真っ最中の親にとっては本当にやっかいな「イヤイヤ期」。
「イヤ!」「じぶんでやる!」などを連発して親の言うことを聞かない、気に入らないと大声で泣き続ける、なだめてもコントロール不可能でとにかく時間がかかるので困ってしまいますよね。
まわりに迷惑だし、言い聞かせても通じない、身動きが取れない……。仕方ないとは思っていても、親にとっては精神的にも肉体的にもつらい時期です。みんなはどうやって乗り切っているの?
今回は、2歳と4歳の子を持つママライターKの視点から、ママ・パパたちへのアンケート調査(※)をもとに「イヤイヤ期」のリアルをレポートします!
※イヤイヤ期調査: モニプラファンブログ「学研の幼児ワーク」編集部調べ
2018年7月実施/209名回答(男子103名・女子106名)
イラスト/今じんこ(長男もっちんを描いた育児漫画「ゆけ!もっちんボーイ」でおなじみ。漫画連載はこちらから
イヤイヤ期ってどの子にもあるの?
イヤイヤ期のピークは2歳!
2歳(息子)と4歳(娘)を育てるママライターKです! 2歳の息子はイヤイヤ期まっさかり。一日中「いらないー!」「やらないー!」と泣き叫んでいます。早くイヤイヤ期が終わってくれないかなぁ……とため息の出る毎日。周りのママたちもみんな、こんなに大変なイヤイヤ期を経験しているのでしょうか?
アンケート結果を年齢別に見ると、子どもが「現在イヤイヤ期」と答えたのは1歳で40%、2歳で90%、3歳で55%、4歳で43%。
イヤイヤ期のピークと言われる2歳代ではなんと9割と、ほとんどの人が子どものイヤイヤ期まっただ中です。3~4歳ごろになると半数くらいの人が「イヤイヤ期が落ち着いた」と感じていますね。
「イヤイヤ期を経験していない」と答えたのは2~4歳でそれぞれ4~5%程度ですから、20人に1人くらいはイヤイヤ期がない子がいるようです。
男女差はあるの?
よく「女の子より男の子のほうがイヤイヤが激しい」と耳にしますが、実際のところイヤイヤ期に男女差はあるのでしょうか?
イヤイヤ期があるかどうかに関して言えば、アンケート結果からは男女差がそれほどあるようには見えません。調査によると3歳では女子のほうが「過去にイヤイヤ期を経験済み(イヤイヤ期が終わった)」と答えている人が多いので、女子のほうがイヤイヤ期卒業が早い傾向があるのかも!?
ちなみにわが家の場合、娘は3歳後半でイヤイヤ期を卒業したように思います。でもイヤイヤ期の激しさで言えば、娘のほうがヒドかったです! 娘のイヤイヤ期を思い返すと、現在の息子のイヤイヤ期が「かわいいもんだ」と思えるときが(たま~に)あります。
親はつらいよ~イヤイヤ期あるある!
ひとくちに「イヤイヤ期」と言うけれど、イヤイヤ期の子どもはいったいどんな行動をとるのでしょうか。パパ・ママの声からいくつかご紹介しましょう。
・ごはんを投げられた。
・スーパーの床で転げまわった。
・公園からの帰り、家に入りたくないと玄関の外でうつ伏せになり動かなくなった。
・「イヤ!」「ダメ!」「しない!」……だいたい返事はこの3つのどれか。
・保育園行くのに自転車乗るのがイヤということで歩いて行き、帰りも家とは逆方向の道を指差され、遠回りして1時間かけて帰宅。
わかる! わかりすぎます! わたしも全部、やられたことあります。
食事、着替え、歯みがき、お風呂、送迎など、毎日やらなければいけないことなのに、いちいち拒否され、泣かれ、周りからは白い目で見られ……つらいですよね。
寄せられたエピソードのなかには「なんでも自分でやりたがる」という声も多くありました。
・毎朝の洋服、毎晩のパジャマは自分で決めないと納得しません。
・どんなに急いでいても靴や靴下は「自分ではく!!」と言って聞きません。
イヤイヤ期は、子どもが成長して「自分でやりたい」「自分でできる」と考え始める時期でもあります。子どもの成長は嬉しいし、なるべく温かく見守ってあげたいけれど、毎日イヤイヤ言われていては親もしんどいもの。
悲痛な声も聞こえてきます。
・もうどうしたらいいのかわからない。
・どう声をかけてあげることが子どもにとっていいのか、悩んでいます。
・こちらも疲れてしまって無になりました。
みんなはどうしてる? 3大対処法
