お正月に鏡餅は飾るけれど、鏡開きも行っている、というご家庭は少ないのではないでしょうか。
今回の記事では、「鏡開きって何?」「鏡餅はなんのために飾るの?」「どうしてみかんがのっているの?」といった疑問を詳しく解説していきます。
子どもから質問があったときにすぐに答えられるようになりますよ。
文/マムズラボ
鏡開きとは?
日本の年中行事である鏡開きですが、みなさんは正しく行えているでしょうか? まずは、なぜ鏡開きをするのか、いつどのように行うのかを解説します。
お正月にお供えしていた鏡餅を割って食べる習慣のこと
鏡開きとは、お正月に年神様にお供えしていた鏡餅を下げ、割って食べるという日本で昔から行われている習慣です。
鏡餅を食べることは、年神様の恩恵をいただくとともに力を授かることを意味しています。そのため、刃物を使って鏡餅を切ることはよくないこととされています。「切る」ではなく「開く」ということばが使われているのもそのためです。
1月11日に行うのが一般的
お正月は、年神様をお迎えする行事です。年神様とは、毎年正月に高い山から下りてくる神様で、各家を訪問して幸福をもたらすとともに、一年を通して守ってくれるといわれています。その年神様が1月7日まで各家に滞在しているとされ、元旦からその日までを「松の内」と呼びます。そのため、鏡開きは松の内が明けた1月11日に行うのが一般的です。
ただし、関西地方など「松の内」を1月15日とする地域では、1月15日もしくは1月20日に鏡開きを行う場合もあります。
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【鏡餅の基礎知識】鏡開きで食べる鏡餅の謎に迫る!
「鏡餅は、なぜ『鏡』という名がついているの?」「どうしてみかんがのっているの?」などの疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。ここでは、鏡餅の基礎知識をご紹介します。
鏡餅という名前の由来
鏡は、昔から神事で用いられたり、天照大神に見立てて祀られたりと、神聖なものとして扱われていました。また、昔の鏡は円形が一般的だったため、そこから名づけられたといわれています。
鏡餅が二重になっている理由
鏡餅は、大小の丸いお餅を重ねているのが一般的ですが、これにはさまざまな言い伝えがあります。
・福徳が重なることを意味している
・月(陰)と日(陽)を表している
・幸福と財産が重なることを意味している
・円満の「円」を表し、円満が重なるようにという意味が込められている
このように諸説ありますが、どれも共通しているのが「縁起がいい」ということです。昔の人は、一年を無事に過ごすため鏡餅に特別な願いを込めていたことがわかりますね。
みかんがのっている理由
二重になったお餅の上には、必ずみかんがのっていますよね。しかし、実はみかんではないのです。
正体は、「橙(だいだい)」という果物です。木から落ちずに大きく育つことから、「代々繁栄しますように」との意味を込めて飾られています。しかし、最近ではあまり流通していない果物のため、よく似たみかんで代用しているというのが実情です。
鏡開きを行う際の注意点
鏡開きをするときには、注意しないといけない点がいくつかあります。その注意点を事前に確認しておき、間違って行わないようにしましょう。
残さず食べる
鏡開きは、年神様にお供えした鏡餅をお下がりとしていただく儀式です。そのため、食べ残してしまうと恵みを授かれないといわれています。鏡開きをした鏡餅をいただくときは、残さず食べるようにしましょう。
鏡餅は刃物で切らない
鏡餅には、年神様の力が宿っています。そのため、包丁などの刃物で切ることは切腹を連想させ縁起が悪いとされています。
数日間飾ったお餅は乾燥して硬くなっているため、食べやすいサイズにするのは大変ですが、包丁などの刃物は使わずに手や木槌、金槌で開きましょう。
どうしても割れないほど乾燥している場合は、お餅を数時間水に浸すと柔らかくなります。この場合は木槌や金槌ではなく、手でちぎるとよいでしょう。
お正月は子どもといっしょに鏡開きを楽しもう
鏡開きは、日本に古くから伝わる習慣です。そのため、地域によって行う日や開き方が異なる場合があるので、住んでいる地域の人や家族などに事前に確認しておくのがよいでしょう。
正しい鏡開きについて理解ができたら、ぜひ子どもといっしょに楽しい鏡開きを体験してみてくださいね。
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