
子どもに宿題・勉強をさせるために、ご褒美で釣ってもよいのでしょうか? 教育評論家の親野智可等先生にお話を伺いました。
「自分から宿題をしたら百円あげる」というご褒美
子どもに宿題・勉強をさせるために、ご褒美で釣る方法があります。
「自分から宿題をしたら百円あげる」などです。
こう言われれば子どもはすぐにやり始めるでしょう。
保護者としてはガミガミ言わなくて済むし、百円なら安いものだという思いもあります。
ついこういう方法を使ってしまうこともあるでしょう。
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即効性のある方法には往々にして副作用がある
でも、こういう即効性のある方法には往々にして副作用があります。
「お金をくれないとやらない」となる可能性があるのです。
また、「もっとたくさんくれないとやらない」というように要求がエスカレートする可能性もあります。
宿題以外で、例えばお手伝いを頼んだとしても、子どもが「それをやったらいくらくれる?」などと言い出す可能性もあります。
「いくらくれる?」が口癖の子
実際に私が教えた子でもこれが口癖になっている子がいました。
私が一番驚いたのは、運動会の、たしか綱引きか何かを観戦していたときだったと思います。
私が「さあ、赤組を応援しよう」と言ったら、その子は、「応援したらいくらくれる?」と言ったのです。
その子は、いろいろな場面で「いくらくれる?」が口癖になっていました。
家庭で勉強やお手伝いをする際に「○○をしたら○円」という方法を日頃からしていたようです。
副作用のないご褒美ならOK
副作用を伴わないご褒美もあります。
それは、「日頃から普通にやっている楽しいことを順番を変えて後回しにすることでご褒美化したもの」です。
例えば、次のようなものです。
宿題が終わったら撮っておいたアニメを見る
宿題が終わったらゲームをやる
宿題が終わったらおやつを食べる
宿題が終わったらマンガを読む
アニメを見る、ゲームをやる、おやつを食べる、マンガを読む、などは日頃から普通にやっている楽しいことです。
つまり、どうせやるものです。
それを、宿題・勉強の後に持ってくることでご褒美にするのです。
このようなご褒美なら副作用がありません。
子どもが自分に与えるご褒美もOK
もう一つは子どもが自分に与えるご褒美です。
自分が自分に与えるのですから、要求がエスカレートすることはありません。
ということで、ご褒美を使う場合は、副作用のないご褒美にするようにしてください。
この記事の監修・執筆者

教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOk』などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。Instagram、Threads、X、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。
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