【医師監修】歯磨き嫌いの子を虫歯から守るには?仕上げ磨きのコツは?子どもの歯のお悩み解消術~虫歯・歯磨き編

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どうしたら歯磨きが好きになる? 子どもにどうやって歯磨きを教える? 仕上げ磨きのコツが知りたい! など、子どもの歯磨きの疑問やお悩み解消術、子どもの歯の虫歯予防について、矯正歯科クリニック柏の葉 浅田薫先生にお話をうかがいました。

イラスト:ゼリービーンズ

目次

【医師監修】歯磨き嫌いの子を虫歯から守るには?仕上げ磨きのコツは?子どもの歯のお悩み解消術~虫歯・歯磨き編

子どもを歯磨き好きにさせるには?

0歳から歯磨きを始めましょう

口の中を触られることを嫌がるお子さんの多くは、何らかのストレスで体がこわばっています。口の中を触られることに慣れていないことも考えられます。

子どもの歯磨きや仕上げ磨きは、虫歯のもととなる菌を取り除くことだけでなく、親子のコミュニケーションのきっかけにもなります。特に乳歯が生え始めると、口を触られることに抵抗がなくなるというメリットがあります。

乳歯が生える前や生え始めは、ミルクを飲んだ後、離乳食を食べた後、おやつを食べた後などに、ガーゼを水で濡らして指に巻き付け、歯茎や乳歯を軽くふくようにします。
そして、歯がそろってきたら歯ブラシを使った歯磨きを開始します。

歯ブラシは上手に選びましょう

歯が生えてきたら、歯ブラシを使った歯磨きを開始します。
歯ブラシは歯科でも購入できますが、基本的にドラッグストアなど市販で買えるもので十分です。

<歯ブラシの選び方>
●乳児用や幼児用、年齢や月齢が表示されているので、それを見て選ぶ
●毛幅は奥歯の幅と同じくらいが目安 ※イラスト参照
●毛の硬さは「ふつう」か「やわらかい」ものを選ぶ
●きっかけづくりに、お子さんの好きなキャラクターの歯ブラシを選んでもOK
●タフトブラシも合わせて使う(タフトブラシはドラッグストアで購入できます)

歯ブラシは上手に選びましょう

歯磨き粉にも気を遣いましょう

お子さんの歯磨き粉は、フッ素入りの歯磨き粉を選びましょう市販のイチゴ味やブドウ味などの子ども用歯磨き粉で十分です。「これおいしい!」と歯磨きをするきっかけになります。

大人用の歯磨き粉は苦かったりするので、歯磨き好きにするという意味ではおすすめしません。

液体歯磨きは6歳くらいで“クチュクチュペッ”ができるようになってから。歯の表面についた菌は流してくれますが、虫歯の元となる虫歯菌は歯にべったりついていて、取れません。もし液体歯磨きを使うなら、ブラッシングの前にします。

ママといっしょなら歯磨きが好きになる!

3、4歳になったら本格的に歯ブラシをもって、ママと一緒に歯磨きを始めましょう。

最初はタフトブラシで歯と歯の間や歯茎の境目、奥歯のくぼみを磨きます。そしてふつうの歯ブラシに持ち替えて全体を磨いていきます。歯磨き粉の量は泡立ちすぎないように少なめにします。

磨く強さは、消しゴムで文字を消すくらいの強さがいいと言われていますが、小さいお子さんには伝わりにくいので、「シャカシャカ」という音を意識させます。

部屋と同じで、みんなに見えるところの歯はきれいで、隅には食べかすがたまっています。それをお子さんに伝え、「歯と歯の間や歯茎との境目には食べかすがあるから、きれいにしようね」と言えば想像しやすいでしょう。

親子で一緒に磨くときは、お子さんが台に乗るなどして鏡の前に並んで、ママの歯磨きを真似させます。

磨き始めは奥歯からがポイント。集中力のあるうちに、歯ブラシの届きにくく虫歯のできやすい、上の奥歯から磨くようにします。特に利き手側の奥歯は、磨き残しがちです。

お子さんが小さいうちはブラシを歯にうまく当てること、楽しく磨くことが大切。「シャカシャカ」音が出たらうまくブラシが当たっている証拠です。時間をかけてきれいに磨くというよりは、親子のコミュニケーションの時間だと思ってください。

ママといっしょなら歯磨きが好きになる!

