【小学校からスタート!】GIGAスクール構想って? デジタル化の影響は?

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近年、学習においてもデジタル化が進んでいます。「GIGAスクール構想」ということばを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、GIGAスクール構想についてや、子どもの学習に与える変化などについてご紹介します。ご家庭で気をつけたいこともご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

文/マムズラボ

目次

GIGAスクール構想とは?

GIGAスクール構想とは、全国の児童・生徒1人に1台のPC端末と高速ネットワークを設備する文部科学省の取り組みです。文部科学省が2019年に打ち出し、21年度に本格的にスタートしました。

GIGAスクール構想のGIGAは、「Global and Innovation Gateway for All」の略で、「すべての児童・生徒にグローバルで革新的な扉を」という意味が込められています。

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GIGAスクール構想はなぜ必要?

それでは、なぜGIGAスクール構想は必要なのでしょうか?ここからは、GIGAスクール構想が必要と考えられている理由についてご紹介していきます。

ITやICTの活用を実現化するため

今の時代、仕事でも生活をする上でもスマートフォンやタブレット、パソコンをはじめとするデジタルデバイス、ICT(情報通信技術)の活用が日常的なものとなっています。しかし、ほかの先進国と比べると、日本のICT教育は遅れているのが現状です。社会を生き抜く力を育み、子どもたちの可能性を広げる場所である学校が、時代に取り残され、世界からも遅れたままではいられません。

今後どんどん進むと考えられるIT技術の世界を生きる子どもたちにとって、PC端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテムといえるでしょう。そのため、ITやICTの活用を実現化するべく、GIGAスクール構想の実現が必要と考えられているのです。

効率よく学習を進めるため

また、GIGAスクール構想によって1人1台のPCが支給されることで、一人ひとりに合わせて効率よく学習できるようになります。これまでの授業では積極的に手を挙げて授業に参加できなかった子どもも、デジタル機器を使用し個別に教師とやりとりができるようになれば、積極的に学びやすくなるでしょう。

このように、より効率よく学習を進めるという観点からも、GIGAスクール構想は必要と考えられているのです。

GIGAスクール構想による子どもの学習の変化とは?

では、GIGAスクール構想によって子どもの学習にどのような変化があるのでしょうか。ここでは3つの変化についてご紹介します。

プログラミング技術を学べる

プログラミング教育は、2020年度から小学校で必修化されています。しかし、プログラミング学習を進めるにはさまざまな課題がありました。主な課題は下記のとおりです。

学校でのプログラミング学習における課題例
・設備環境を整えられない
・プログラミングを教えられる教師の不在
・セキュリティ面の対策を行える人材の不在
など

GIGAスクール構想によって子どもたちに1人1台の端末と、高速大容量のネットワークが整備されたことで、課題の1つである設備環境の問題は改善されたといえます

手書き学習の時間が減る

これまでは手書きによる学習が中心でしたが、PC端末の使用によって手書き学習の時間が減る可能性があります。手書きには、記憶の定着や理解力の向上などのメリットがあります。もちろんデジタル学習になることでのメリットもありますが、手書き学習が減ることに対して、不安を感じる保護者もいるでしょう。

今後、デジタルデバイスの使用頻度がますます増加することが予想されます。もし、手書き学習のほうが合っていると感じる子の場合は、意識的に手書き学習をする時間をつくる必要性が出てくるかもしれません

ITリテラシーが求められる

PC端末を使用して学習をする中で、データ共有やファイル管理などを行う機会も増えると考えられます。そのため、ITリテラシーを理解することも必要になります。たとえば、GIGAスクール構想の実現で、これまで以上に子どもが自分自身の力で調べる機会が増えるかもしれません。その際に、必ずしもWeb上にある情報が正しいとは限らないということを理解しておく必要があるでしょう

また、知らず知らずのうちに著作権を侵害してしまったり、ウイルス感染などの被害にあってしまったりする可能性もあります。そういった被害を避けるために、学校だけでなく家庭内でも、ITリテラシーについて話し合っておくことが大切です。

GIGAスクール構想によるデジタル化が進む中で注意することとは?

次に、デジタル化が進む中で、家庭で気をつけたいことについて2つご紹介します。

家庭でもデバイスの管理が必要

子どもたちが使用する端末は、一般に売られている端末と基本的には同じものです。そのため、カメラ撮影やインターネット、アプリの使用なども問題なく行えます。その結果、子どもが自宅で使用している間に悪意のあるWebサイトに誤って接続してしまったり、学校で撮った写真を無断でSNSに拡散してしまったりといったトラブルが起こることもありえます

そのような問題を起こさないために、また、子ども自身が犯罪の被害にあわないためにも、保護者がしっかりと管理していく必要があります。使用の制限や、状況次第では学校側と相談し機能自体に制限をかけることも必要になるかもしれません。

使用に関するルールを明確化する

PC端末を家庭内で使用するタイミングや時間などのルールを設ける必要もあるでしょう。とくに小学生は、自分自身で制限するのは難しい可能性も。子どもとしっかり話し合い、学習面以外での使い過ぎやゲーム依存などにならないよう注意しましょう

決めておきたいルール例
・使用時間について
・Web上のファイルなどはむやみにダウンロードしない
・勝手にアプリケーションの追加などを行わない
・学習以外では使用しない
など(※1)

GIGAスクール構想による変革にうまく対応していこう

GIGAスクール構想によって、全国の大多数の子ども1人に1台の端末が支給されている今、小学生でもデジタルデバイスが身近な存在になっています。家庭においてもデジタル学習のメリットを十分に生かし、注意すべき点は子どもと話し合って臨機応変に対応していきましょう。

【引用】
(※1)文部科学省「(別紙5)保護者等との間で事前に確認・共有しておくことが望ましい主なポイント」
https://www.mext.go.jp/content/20210827-mxt_jogai02-000017631_00007.pdf

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