子どもの将来や可能性を考えて、どんな習い事をどのタイミングにスタートするかは保護者の関心事でもあり悩みどころではないでしょうか。特に、習い事の中でもスポーツは人気の習い事ですが、お子さんによって向き不向きや好き嫌いもあるので、よく検討することが大切です。
また、スポーツの習い事には保護者のサポートがつきもの。月謝や送迎、練習のサポートなど、習い事によっては保護者に大きな負担がかかることもあり、見過ごせないポイントです。
そこで、子どもの習い事として人気のスポーツは何か、そしてそれを実際に習わせる保護者にはどのような負担がかかるのかについてお話しします。
文/マムズラボ
子どもに習わせたいスポーツは男女ともに1位水泳
アルバムが簡単に作れるアプリ「ALBUS(アルバス)」を運営するROLLCAKE株式会社は、3歳から5歳のお子さんがいるママ441人(男の子ママ 172人・女の子ママ260人)を対象に「子どもに習わせてみたいスポーツ」に関する意識調査を実施しました。
男の子のママの調査結果は、1位が水泳、2位がサッカー、3位が体操と空手という結果になりました。7位には柔道、9位には剣道と10位以内に武道が3つもランクインしているのが特徴的です。また、親世代に盛んだった野球は6位で、それより上位の5位にバスケットボールがランクインしています。
女の子のママの調査結果も、男の子同様1位が水泳でした。2位は体操、3位が空手とバレーボールという結果になり、女の子も空手が上位に入りました。また5位にサッカーとバスケットボールという、最近オリンピックなどの世界大会でも注目のスポーツがランクインしています。9位のブレイキン(ブレイクダンス)も今の流行が顕著に表れたもので、親世代になかった習い事ですね。
このように、男女ともに親が習わせたいと思うスポーツとして、水泳、体操、空手、サッカーが人気であることがわかりました。
実際に習っているスポーツも1位は水泳!
学研教育総合研究所の「小学生の日常生活・学習に関する調査」(2021年8月実施)によると、小学生の習い事の中で水泳が男女ともに1位という結果になりました。水泳は小学校3年生までのお子さんのうち、約3割が習っています。その他スポーツ分野の中での2位は、男子はサッカー、女子は体操でした。
多くのママが「習わせたい」と考えている水泳、体操、サッカーについては、実際に多くのお子さんが習っているようです。武道系については「習わせたい」と考えるママは多くても、実際に習っているお子さんはあまり多くないようです。
スポーツの習い事で保護者にかかる負担はどんなものがある?
スポーツの習い事は人気が高く魅力的ですが、保護者に少なからず負担がかかるものです。
習い事を始めてから後悔しないためにも、金銭面はもちろん送迎や練習の補助など、どの程度のサポートが保護者に求められるのかは事前に知っておきたいところ。
保護者にかかる負担を事前に把握するために、次のような観点で習い事をチェックしてみましょう。
・保護者による送迎の有無
・保護者の拘束時間はどれくらいか
・月謝はどれくらいか
・ユニフォームや備品、遠征費など月謝以外の費用
・体調不良などによる振り替えができるか
・リモートのレッスンに対応しているか
・ユニフォームの洗濯、練習のサポート、運営など、保護者の役割がどの程度か
上記のような負担がかかることがありますので、それを事前に知っておき、日々の暮らしの中で習い事にどの程度のお金や時間、手間を割くことができるのかを検討してみましょう。
実際にスポーツを習わせている保護者の声は?
