【防災のプロが教える】おうちにあるもので簡単! 手作り防災アイテム

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突然の災害に備えて、普段から避難グッズの準備や避難経路の確認、防災の意識が大切です。
また、いざというときには大人だけでなく、子どもも自分の身を守れるようになっておきたいもの。
ただ、いきなり災害の話や防災の知識を伝えるのはなかなか難しいですよね
そこで今回は、「あそび防災プロジェクト」という企業向けのイベントを運営する、株式会社IKUSAの、あそびコンサルタントで、防災士でもある、五十里 航さんに【家庭でできる防災アイデア】を教えていただきました。

お話/五十里 航(株式会社IKUSA あそびコンサルタント、防災士) イラスト/わたいしおり

目次

1 新聞紙を活用しよう

新聞紙

新聞紙を使った、防災に役立つアイデアを3案紹介します。

新聞紙スリッパ

新聞紙1枚(全紙の半分)で、大人の片足分のスリッパが作れます。子どもはその半分のサイズで作ります。

新聞紙スリッパの作り方
※表裏がわかりやすいように色づけしています

デコボコの上を歩いてみよう

ペラペラの新聞紙でだいじょうぶなの? と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、完成したらぜひ親子で実際に履いて、砂利道や足つぼマットなどの上を歩いてみてください。

はだしのときと比べると、まったく違うはずです。

あくまで応急処置のため、スニーカーがあればそれに越したことはないですが、はだしで動かなくてはならないときに、覚えておくと便利です。

IKUSAの「あそび防災プロジェクト」では、講習会などのワークショップの際に、長い足つぼマットの上を、はだしのときと新聞紙スリッパを履いて歩いたときの違いを体験できるそうですよ。

新聞紙スリッパをはいて歩いているところ
実際に足つぼマットの上を、新聞紙スリッパを履いて歩いているところ(株式会社IKUSA提供)

新聞紙食器その1

新聞紙食器その1作り方
※表裏がわかりやすいように色づけしています

コップ形のため、水やスープなどの液体を入れやすいです。

内側にラップを敷くことで、ラップだけ替えて繰り返し使うことができます。

新聞紙食器その2

新聞紙食器その2作り方

仕切りがあるタイプのお皿です。

食器以外に、ちょっとした小物を分けて入れたいときにも活用できて、便利です。

新聞紙を取っていないというご家庭の場合は、ポストに入る広告紙を保管しておくと、同じように折って食器にできそうですね。

2 ラップを活用しよう

ラップフィルム

防災リュックに1つは入れておいていただきたいのが「ラップ」です。

特性として、

  • 水に強い
  • 張って使うことができる
  • 油性ペンで字が書ける
  • 耐熱性がある
  • 静電気で貼りつく

などが挙げられます。

以下の例のほか、どんなことに使えそうかを、親子でも考えてみてください。

組み合わせて食器に

先ほどの「新聞紙食器」でも紹介したように、お皿や入れ物と組み合わせれば、食器を繰り返し使えるので、洗いものを減らすことができます。

巻いて防寒に

ピンと引っ張ることができて風を通さない素材のラップは、体に巻きつけて寒さをしのぐことができます。

タオルや新聞紙を巻いた上からラップを巻きつけることで、さらに防寒性がアップします。

掲示板代わりに

ノートなどがないときに、ドアや壁に貼りつけて、油性ペンで「○○にいます」などと書き、掲示板として使えます。

普段と違う環境下で、子どもが少しでも落ち着けるような、お絵かき帳としても活用できそうです。

丸めてスポンジに

くしゃくしゃに丸めてスポンジにすると、少量の水や洗剤で洗いものをすることができます。

水などが貴重な場での節約術として有効です。

細くしてロープに

細長く、こよりを作るように巻くと、即席ロープに変身! つなげて長くすることもできます。

ものをまとめたり、洗濯ロープ代わりになったりもします。

3 「防災」はいつ行う?

防災について考えることや防災リュックの見直し、避難訓練はいつ行うようにすればよいのでしょうか。

五十里さんは、やはり定期的に行うことが大切と言います。

具体的には、毎月行えるとベストではありますが、忙しい日々の生活のなかでも、3か月~半年に1回はぜひ取り組むべきだそう。

タイミングは、月の頭や最後の休日など家族で時間を取りやすい日を決めて、あらかじめスケジューリングしておくとよいでしょう。

大きな震災があった日や、防災の日などに行うこともひとつの手です。

何より大事なことは、災害を風化させないこと。

そのためにも、第1回で紹介した「防災あそび」や、今回の「防災アイデア」を活用して、「手間のかかる大変な作業」「面倒なこと」とせず、ポジティブにとらえられるように、家族の行事にしてしまうのもよいですね。

防災についてどんな風に取り組めるかを、ご家族で考える機会にしてみてください!

この記事の監修・執筆者

株式会社IKUSAあそびコンサルタント、防災士 五十里 航

15/10,000の選考を通過して大手繊維商社に新卒入社。その後、株式会社IKUSAに入社。営業職に従事し、入社5ヶ月目に月間売上1,000万円を突破。2022年4月に社会課題解決プロジェクト「ソーシャルアクティビティ事業部」のプロジェクトリーダーに就任。防災士、カードゲーム「2030 SDGs」公認ファシリテーターの資格を保有。
”防災は難しそう”、”あまり関心がない”といったお客様に対して、ワクワクする楽しい体験を通して”はじめの一歩”に貢献していきます。

あそび防災プロジェクトURL:https://asobi-bosai.com/

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