仕上げ磨きのコツをつかもう

ほっぺたが当たる歯の奥のほうは、お子さんが磨くとどうしても磨き残しがあります。

歯の裏側のよごれはある程度唾液が循環しているので洗い流してくれるのですが、歯の表面は唾液の量が少ないので仕上げ磨きでしっかり汚れを取る必要があります。

小学校に上がるまでは、ママ、パパのひざの上に頭を置いて、仕上げ磨きをしてあげましょう。小学校に上がったら、赤く染まる「歯垢染色剤」でチェックします。6年生になるまでに徐々に一人で磨けるようにしていきます。

1日3回磨いてほしいのですが、昼に歯を磨けないときは朝と夜の2回でもかまいません。朝も忙しくてゆっくり磨けないことが多いと思いますが、夜の歯磨きは、完璧に磨くぞという気持ちでたっぷり時間をとってください。

歯磨き嫌いなわが子を虫歯から守るには?

そもそも虫歯はどうやってできるの?

虫歯は、虫歯ができる元になる菌が歯にすみつくことで起こります。

虫歯ができる時期は、離乳食が始まるころ。家族が使っている箸やスプーンで食べさせたりすることによって、唾液を介してお子さんの口に移ります。

そして、その菌を持ったまま歯が生えてくると、食べものをえさにして菌が増えます。口の中はふだんは唾液によって中性なのですが、食べものによってその菌は“虫歯菌のうんち”と呼ばれる「酸」を出します。その酸が歯を溶かすことで虫歯になります。

そもそも虫歯はどうやってできるの?


乳歯が虫歯になると、永久歯も虫歯になる!?

乳歯が虫歯になる原因として、ダラダラと食べている可能性があります。ダラダラ食べることで口の中が中性にならずに常に酸性となってしまい、虫歯になりやすい環境にさらしてしまいます。

そういった環境から、乳歯に虫歯がたくさんできるお子さんは、永久歯も虫歯になりやすいのです。

ですから、虫歯治療をした乳歯が抜けてよかったね、でなく、そのままの生活を続けていると永久歯も虫歯になるので、規則正しい食事や食事の内容を考えていく必要があります。

虫歯になりやすい人は要注意

虫歯になりやすい人というのは、「虫歯の元になる菌の数が多い人」「唾液の量が少ない人」です。

虫歯菌が多いのはダラダラ食べる習慣のある人、唾液の量の少ない人は口呼吸の人です。

特に、歯にくっつくような糖質、例えばケーキやドーナツ、菓子パンなどは菌のえさになり、虫歯のリスクが高まるので、よく食べる人は注意しましょう。

一方、米のようなくっつきにくい食べもののほうが、リスクは減ります。

虫歯になりやすい人は、食事を見直してみましょう。

虫歯かな? と思ったら

虫歯は大人が見つけて治療を

子どもは「歯が痛い」とは言いません。

お子さんに虫歯ができて「歯が痛い」と訴えるようになるのは、小学校3・4年生くらいからで、「痛い」と言うのは、もうかなり虫歯が進行しています。

小さいお子さんに限らず、小学生のお子さんでも、虫歯治療でクリニックにいらっしゃる患者さんの多くは、仕上げ磨きをしていてご両親が気づくケースです。歯にあいた小さな穴や、黒い点を見つけることで虫歯が発覚します。虫歯が小さいうちに治療ができることを考えると、仕上げ磨きは大切です。

もし、「こんなところに、黒い点あったかな?」など、異変に気付いたら、早めにお近くの小児歯科を受診してください。

酸に負けない歯を作りましょう

予防歯科で歯にフッ素を塗ってもらうのもいいですが、3歳くらいになったら、家庭でもフッ素を上手に取り入れて、「虫歯に負けない」強い歯を作っていきましょう。

お茶やキシリトール入りタブレット、ガムは虫歯予防におすすめです。ただし、ガムは5歳くらいから、のどにつかえないよう、注意しながらかませてください。

検診で虫歯予防と生活の改善を

最近では虫歯治療よりも、予防のために通う人が増えています。

妊娠中のママも検診に行く時代です。自分の口腔内の環境が、お子さんにそのまま伝わるといっても過言ではありません

虫歯が多いというママは、虫歯を増やす環境をつくっているから。そうなると、お子さんも虫歯のリスクが高まります。歯科は、歯のケアや治療だけでなく、ご家族の生活習慣から虫歯のリスクを調べ、減らす役割もあります。

予防歯科や小児歯科では0歳からでも診てくれるところが増えています。虫歯のリスクが低い人は数か月に1回、高い人は1か月に1回、定期的に歯科に通って口腔内のケアをし、食生活を見直して親子で虫歯のリスクを減らしましょう。

この記事の監修・執筆者

日本矯正歯科学会認定医 浅田 薫

あさだ かおる/日本矯正歯科学会認定医/矯正歯科クリニック 柏の葉 院長
岡山大学歯科部卒業後、昭和大学病院で臨床研修修了、日本大学矯正学講座にて認定医取得。現在は「矯正歯科クリニック 柏の葉」院長、「赤ちゃん歯科ネットワーク」の専門歯科。矯正をもっと身近なものにするために、新しい矯正治療を積極的に取り入れている。

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