お子さんに人気スポーツを習わせている保護者のかたが、どのような点で習い事のメリットを感じているのか、どのような点で苦労されているのかは気になるポイントです。
そこで、人気の習い事別に保護者の体験談をご紹介します。
水泳
「送迎バスがあるので、学童代がわりに行かせやすいです。送迎の労力やレッスン中の拘束などの保護者への負担が少ないのもありがたいです」(小1男の子のママ)
「ショッピングモール内にあるスイミングスクールに通わせていたので、水泳指導中に買い物を済ませたり、銀行回りをしたりと用事を済ますことができたので、助かりました」(小3男の子のママ)
「スポーツクラブに併設している水泳教室に通わせたのですが、子どもがスクール中は、親はスポーツクラブのマシンが利用できる特典がありました。親子で体を鍛えることができて、とてもお得でした」(小5女の子のママ)
筆者も子どもに水泳を習わせました。三人姉弟の上の子たちが小学校低学年のときに、一番下の子は2~3歳の一番手がかかる時期。下の子を連れていては習い事に行くのも、終わるまで待つのも大変ですが、水泳は子どもだけでバスで行ってくれたので、習わせやすかったです。
<水泳のメリット>
・送迎バスがあることが多い
・水着と水泳帽、プールバッグなどの月謝以外にかかる初期費用が比較的安く、学校の授業にも役に立つ
サッカー、野球などのスポーツチーム
「習い事のつもりで始めましたが、年齢を重ねてサッカーチームに所属し、公式戦に出場するようになると土日も試合で埋まる生活に。平日はスキルアップのためにスクールにも通い、親子ともに忙しい毎日ですが充実しています」(小5男の子ママ)
「遠征や合宿など、どんどん費用がかさんできます。でも子どもが頑張っているので、親も頑張ります」(小4男の子のママ)
「サッカースクールに入れているので、お月謝がサッカーチームに比べて高い分、親の負担がなく、通わせやすいです。ただしスクールなので、試合が少ないのが物足りないという人もいるかもしれませんね」(小3男の子のママ)
ちなみに、サッカーや野球などの習い事には、大きく分けるとスクール形式の教室と、地域のスポーツチームの2つがあります。
筆者の息子は少年野球のチームと、スクール形式の野球教室に通っていたことがあり、その体験を元にしたそれぞれのメリット・デメリットを挙げると次のとおりです。
<スクール形式の教室>
×月謝が高い
〇保護者の負担は軽く、子どものサポートはすべてスクールが行う
△対戦試合が少なく、実践があまりできないことも
<少年野球チーム>
〇月謝が安い
×試合の際の送迎、練習におけるサポートなど保護者の負担が重い
〇対戦試合の経験がたくさんできることも
地域のスポーツチームのほうが月謝は安いですが、送迎や練習のサポートによる保護者の負担はスクール形式の教室のほうが軽い傾向があります。
体操、ダンス
「柔軟性と体幹が鍛えられ、ほかのスポーツのトレーニングとしても役立っています。送迎バスがあるし、親の負担もないので通わせやすいです。」(小6女の子のママ)
「グループレッスンだったので、子どもが嫌がらずに友達と楽しく通わせることができました」(小3女の子のママ)
「幼稚園に派遣されていたスポーツクラブの体操教室だったので、幼稚園の延長保育の流れで習わせることができました。幼稚園のあと着替えて体操を習わせてくれお迎えだけでよかったので、楽でした。メンバーも幼稚園の仲間どうしだったので、抵抗なく参加できました」(小1女の子のママ)
筆者の小6の娘はチアリーディングをしています。
体操教室感覚で習わせたのが始まりでしたが、そのうちイベントや大会に出場し、ついには全国大会に出場。親も応援に行ったので、遠征費用がかさみました。
しかし、先生が引率してくださるので親の負担は少ないです。
また、レッスンの様子はリアルタイムでリモート配信されるので、保護者がオンラインで観覧できますし、休んでもフォローしてくれます。
しかし、チームによっては毎回の練習に保護者のサポートが必要だったり、保護者が運営の仕事を担ったりなど、同じチアリーディングでも形態はさまざまなようです。
<体操、ダンスのメリット>
・場所によっては送迎バスがある
・グループレッスンがあり、友達と通わせることができる
・リモートレッスンに対応していることもある
武道
「剣道を習わせていますが、男女一緒にできる競技なので、兄と妹同時に通わせることができるのがありがたいです。場所も通っている学校なので、子どもだけで通うことができ、親の負担がありません。」(小2男の子・年長女の子のママ)
「道場で開催している空手を習わせています。毎日開催しているので、都合が悪くなったり、体調不良だったりで、お休みしなくてはならなくなっても、振替ができるのが便利です。」(小4男の子のママ)
<武道のメリット>
・男女混合なので、兄弟姉妹を同時に通わせられる
・ほかの習い事と比べると、月謝が比較的安い傾向がある
お子さんの「習いたい」という気持ちを大切に
習い事は子どものやる気が大事なので、お子さんの意見を尊重してぜひチャレンジさせてあげたいですね。ただし、上述のように保護者の負担を伴うこともあるため、見学や体験などを通して事前に保護者に求められる役割や負担も把握することをおすすめします。
共働き世帯も増え、「送迎」や「振替可能」「レッスンのリモート配信」など、さまざまなサービスがあります。しかしその分、月謝が高いなどのデメリットが生じることもあります。
「習わせやすさ」の基準は、ご家庭によってそれぞれです。「保護者の負担がないこと」「費用が安いこと」「利便性」など、それぞれが重視する基準は異なるでしょう。お子さんだけではなく、各ご家庭の都合にも合った習い事をみつけたいところですね。
<出典>
PR TIMES 「2021年8月調査 【子どもに習わせてみたいスポーツTOP10】男女ともに「水泳」が1位」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000036258.html
学研教育総合研究所(Gakken)「小学生白書(2021年)」小学生の日常生活・学習に関する調査
https://www.gakken.co.jp/kyouikusouken/whitepaper/202108/chapter7/01.html
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