【頭によいおやつ7選】食べて勉強の効率をアップしよう![専門家監修]

更新日: 公開日:

勉強中に「おなかが減った」「何か食べたい」というお子さんは多いのではないでしょうか。そんなとき、お子さんはどんなおやつを食べていますか?
毎日のことだから体によいものを、そして、勉強中に食べるなら、勉強がはかどるようなものを用意したいですね。

今回は、「健康」をテーマにした料理教室や食育を推進するNPO「食育暮楽部(くらぶ)」を運営する森野恵子先生に、勉強するときにオススメのおやつを提案していただきました。

文/こそだてまっぷ編集部

目次

勉強がはかどるのは、どんなおやつ?

集中力や記憶力が上がったり、眠気が覚めたりと、おやつには勉強の効率を上げる効果があります。でも、食べるものや量には注意が必要です。どんなおやつを選べばよいでしょうか。
おやつを選ぶポイントは次の3つです。

・脳にエネルギーを補給できるもの
・歯ごたえがあるもの
・心を安定させるもの

脳にエネルギーを補給できるもの

勉強で脳のエネルギーを消費すると、思考力や集中力が低下します。脳のエネルギーになる「ブドウ糖」を取って補給しましょう。
ブドウ糖は砂糖やはちみつ、ごはんやパンなどの穀物や芋類、果物などに多く含まれています。脳のエネルギーとして、1日に100g近く使うとされています。取り過ぎると肥満につながりやすいので、おやつとして食べる量を決めましょう。

歯ごたえがあるもの

よくかんでものを食べると、顔面の感覚情報を脳に伝える末梢神経のひとつである三叉(さんさ)神経のはたらきが活発になります。かむことで脳が刺激されて、集中力や記憶力が高まり、脳内の血液量が増えて眠気も覚めます。
しかし、口の中にずっと食べ物が入っていると、虫歯になりやすいので、だらだらと食べ続けないことが大切です。

心を安定させるもの

勉強が思うように進まないと、不安になったり、イライラしたりして、結局手につかなくなってしまうことも。そこで、日ごろから意識してとってほしいのが「カルシウム」です。
カルシウムは骨や歯をつくる重要な栄養素ですが、脳神経の興奮を抑えるはたらきもあります。不足しないように、おやつにも牛乳やチーズなどの乳製品、豆乳やきなこなどの大豆製品、イワシや小アジなどの丸ごと食べられる小魚を取り入れましょう。

手軽に食べられるオススメおやつ7選

日々の勉強のお供にするなら、ママパパも負担にならないような入手や準備が簡単なおやつを選びましょう。お子さんの好みに合わせて数種類のものを用意して、ローテーションで食べるようにすれば、さまざまな栄養素をバランスよく取ることができます。
それぞれに小学校高学年の1日の食品目安量を示しますので、食事と合わせて適量を考えながら取り入れるようにしましょう。
また、紹介するおやつには、食物アレルギーの原因となる物質が含まれているものがあります。アレルギーのあるお子さんは注意してください。

≪関連記事≫【 “塾弁”は食中毒対策を入念に!】安全なお弁当作りのポイントとは?[専門家監修]

①ダークチョコレート

チョコレートの主原料のカカオには、脳を活性化するカカオポリフェノールが含まれます。また、苦味のもとになるテオブロミンには、集中力を高めたり、精神的な疲労を抑えたりするはたらきがあります。
ブドウ糖も含まれ、脳のエネルギー補給にもぴったりなチョコレートですが、糖質と脂質が高いので、1日に食べる量は15~25g(板チョコ半分程度)にしましょう。ミルクチョコレートより、ダークチョコレートのほうが含まれるカカオが多く、砂糖が少ないです。

