち負けにこだわるようになる子どもが少なくありません。

勝ってほめられたいから

勝ったり負けたりする遊びをするとき、人はどうしても「勝ち」にフォーカスしがちです。ママパパだって、自分の子どもが勝ったらうれしいですよね。しかし、「いちばんになったらママパパにほめられた」「勝ったらママパパが喜んだ」という経験だけをされるのは要注意です。

「またほめられたい」という気持ちから、勝ちにこだわってしまうことも少なくありません。エスカレートすると「いちばんにならないとママパパは認めてくれない」と思うようになり、やがて負けると自分が全否定されたように感じてしまうのです。

ママパパは勝ったときだけでなく、負けたときもがんばったことをほめたり、勝ち負けにあまりこだわらない姿勢を見せたりすることも大切です。

オススメの記事:【“ほめる”と“承認”は違う】子どもには具体的な言葉で伝える

子どもの負けず嫌いに困ったときの対応方法

では、子どもが負けず嫌いで感情的になっているときには、ママパパはどう対応したらよいのでしょうか。

悔しい気持ちに共感する

負けて感情的になっているとき、「泣かないで」「怒らないで」などと子どもの感情を抑えつけようとするのは逆効果です。子どもは「わかってもらえていない」という気持ちから、ますます感情をエスカレートさせます。

それよりも大切なのは、「悔しかったね」「悲しかったね」と、感情に寄りそう共感です。悔しくて泣いているときには、「思いっきり泣いていいんだよ」という気持ちで抱きしめて、子どもの感情を受け止めてあげましょう。

負けることもあることを教える

ゲームでもスポーツでも、必ず勝てるわけではありません。「できる」「勝てる」という見込みが外れて悔しがっている子どもには、「勝つこともあれば負けることもある」「次がんばればいいよ」と、負けてもよいんだということを教えてあげるようにしましょう。

子どもを誰かと比べない

相手と比較することが習慣化していると、負けず嫌いが強くなることがあります。

ママパパが普段からきょうだいやほかの子どもと比較していると、その傾向に拍車がかかります。たとえほめているときでも、「◯◯ちゃんのほうが✕✕だね」などといった、誰かと比べるような言い方はやめておきましょう。

過程をほめる

ママパパが「勝った」「いちばんだった」という結果だけを見てほめていると、「勝つことがすばらしい」「負けることはよくない」という考えが子どもに定着してしまう恐れがあります。「勝ってほめられたい」という気持ちは悪いものではありませんが、それがエスカレートすると「勝たないと認めてもらえないのではないか」と自己肯定感が下がってしまいます。

そうならないためには、子どもが一生懸命に取り組んだ過程に気づいてほめることが重要です。過程をほめることで、子どもは自分が認められていると感じ、自己肯定感が高まります。

勝ち負けのない立場で遊ぶ

どうしても負けず嫌いが収まらない場合、しばらくの間は、勝ち負けや順位の決まるような遊び方を避けるのも1つの方法です。

たとえば、カルタなら読み上げる係にする、ゲームなら審判や司会者、お手伝い係にするなど、勝ち負けのない立場で遊ぶことができないか考えてみましょう。

今はまだ勝ち負けにこだわってしまっていても、客観的な立場から人の勝ち負けを見ているうちに、いずれ自分で自分の気持ちを整理できるようになるかもしれません。

子どもの負けず嫌いのよい面とは?

負けず嫌いな子どもはガンコで扱いにくかったり、ママパパが振り回されて疲れてしまったりなど困った面も多いですが、負けず嫌いにはよい面もあります。ここからは、そのよい面を見ていきましょう。

負けず嫌いは向上心がある証拠

負けず嫌いは裏を返せば向上心があるという証拠です。負けず嫌いの子どものなかには、以下のようなすごい力がかくれているかもしれません。

・勝つまで粘り強く挑み続ける力
・目標を達成するために地道に努力を続ける力
・結果にこだわり、成果を出す力

負けたくない、負けて悔しいという気持ちがあるからこそ、「次はどうしたら勝てるか」を真剣に考えるのです。負けず嫌いを長所としてもとらえてあげましょう。

気持ちの切り替え方を学ぶチャンス

負けず嫌いな子どもは、気持ちの切り替えが苦手な傾向があるのかもしれません。そのような気持ちを、セルフコントロールする練習だととらえてみてはいかがでしょうか。

「悔しい」という気持ちを否定せずに、深呼吸をする、水を一杯飲む、いったんその場から離れるなど、子どもにいくつかの方法を提案してみましょう。

時間はかかりますが、回数を重ねるにつれて子どもなりの方法を見つけて、次第に気持ちを切り替えられるようになっていきます。

子どもの負けず嫌いをよいほうに伸ばそう

「ガンコ」「ワガママ」ととらえると、対応がやっかいな負けず嫌いですが、負けず嫌いそのものは決して悪いことばかりではありません。負けず嫌いを「向上心」や「やる気」の表れだととらえると、新たな可能性が見えてくるのではないでしょうか。

負けず嫌いのマイナス面ばかりに目を向けず、負けず嫌いをよいほうに伸ばすことも考えたいですね。
【参考】
『決定版 ママ、言わないで!子どもが自信を失う言葉66』

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