監修/渋谷紀子(総合母子保健センター愛育クリニック 小児科・母子保健科部長)
乳幼児は、とくに注意! 知っておきたいRSウイルス感染症の症状
空気が乾燥してくる秋~冬。子どもの感染症も流行しやすくなってきます。
RSウイルス感染症は、赤ちゃんから大人までかかりますが、とくに乳幼児は注意が必要な感染症です。
どんな病気か知っておきましょう。
RSウイルス感染症は呼吸器に感染。重症化することも
秋から初春に流行し、とくに呼吸器に感染するのが特徴です。
母親からの免疫は効かないので、母親からもらった免疫により病気にかかりにくいといわれる6か月未満の子どもも感染します。
通常は発熱、鼻水、せきなどの症状が出て、ほとんどが1~2週間でよくなります。
しかし、年齢が低い子ほど重症化する危険があります。とくに2歳未満の子どもは、細気管支炎や肺炎などを起こしやすいので注意が必要です。
呼吸が苦しそうなどあれば、夜間でも受診を
2歳未満の子どもはとくに、夜間に急に悪化することがあります。呼吸が苦しそう、呼吸が速いなどの症状があったらすぐに受診しましょう。
夜間診療の判断に迷ったときは
救急安心センター「♯7119」に電話をして相談する手も。
「#7119」とは…
急な病気やケガをした場合に、判断に迷ったときの電話相談窓口。
医師、看護師等の相談チームが対応してくれます。
(実施状況は、自治体によって異なります/総務省消防庁HPより)
治療や、家でのケアは? ~水分補給と加湿をして治るのを待つ~
基本は対症療法(症状を軽減するための治療)
解熱薬や、たんを出しやすくする薬などの対症療法で治るのを待ちます。乳児の場合は、鼻水を吸引してあげると、哺乳が楽になることが多いです。
こまめに水分補給をする
湯冷ましや麦茶などで、こまめに水分を補給します。せき込んで水分を飲み込みにくいときは、少量ずつ与えるようにします。
部屋を保湿する
夜中にせきがひどくなるので、部屋を加湿し、せきを楽にしましょう。
大人も感染するの?
大人も感染します。大人や、年齢が高い子どもが感染した場合は、かぜの症状くらいですみます。
保育園の登園の目安は?
せきなどの呼吸器症状がなくなり、全身の状態がよくなれば、登園してかまいません。
『0-5歳児 病気とケガの救急&予防カンペキマニュアル』(学研プラス)
https://hon.gakken.jp/book/2380071500
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