【夏バテ予防にもぴったりな発酵食品!】子どもが喜ぶ食材とレシピ5選[専門家監修]

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【夏バテ予防にもぴったりな発酵食品!】子どもが喜ぶ食材とレシピ5選[専門家監修]

発酵食品といえば、からだに良いイメージがありますね。普段はどんな発酵食品を取り入れていますか? 今回は、食育を推進するNPO「食育暮楽部(くらぶ)」を運営する森野恵子先生に、発酵食品の種類や効果について伺い、夏バテ予防にもなって、簡単につくれる発酵食品レシピもご提案いただきました。

こそだてまっぷ編集部

目次

食生活を豊かにする発酵食品

発酵食品ってなに?

「発酵」とは、食品の中で微生物が増えて、その微生物のはたらきによって、食品の成分に人間に役立つ変化が起こることを言います。“人間にとって役立つ”ことがポイントで、同じ現象でも食品が食べられなくなってしまうと、それは「腐敗」になります。つまり、食品に対する微生物のはたらきが、人間にとって有益なら発酵、有害なら腐敗というわけです。
食品の発酵に使われる微生物は大きく分けて「カビ・酵母・細菌」の3つです。湿度や温度などを調整し、微生物の増殖やはたらきをコントロールしながら発酵食品をつくります。1つの微生物でつくる発酵食品もあれば、複数の微生物でつくる発酵食品もあります。

[微生物と主な発酵食品]
カビによる発酵食品
コウジカビ(麹菌)…しょうゆ、みそ、日本酒など
アオカビ…チーズ
カツオブシカビ…鰹節
酵母による発酵食品
パン酵母…パン
ビール酵母…ビール
細菌による発酵食品
乳酸菌…ヨーグルト、チーズ、漬物
納豆菌…納豆
酢酸菌…酢

食品を発酵させると、どんな良いことがあるの?

発酵食品は、冷凍・冷蔵技術がなかった時代に食べ物を保存するための方法のひとつとして発達してきたと考えられます。そして、食品を発酵させる方法を試行錯誤するなかで、うま味や香りによってよりおいしくなること、また、栄養価が上がるなどの効果があることもわかってきました。

[発酵食品の効果]
保存性が高まる
食品に発酵を促す微生物が増えると、腐敗させる微生物を寄せつけにくくなります。また、発酵によってできる酸やアルコールには殺菌効果があるので、腐敗させる微生物が増えるのを抑えます。代表的なものとして、みそやチーズ、漬物や鰹節が挙げられます。
うま味や香りが出る
発酵することで食品の味や香りが変化し、より豊かな味わいを楽しむことができます。みそやしょうゆ、納豆、ヨーグルトなどは、発酵によってうま味のもととなるアミノ酸が増えることで、おいしく感じられます。また、パンやチーズ、納豆のように、発酵によって独特の香りが出ます。
栄養価が上がり、健康維持にも役立つ
発酵食品は、微生物によって食品の栄養素が分解されているので、消化吸収が良いという特徴があります。そして、発酵する過程で、特定の栄養成分や、健康維持に役立つ成分が増える食品もあります。例えば、納豆は大豆を発酵させてつくりますが、発酵することで、お子さんの成長促進が期待できるビタミンB2や骨の健康維持に役立つビタミンK2が増えます。

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取り入れたい食材とレシピ

毎日の生活に取り入れてほしい、お子さんにも食べやすい発酵食品とおすすめレシピを紹介します。

ヨーグルト

ヨーグルト

ヨーグルトは乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を多く含みます、腸内環境が整い、免疫力向上や便秘解消に効果的と言われています。

バナナヨーグルト
朝食やおやつにおすすめなのがヨーグルトとバナナの組み合わせ。バナナには、汗といっしょに排出されてしまうカリウムが豊富に含まれています。カリウムは体内の水分と電解質のバランスを調整する役割があるので、バナナを食べて補いましょう。

バナナヨーグルト

みそ

みそ

みそは発酵によって大豆に含まれるたんぱく質が分解されて、アミノ酸が増えることで、うま味と香りが出ます。風味が良いので、食欲増進の効果があるとされています。

みそマヨ野菜スティック
同量のみそとマヨネーズをよく混ぜ合わせます。キュウリやニンジン、ダイコン、ミニトマトなど、お子さんの好きな野菜につけてください。暑い季節に特におすすめなのが、水分とカリウムを多く含むキュウリです。食欲のないときも、みそマヨの風味でたくさん食べられます。

みそマヨ野菜スティック

チーズ

チーズ

成長期に欠かせないカルシウムの補給にぴったりなチーズ。タンパク質も補えます。牛乳が苦手でも、チーズなら食べられるというお子さんもいるかもしれませんね。

ピザトースト
食パンにピザソースをぬり、トマトやピーマン、タマネギやマッシュルームととろけるチーズやスライスチーズをのせて、トースターで焼きます。苦手な野菜も、チーズといっしょなら食べやすくなるでしょう。夏バテを予防するには、朝からしっかり栄養補給することが大切なので、ぜひ栄養バランスのよいピザトーストを朝食に取り入れて、よい1日をスタートさせてくださいね。

ピザトースト

納豆

納豆

納豆に含まれるナットウキナーゼが血栓を溶かし、血液をサラサラにする効果があるとされています。また、納豆菌が善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。食物繊維も豊富で便秘解消にもつながります。

ネバネバ丼
納豆といっしょに、オクラや山芋のすりおろし、卵黄を丼にします。しょうゆを少々かけて、全体を混ぜて食べましょう。ねばねばとした食感の組み合わせで、より食べやすくなります。納豆、オクラ、山芋のねばねばとした成分には消化酵素が含まれているので、胃にやさしいです。

ネバネバ丼

酢

酢には、食後血糖値の上昇抑制、体脂肪・内臓脂肪の逓減、血圧低下作用、疲労回復などの効果があります。

酢飯
酢と砂糖、塩をよく混ぜてすし酢をつくり、炊きたてのごはんに合わせます。ごはん3合に対して、すし酢の分量は酢が大さじ5、砂糖が大さじ2、塩が小さじ1です。好きな具を巻く手巻き寿司や、ちらし寿司もおすすめです。酢には、疲労回復や消化系のはたらきを活性化する効果があります。食欲が落ちてしまったときも、冷たくてさっぱりとしたすし酢なら食べやすいでしょう。

手巻き寿司

今回は、発酵食品について、その利点や夏の食卓におすすめの簡単なレシピをご紹介しました。ぜひつくって、その効果を実感してみてください。

この記事の監修・執筆者

フードコーディネーター、栄養士 森野 恵子

「健康」をテーマに、料理とテーブルコーディネートの教室を行う。企業主催の親子クッキングや、住宅展示でのテーブルコーディネート、セミナー講師、TV番組の撮影、飲食店やホテルでのフードコーディネート、メニュープランニング、雑誌・広告での撮影(料理作成・フードスタイリング)、盛りつけ指導など”食”に関わるものをさまざまな角度からコーディネート。
2004年からは、暮らしを楽しみながら食育を推進する団体「食育暮楽部(くらぶ)」を設立し、地域でできる食育に取り組み中。

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