「幼児期に勉強して意味はあるの?」「何歳から勉強をはじめよう……」と悩んでいる保護者は多いのではないでしょうか。
4歳・5歳は、大脳の発達が著しい時期です。脳の発達に伴い社会性や協調性、思考力や観察力、コミュニケーション能力などさまざまなスキルが培われます。
人間形成にかかわる大切な時期だからこそ、勉強をはじめるのには最適なタイミングです。
この記事では、年中(4歳・5歳)の勉強にオススメのドリル・ワークや知育教材15選を紹介します。
教材の選び方や学習のポイントも解説するので、参考にしてみてくださいね。
年中(4歳・5歳)に勉強は必要? 家庭学習のメリット
幼稚園・保育園の年中である4歳・5歳は、人間関係の輪が広がる時期です。友だちとぶつかったり、時には我慢をしたりと、悩みや葛藤も増えるでしょう。このような行動は、大脳が著しく発達することが関係しているといわれています。
脳の発達に伴いコミュニケーション能力や考える力、集中力、忍耐力などさまざまな知的能力が大幅に向上する4歳・5歳は、勉強をはじめるのに最適なタイミングです。また、発達の差が大きい時期でもあるため、お子さんのペースに合わせられること、理解できるまで何度もトライできることは家庭学習のメリットといえるでしょう。
年中(4歳・5歳)の勉強に適した教材の選び方
「勉強をはじめたいけれど、何からはじめればいいのかわからない」「教材がたくさんあって選べない」と悩んでいる保護者も多いでしょう。ここでは、幼児向け教材の選び方を詳しく解説します。
①興味関心に合ったもの
幼児期の勉強に使用する教材は、お子さんの興味関心に合ったものを選びましょう。たとえば、虫が好きな子には生物の生態を学べる教材、お友だちに手紙を渡したいという子には文字や数字を学習できる教材が適しています。知的好奇心を満たすような教材を選ぶことで、自然と学びへのモチベーションが高まるでしょう。
また、カラーやイラストが豊富な教材は、絵本を読んでいるような感覚で楽しく取り組めるためオススメです。
②難易度を調整できるもの
4歳・5歳は競争心や自立心も育つ時期のため、一冊の中で難易度を調整できるような教材が望ましいでしょう。さまざまなレベルの問題が記載されていると、「もっと難しい問題を解きたい」と思ったときにすぐ挑戦できます。
なお、多くの教材には対象年齢が設定されていますが、勉強をはじめる際は実年齢より低いものからスタートさせるのもオススメです。達成感を味わったり成功体験を積み上げたりする中で、学習意欲が向上します。
③語い力や表現力が養われるもの
コミュニケーション能力が発達し、友だちとのかかわりが深まるというのも幼稚園年中児の特徴のひとつです。社会性を培う大切な時期であるため、語い力や表現力を養えるような教材が適しています。「文字」「ことば」「知恵」「工作」などのドリル・ワークを探しましょう。
また、4歳・5歳の家庭学習には、知育教材もオススメです。知育教材を使用すると、遊びながら自然と学びを深められます。勉強しているという感覚ではないため、ストレスや負担を感じず自ら楽しんで取り組むでしょう。
年中(4歳・5歳)にオススメ! 勉強習慣が身につくドリル・ワーク10選
そろそろ机に向かう習慣を身につけたり、知識を増やしたいという場合には、ドリル・ワークが最適です。伸ばしたい能力や学びを深めたい分野、学習目標に合わせて使用する教材を選びましょう。ここでは、年中(4歳・5歳)にオススメのドリル・ワークを10冊紹介します。
頭がよくなる!知育シールパズル たんけん!ふしぎなせかい編
「 頭がよくなる!知育シールパズル たんけん!ふしぎなせかい編」は、脳科学者の茂木健一郎氏が監修した、シールで遊ぶジグソーパズルです。台紙と同じ番号のシールをはりつけていくと、ポリゴン調の立体的なイラストが出現します。「どんな絵ができるのかな」「ここで合っているかな」と考えながら遊ぶ中で、考察力や推理力、想像力といったさまざまな知的能力が向上するでしょう。
段階的に難しい問題にチャレンジできる構成になっているため、子どもの「もっと挑戦したい!」という気持ちに応えられ、子どもは達成感も味わえます。
かこう あいうえお
「かこう あいうえお」では、ひらがなの「書き」を学習できます。オールカラーでかわいらしいイラストつきのため、絵本のような感覚で楽しく取り組めるでしょう。子どもが苦手とするひらがなの書き順も、わかりやすいよう色別で記載されています。