②ナッツ類

歯ごたえがあるナッツは、さまざまな種類のナッツが入った無塩の「ミックスナッツ」がオススメです。クルミやアーモンド、カシューナッツには、脳の働きを正常に保つ効果があるオメガ3脂肪酸や、細胞の酸化を防いで疲労物質を排出するビタミンE、不足すると集中力が下がる亜鉛などが含まれています。
1日に食べる量は25g(大小合わせて10粒程度)ほどを目安にしてください。

③キシリトールガム

ガムは嚙むことで集中力も増し、眠気覚ましにもなります。虫歯予防の効果があるキシリトール入りのガムをオススメします。商品によって1日の目安量が明記されていますが、虫歯の予防のためには、キシリトールが50%以上配合されているガムを毎食後5〜10g摂取し、これを継続するとよいと言われています。
また、キシリトールを一度にたくさん食べると、体質によってお腹がゆるくなる場合があるので、注意が必要です。

④野菜のピクルス

きゅうりや大根、にんじん、ごぼうなど、好きな野菜をスティック状に切り、硬さが残る程度にゆでて、ピクルス液に漬け込みます。酢 100ml・水 100ml・砂糖 大さじ2・塩 小さじ1 を煮立てたピクルス液で、約200gの野菜を漬けることができます。粗熱が取れたら、冷蔵庫で一晩置いてできあがりです。冷蔵保存で1週間ほどで食べ切りましょう。
歯ごたえがあり、酸味が眠気覚ましになり、食物繊維も取ることができます。食物繊維は便通を整え、肥満の防止にもなります。「ピクルスがおやつ?」と感じるかもしれませんが、ヘルシーで体にもよいので、酸味が好きなお子さんは食べてみてほしいです。

⑤チーズ

チーズは牛乳やヨーグルトと並んで、カルシウムが豊富です。スライスチーズやキャンディーチーズ、6Pチーズと形状もさまざまなので、そのまま食べたり、パンに載せたりと、飽きずに食べることができます。1日に16gほどを目安にしましょう。

⑥ヨーグルト

腸の環境を整える「腸活」が話題ですが、小学生にこそ腸活は大切です。腸は脳と密接な関わりを持っていると言われており、おなかの調子が悪いと気分が沈み、逆に脳にストレスがかかると、おなかの調子も悪くなります。腸の働きを整え、免疫力を高めるヨーグルトは、手軽に腸活ができるので、1日に200gほどを目安にして取り入れてください。
果物などを入れれば、ビタミンもいっしょに取ることができます。

⑦オレンジやグレープフルーツなどのかんきつ類の果物

体のバランスや機能を正常に保つためには、ビタミンが必要です。特に、ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるなど、成長期の子どもの体づくりには欠かせません。また、ビタミンCにはストレス解消に効果があると言われています。かんきつ系の果物をおやつにして、ビタミンCを補給しましょう。
冷やして食べると眠気が覚めて、かんきつ系の香りはよい気分転換にもなります。

今回は、勉強の効率アップが期待できるおやつを紹介しました。お子さんの好きそうなおやつはありましたか?
おやつを上手に活用すれば、食事で不足しがちな栄養素を補うことができます。栄養素や量など食事とのバランスを考えながら、ぜひ、お子さんに合ったおやつのローテーションを考えて、毎日の生活に取り入れてみてください。

この記事の監修・執筆者

フードコーディネーター、栄養士 森野 恵子

「健康」をテーマに、料理とテーブルコーディネートの教室を行う。企業主催の親子クッキングや、住宅展示でのテーブルコーディネート、セミナー講師、TV番組の撮影、飲食店やホテルでのフードコーディネート、メニュープランニング、雑誌・広告での撮影(料理作成・フードスタイリング)、盛りつけ指導など”食”に関わるものをさまざまな角度からコーディネート。
平成16年からは、暮らしを楽しみながら食育を推進する団体「食育暮楽部(くらぶ)」を設立し、地域でできる食育に取り組み中。

こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪

あわせて読みたい

おすすめ情報

こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪

関連記事

この記事の監修・執筆者の記事