【漢字嫌いにさせてる⁉】1年生のうちに身につけたい効率的な漢字の覚え方とは?

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2学期になると1年生も漢字を学習しはじめます。1年生のうちに習う漢字は、画数も少なく身近な意味のものばかり。「かんたん!」「できる!」と子どもが感じているうちに漢字学習のコツを知り、「漢字は楽しい」と思えるようにしておきたいですね。

今回の記事では、漢字を効率よく覚える方法や、子どもが漢字嫌いにならないためのポイントをご紹介します。ぜひ家庭学習の参考にしてみてください。

文/マムズラボ

目次

漢字を効率よく覚えるために1年生のうちにしておきたいこと

漢字を効率よく覚えるために、本格的な漢字学習がはじまる前にしておくとよいことを2つご紹介します。

漢字を目にする機会をふやす

お子さんが「ひらがな」を覚えたときのことを覚えていますか? まず文字に興味を持ち、次に読めるようになって、それから書く練習をして書けるようになった、という順番だったのではないでしょうか。

漢字もひらがなと同じく、覚える順番は「読む」→「書く」です。興味がなければ読もうとしませんし、読めないのに書いても覚えられません。本を読ませたり、文字を指さしながら読み聞かせをしたりすることで、漢字と接触する機会をふやすことはできます。

まずはたくさんの漢字に触れて、見たことがある、読みを知っている状態にすることを意識しましょう。

子どもに合った漢字の覚え方を見つける

子どもは一人ひとり得意な覚え方が違います。子どもに合った方法を見つけられると、漢字も効率的に覚えられます。

「この子にはこの方法」とひとつだけ選ぶのではなく、さまざまな方法を試してみるのがオススメです。方法をさがしているうちに、自然に漢字を覚えてしまうこともあるでしょう。

目で見て覚える方法

動画を見たり、絵をかいたりするのが好きな子は、目で見て覚えるのが得意かもしれません。目で見て覚える場合、漢字を部分ごとに色分けしてあげるとよいでしょう。

ひとつの漢字を部首とそのほかの部分で色分けすると、文字の形をとらえやすくなります。そのほかに、たとえば「犬」という字を「大」と「、」に分けるなど、習った漢字で分けるのもわかりやすいです。

また、上記のような図を見せて、直感的に理解をうながすのも効果的です。

耳で聞いて覚える方法

音楽が好き、お話を聞くのが好きな子は、耳で聞いて覚えるのが向いているかもしれません。

耳で聞いて覚える場合、漢字を部分ごとに分けて、それを唱えます。たとえば「体」という字なら、「イー本読んでイー本(からだ)」といった要領です(「体」は2年生で習う漢字です)。

なお、漢字を唱えて覚えるには、Gakken「小学全漢字おぼえるカード」がオススメです。これひとつに、小学校で習う漢字1,026字の書き方を覚えるための唱え方が網羅されています。

体感で覚える方法

活発で体を動かすことが好きな子は、漢字を体で覚えることを意識するといいでしょう。たとえば、手を大きく動かして空中に何度も書く、背中に書いた漢字を当てさせるなどの方法がオススメです。

漢字の読み書きも大切なので、教材を活用しつつ、楽しみながら身につけさせていきましょう。

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1年生にもできる漢字の覚え方

それでは、1年生でもできる漢字の覚え方をご紹介します。ここで効率的に漢字を覚える方法を身につけておくと、2年生以降の漢字学習にも役立ちます。

書き取りは4回だけ

漢字学習といえば、ノートにひたすら同じ文字を書くというイメージをお持ちのかたも多いでしょう。ですが、漢字の書き取りは、たくさん書けばよいというものではなく、下記の手順で学習すれば十分です。

1. 漢字をよく見て覚える
2. 見ないで書いてみる
3.間違いをチェックしてなぞり書きをする
4.正しい文字を2回書く

「1.漢字をよく見て覚える」際に字形をよく観察し、形をとらえるという手順がポイントです。

字形を覚える時間は、子どもが「覚えた!」と言うまでとする、1文字につき10~30秒と時間を区切る、など、子どものタイプに合った方法で学習すると、より効率的に覚えられるでしょう。

文や漢字テストをいっしょに作る

覚えた漢字を使って子どもといっしょに文を考えてみると、その漢字の使い方がイメージでき定着に役立ちます。さらに、その文から漢字テストを作って解いてもらいましょう。文章を作った直後に漢字テストを行うことで正答率が高くなり、子どもの漢字学習へのモチベーションもアップします。

なお、同じ漢字テストを2枚作ったり、コピーしたりしておき、1週間後にもう一度解かせると復習にもなります。

1年生で漢字を嫌いにさせないための対策

漢字学習でつまずくと、漢字が嫌いになってしまいます。次のようなポイントを押さえ、1年生で漢字嫌いになることを防いでいきましょう。

なお、低学年のうちは、一人で学習を進めることができる子はほとんどいません。保護者が見守りながらいっしょに勉強をすることで、学習方法を学んでいきます。そのため、短時間でも子どもといっしょに机に向かう時間をつくるとよいでしょう。将来、子ども一人でも効率のよい学習ができるようになるための大切な時間になります。

「ひたすら書く」はNG

漢字が苦手という子の多くが、漢字の書き取り練習が嫌い、つまらないと感じています。そのため、前述したように、漢字の練習で「ひたすら書く」はNGです。

これは単なる作業になってしまい、漢字を覚えることにつながりません。また、書き取りの大変さや退屈さから、漢字嫌いになってしまう可能性があります。

バツはつけない

子どもといっしょに作った漢字テストの確認をするときなど、たとえ解答が間違っていても、バツはつけないこともポイントです。バツがたくさんついてしまうと、誰でもやる気が失せてしまいます。

正答できているものには丸をつけ、間違ったものには何も書かずにそのまま返し、「どこが間違っているか自分でさがしてごらん」と声掛けしてあげましょう。直しをして丸がつけば、満点の答案になり、達成感を得られます。大きな丸や二重丸、花丸などで子どものやる気にもつながります。

「見える化」してモチベーションアップ

1年生で習う漢字の一覧表を用意し、目につくところにはります。書けるようになった漢字に印をつけていくと成果を「見える化」でき、モチベーションアップにつながります。

1年生のうちに漢字の覚え方を身につけよう

子どもにとって漢字を覚え、読書きできるようになることは、本来楽しいことです。でも学年が上がると「漢字が苦手」という子がふえてしまいます。そのため、1年生のうちに自分に合った方法で効率よく学習をスタートできれば、苦手意識を持たずに済むかもしれません。

子どもが「漢字は楽しい」「自分は漢字が得意なんだ」と感じられるように、さまざまな方法をぜひ試してみてくださいね。

参考書籍
お母さん、ガミガミ言わないで!子どもが勉強のやる気をなくす言葉66』 著者:曽田照子 |

この記事の監修・執筆者

曽田照子

作家/子どもへの言葉かけ、「子育てNGワード」の専門家。「言葉」を扱うコピーライター経験から、子育て中の子どもへの言葉かけに関心を持つ。
三人の娘の子育ての実感(成功も失敗も)を活かした書籍を執筆している。
『お母さん、ガミガミ言わないで!子どもが勉強のやる気をなくす言葉66』
『決定版 ママ、言わないで!子どもが自信を失う言葉66』

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