また、ことば遊びや数字の練習、カタカナ表もついており、複数ジャンルの学習ができるため、飽きずに勉強を進められるでしょう。
ディズニープリンセス こうさく(3・4・5歳)
「 ディズニープリンセス こうさく(3・4・5歳)」は、作品を作って楽しむ工作用ワークです。はさみやのりを使い、ドレッサーやジュエルボックス、ケーキなどを製作できます。ディズニープリンセスのイラストとシールつきなので、かわいいものやおしゃれが大好きなお子さんにぴったりです。工作遊びでは手先を使うことから、脳の活性化も促せるでしょう。
すみっコぐらし もじ・かず・とけい 3・4・5歳
「 すみっコぐらし もじ・かず・とけい」は、キャラクターといっしょに、ひらがなや数字、時計の読み方を学べるワークです。絵探しやシールを使った問題などが多く、飽きずに取り組めるでしょう。
また、「ごほうびシール」や「ごうかくしょう」がついているのもうれしいポイントです。努力の結果が目に見えると達成感を得やすく、今後の学習に対する意欲向上効果も期待できます。
4歳 おすしドリル ~もじ かず ちえ~
「4歳 おすしドリル ~もじ かず ちえ~」は、子どもが大好きなおすしで楽しく勉強ができるドリルです。
「おすしを2人で分けると、いくつといくつ?』」「絵に合うことばは、『いくら』と『いへら』どっち?」など、おすしに関する問題がいっぱい。「おすし図鑑」や「おすしカードゲーム」などもついていて、まさに遊びながら学べる楽しい教材です。
きもちを こめて 演じよう! 366日のおんどく
「きもちを こめて 演じよう! 366日の おんどく」は、「ドラマ教育」をベースにした、演じる音読本です。あこがれの職業のセリフやことば遊びなどから、子どもたちが自ら進んで演じたくなる「会話」や「言い回し」から「物語」まで366日分が収録されています。文章が大きめのひらがなで記載されており、イラストも多いため、幼児期の子どもでも一人で読み進められるでしょう。
登場人物になりきり心を込めて音読することで、相手の気持ちを考える力が育まれます。友だちとのかかわりが増えてきたときや、社会性を培いたいときに活用しましょう。
学研の幼児ワーク 4歳 ちえ
「4歳 ちえ」は、知的能力の向上をサポートするワークです。パズルや絵探し、工作など子どもの知的好奇心を刺激する楽しい問題がたくさん出てきます。達成度診断テストつきなので、最後までやりきったあとに実力を試してみましょう。
「おうちのかたへ」というコーナーではお子さんへの指導ポイントが紹介されており、教え方に困ったときのヒントが得られます。
脳育パズル 4歳 まちがいさがし
「脳育パズル 4歳 まちがいさがし」は、脳科学の専門家、篠原菊紀先生監修のドリルです。
脳のさまざまな部位が発達する5歳までに大切なのは、「頭を使うことが好きになる」ことです。「えさがし」「まちがいさがし」「すいりえさがし」の3つのジャンルのパズルに取り組みながら集中力や観察力を養い、小学校での勉強に役立つ力を育てます。
学研の幼児ワーク 5歳 かず
「 5歳 かず」は、足し算の基礎となる力を身につけるためのワークで、30までの数について、数字の読み書きや、数の大小について学習できます。パズルや点つなぎ、ぬりえなど、楽しみながら取り組めるよう工夫されているのも魅力です。
また、ページは1枚ずつはがして使えるようになっています。ゴールがわかりやすいので集中して取り組めるでしょう。
一生役立つルールとマナー おやくそくのれんしゅうちょう
「 一生役立つルールとマナー おやくそくのれんしゅうちょう」は、ルールやマナーを学べるおやくそくブックつきです。「友だち関係」や「家庭でのお約束」に関する内容が記載されており、他者とのかかわりが増える幼稚園年中児に適した教材です。
「こんなときはどうする?」「もし自分だったら……」と想像する中で、相手の気持ちを考える力や道徳心が育まれます。また、交通ルールや言葉づかいも学べるので、小学校入学前にも役立つでしょう。
年中(4歳・5歳)にオススメ!楽しく学べる知育教材5選
なかなか勉強が進まない、あるいは、勉強を嫌がるようなときは無理に机に向かわせる必要はありません。知育教材を用いて、遊びながら学びを深めましょう。ここでは、年中(4歳・5歳)にオススメの知育教材5選を紹介します。
触覚箱