イヤイヤ期の子どもに対して、「どう接したらいいの?」ということを知りたい人も多いと思います。アンケートから、パパ・ママが実際にどう対処しているのか、大きく3つに分けてみました。
じっくり待つ&放っておく
・本人が納得するまでは、大人が何を言っても事態が変わらないのでそっとしておき、納得するまで辛抱強く待つしかない。
・「自分でやる!」と言ったら時間がかかってもやらせる。
・少し離れたところで様子を見て、本人が落ち着くのを待つようにしています。
・諦めが肝心。何もしない。
いちばん多かったのは、「子どもが納得するまでじっくり待つ」という答え。危険な状況でなければ、時間がかかるのを覚悟のうえで「待つ」「放っておく」のが有効と考える人は多いようです。
選択させる
・「どちらがいい?」と、選択肢を与えるのが効きました。
・打開策をいくつも見つける。あれもこれも選択肢があれば、子どもが気に入るやり方が見つかるのでは?と思います。
いくつか選択肢を与えると、子どもが素直に選んでくれることもあるようです。ちなみにわたしもこの方法を試したことがありますが、うちの子は泣き叫ぶばかりで選んでくれず断念しました(泣)。
甘やかす
・買い物へ行くたびに1回では済まされない「ガチャガチャ」。人の目につきやすい場所なので、大声で叱ることもできず、毎日数回ガチャガチャをやりました。
・最終的にはわたしもどうしていいかわからず、娘が好きなアイスでなだめました。
時には、子どもの言うことを聞いてしまったほうがスムーズな場合も。わたしはスーパーで「お菓子が欲しい」と言われたら、ダメと言わずに「1つだけ」と約束したうえで選ばせて買っています。1つじゃヤダと言われるのがイヤイヤ期だったりもしますが……。
その他
・「お好み焼きがいい」というので作ったら「やっぱりやだ!オムライスがいい!!」とゴネはじめましたー! お好み焼きを切って卵に包んで、無理やり見た目をオムライスにして出しました。
・ふてくされたときは、ほめぎったらやってくれます。
・ぎゅっと抱きしめてあげるのも良いのかなぁと、最近思います。
・「オバケ」と言うと怖がるので、それで何とかやり過ごしている。
みなさん、あの手この手でイヤイヤに対処しているんですね。
番外編:自分(親)の気持ちを鎮める方法
子どものイヤイヤに冷静に対処するために、親が自分のイライラを鎮めるなど、ストレスを発散する方法を知っておくことも大切です。
・目をつぶり10秒数えて、気分を落ち着かせてから話すようにしています。
・冷静になるため、一度トイレに避難。
・ママ友とわが子のイヤイヤ話をして笑い合う。
・(イヤイヤする子どもの姿を)ムービーを撮りました。あとからそれを本人に見せると恥ずかしがっていました。
ムービーではないですが、わたしも食事をせず泣き叫ぶ娘の姿を写真に撮ったことがあります(客観的になれると聞いたので)。カメラを構えて写真を撮ることで、確かに少し落ち着けたような気がします。今、その写真を見返すと懐かしいです。
「期間限定」と考えて乗り切る!
アンケートからは、親子のほのぼのとした様子もうかがえました。
・朝から晩まで、寝言も「イヤイヤー!」だったときに、わたしも追いつめられて子どもの前で泣いてしまった事がありました。さっきまでイヤイヤ騒いでいたのに「ママどこ痛いの?」となでながら心配してくれて感動しました。
・散歩に連れていっても、抱っこは「イヤ」だし歩くのも「イヤ」。あまりにイヤしか言わなかったので「おやつ食べる?」と聞いたら、「イヤ!……あ、ウン!」と(笑)。とりあえずイヤって言いたいだけの時期もあるのかなと思いました。
また、イヤイヤ期を乗り越えた先輩ママからあたたかいメッセージも……。
公共の場だとママは焦ると思いますが、先輩ママは「がんばれ! ママ!」とみんな応援していますよ!
手のかかる大変な時期ですが、あとで振り返ればきっと一瞬なのでしょうね。
アンケートによれば2歳では9割だったイヤイヤ期も、3~4歳ごろには5割~4割へと減少していきます。イヤイヤ期が終わるころには、きっとひとまわりもふたまわりも成長したわが子の姿があるはず。期間限定と考え、うまくストレス発散しながら乗り切りましょう!
こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