【夏バテに効果的!】[栄養士監修]オススメ食材3種&簡単料理レシピ

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暑い日が続くと、「体がだるい」「食欲がない」といった夏バテの症状が出てしまう人も多いのではないでしょうか。

「健康」をテーマにした料理教室や、食育を推進するNPO「食育暮楽部(くらぶ)」を運営し、栄養士として保育園で勤務した経験もある森野恵子先生に、夏バテを防ぐため、日々の食事にとり入れたい食材と、手軽に作れる料理レシピを教えていただきました。

監修/森野 恵子(「食育暮楽部(くらぶ)」) 文/こそだてまっぷ編集部

目次

生活リズムを整えて、しっかり食べよう

1日3食のペースを守る

夏バテかなと思ったら、まずは生活のリズムを整えることを優先しましょう。
休息をしっかりとって、1日3食のペースを守ることを心がけてください。

食欲がなくても、胃腸に負担がかからない消化のよいものや、のどごしがよいものをとるようにすると、食べられる量も少しずつ増えていきます。

1日3食しっかり食べて栄養不足が解消すれば、疲れやだるさも緩和されて、夜もぐっすり眠れるようになります。夏バテを防いだり、夏バテから回復したりするためには、「きちんと食べてしっかり寝る」という基本的なことが大切です。

栄養素を意識して

まず、血液や筋肉など、体をつくる主要な成分「タンパク質」をしっかりとるようにしましょう。主に肉類や豆類、乳製品、卵に含まれます。

汗で失われがちな「カリウム」は、体の調子を整えるミネラルの一種です。不足すると、だるさや食欲不振につながります。主にきゅうりや小松菜、トマトやアボカド、切り干し大根やひじきに含まれます。

梅やレモンに含まれる「クエン酸」は、エネルギーをつくるなど、疲労回復に重要な働きをしています。

「ビタミンB1」は糖質をエネルギーに変えて、疲れにくくします。主に豚肉やうなぎに多く含まれます。

これらの栄養素を意識して日々の食事にとり入れることで、夏バテしにくい体をつくることができます。一度の食事で全部をとろうとすると、大変に感じてしまうかもしれません。まずは一日の中でバランスよくとり入れるように心がけてみてくださいね。

水分補給には水やお茶を

夏バテだけではなく熱中症を予防するためにも、水分補給は欠かせません。

スポーツドリンクや糖質の多い清涼飲料水に手を伸ばしてしまう人も多いかもしれませんが、糖質を分解するためにビタミンB1をたくさん消費してしまうため、疲労感が増してしまいます。スポーツ中や炎天下での活動時を除いて、日常では水やお茶で水分補給をしましょう。

夏バテに効果的なオススメ食材3種

タンパク質、ビタミンB1が豊富な「豚肉」

鶏肉、牛肉に比べてタンパク質、ビタミンB1の含有量が多いのが「豚肉」です。

クエン酸を含む食品といっしょに食べると、エネルギーがより効率的につくられます。また、タマネギやニンニクに含まれる「アリシン」といっしょにとると、ビタミンB1が体により吸収されやすくなります。

カリウムがたっぷりの「アボカド」

汗で失われがちなカリウムの含有量が多く、生食できるので気軽に食べられるのが「アボカド」です。日焼けした肌にもよいビタミンEが豊富なので、夏にぴったりな食材です。

切ったアボカドは時間が経つと茶色く変色してしまいます。切ってすぐに食べる場合は、レモン汁をふりかけてさっと混ぜれば、変色を防ぐことができます。

しばらく保存する場合は、空気に触れないよう、ラップでぴったりと包んで冷蔵しましょう。

クエン酸を含む「梅干し」

「梅干し」にはクエン酸、カリウム、鉄、ビタミンEが豊富に含まれています。酸味と香りで食欲が増すうえ、滅菌効果も高いので、お弁当などに入れてもいいですね。保存食で日持ちがするので、常備して梅肉和えや梅ドレッシングとしても活用してください。

さっぱり食べられて栄養満点の[夏サラダレシピ]

オススメ食材3種、豚肉、アボカド、梅干しを使った夏サラダのレシピをご紹介します。
夏バテに効果的な栄養素をバランスよく含んでいます。梅ひじきドレッシングでさっぱりと食べられますよ。

「豚しゃぶアボカド夏サラダ*梅ひじきドレッシング」

◯材料(2人分)
豚ロース薄切り肉(しゃぶしゃぶ用スライス)…80~100g
アボカド…1/2個
レモン汁…小さじ1
ミニトマト…4~6個
赤黄ピーマン…各1/4個
レタス…2枚
〈梅ひじきドレッシング〉
梅干し…1個(10g)
ひじき(水煮缶詰)…10g
おろしにんにく(チューブ)…小さじ1/4 (1g)
しょうゆ…大さじ1/2
酢…大さじ1
サラダ油…大さじ1
塩…小さじ1/6 

◯作り方
①アボカドは種を避けて、縦方向にぐるりと一周切りこみを入れます。切りこみをひねって2つに割ります。調理する片方の種と皮をとります。横方向に5mm幅に切って、レモン汁をふりかけます。

②湯を沸かし、豚肉を一枚ずつゆでて、色が変わったら冷水にとり、ざるにあげます。
電子レンジを使用する場合は、耐熱皿に豚肉が重ならないように並べ、料理酒(分量外)をふってラップをし、色が変わるまで1分30秒ほど加熱して冷まします。

③ミニトマトは半分に切ります。赤黄ピーマンは細切りに、レタスはちぎって水気を切ります。

④梅干しの種を取り、果肉をたたき、おろしにんにく、しょうゆ、酢、塩、サラダ油とよく混ぜます。ひじきを加えてさらに混ぜます。

⑤皿に①、②、③を彩りよく盛り付けて、④をかけます。

このままの分量で副菜として食べるなら、焼き魚などの主菜、ごはん、みそ汁と組み合わせるとよいでしょう。豚肉の分量を増やせば、主菜にもなります。

アボカドが苦手という方はきゅうりに替えて、多めに入れてください。きゅうりもカリウムを含んでいます。

ひじきは鉄分、カリウムなどのミネラル、食物繊維などを含んでいます。煮物の食材としてのイメージが強いかもしれませんが、ドレッシングやサラダの材料としてもとり入れるとよい食材です。乾物だけではなく、使いやすい缶詰やドライパックなども出回っているので、活用してみてください。

夏バテの予防や回復に効果的な食材や料理レシピを紹介しました。
栄養不足にならないように夏の食卓にとり入れて、暑さを乗り切ってくださいね。

この記事の監修・執筆者

フードコーディネーター、栄養士 森野 恵子

「健康」をテーマに、料理とテーブルコーディネートの教室を行う。企業主催の親子クッキングや、住宅展示でのテーブルコーディネート、セミナー講師、TV番組の撮影、飲食店やホテルでのフードコーディネート、メニュープランニング、雑誌・広告での撮影(料理作成・フードスタイリング)、盛りつけ指導など”食”に関わるものをさまざまな角度からコーディネート。
平成16年からは、暮らしを楽しみながら食育を推進する団体「食育暮楽部(くらぶ)」を設立し、地域でできる食育に取り組み中。

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