「 触覚箱」は、手で触って形をイメージし、言葉にしたり絵にかいたりして表現する触覚遊びができる教材です。
普段遊び慣れている三角や四角の積み木でも、手に触れた形を言葉で表すことは難しく、想像力や表現力が養われます。
玉さし・造形プレート
「玉さし・造形プレート」は、色玉に色ひもを通して遊ぶ教材です。色分け遊びや、決まった時間でいくつ通せるか競争するなど、豊富な遊びが楽しめます。
6色の玉を並べて自由に模様を作ることもでき、造形感覚や手指の巧緻性を高めるのに役立ちます。
はたおりⅡ
「 はたおりⅡ」は、小型でかんたんな仕組みのはたおりです。両手を使って好きな色で縦糸と横糸を通してはたを織っていきます。
モンテッソーリ教育でも取り入れられている「はたおり」は、完成するまでに数日かかるため、集中力や忍耐力が養われ、完成したときに達成感も得られます。
ぜ~んぶあそべる!おりがみ60
「ぜ~んぶあそべる!おりがみ60」は、作った作品で「遊べる」おりがみが60案紹介されています。ぴょんぴょんかえるや紙でっぽう、変身おりがみやままごとに使えるものまで、盛りだくさんの内容です。
手先を使って巧緻性を高めることに役立ち、完成した作品でお友だちや家族といっしょに遊ぶことでコミュニケーション能力も向上します。
どこでも手あらい! 手づくり紙せっけん
「 どこでも手あらい! 手づくり紙せっけん」は、オリジナルの紙せっけんが作れるキットです。水に溶ける紙に泡ハンドソープ用の液体せっけんを塗って乾かすだけで完成です。
色付けやぬりえをして自分だけのオリジナルせっけんを作り、家族やお友だちにプレゼントしても喜ばれるでしょう。
年中(4歳・5歳)が勉強する際のコツと注意点
「勉強をはじめたけれどスムーズに進まない」「身についている気がしない」ということもあるかもしれません。ここでは、年中(4歳・5歳)が勉強する際のコツと注意点を解説します。ポイントを押さえ、お子さんの勉強を適切な形でサポートしましょう。
集中できる環境をつくる
勉強が身につかないと感じるときは、学習環境が整っていない可能性があります。学習をはじめる前に集中できる環境をつくることが大切です。たとえば、勉強中なのにテレビがついていたり、近くにおもちゃがあったりすると注意散漫になりやすいでしょう。
また、長時間の勉強も幼児期には向いていません。幼児の集中力が続く時間の目安は「年齢+1分」と短時間です。時間やページ数などあらかじめゴールを設定しておくことで、集中して取り組めるようになります。
思うようにできなくてもほめる
思うようにできなくても、できたことを見つけてほめるようにしましょう。叱ってしまうと「勉強をすると叱られる」「勉強は嫌なもの」というイメージがつく恐れがあります。
学習習慣を身につけるためには、自分から進んで勉強したいと思えるような声かけが必要です。「上手にできたね」「今日も勉強がんばったね」など、努力したことに対してたくさんほめることで自己肯定感が向上し、学習に対するモチベーションもアップします。
がんばった成果を見える化する
がんばった成果を見える化するのも方法のひとつです。たとえば、以下のような取り組みが挙げられます。
・勉強した日はカレンダーに印をつける
・全問正解したページに花丸をかく など
努力の結果が一目でわかるようになるため、達成感を味わえるでしょう。また、自信がつくと学習意欲も向上します。
なお、ドリルやワークの中についている「ごほうびシール」も効果的です。シールを集めるとひとつの絵になるものや、賞状が完成するものなどさまざまな種類があります。すべての教材についているわけではないため、購入する前に確認しましょう。
まとめ
年中(4歳・5歳)は、大脳の発達に伴いさまざまな知的能力が向上することから、家庭学習をはじめるのに適した年齢です。「興味関心に合ったもの」「難易度を調整できるもの」「語い力や表現力が養われるもの」をポイントに、お子さんに合った教材を選びましょう。
教材選びに迷っているかたには、学研出版サイトもオススメです。幼児期に適したドリルやワーク、知育教材を「年齢別」「ジャンル別」「価格別」といった条件で絞り込み検索することができます。ぜひ学研出版サイトを活用して、お子さんにぴったりの教材を選んでみてくださいね。
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