![【スーパー・コンビニ総菜/やせる組み合わせ!】自炊を頑張らなくても血糖値コントロールできます[糖尿病専門医・管理栄養士監修]](https://kosodatemap.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/05/kettouchikonbini1_QRBw.jpg)
臨床での経験+最新のエビデンス+自身の人体実験から導き出した血糖値コントロール法によるダイエットメソッドが話題の“血糖おじさん”こと、薗田憲司医師。
3月に発売した新刊『“血糖値”を制して脂肪を落とす! 完全無欠のやせる食事ビジュアルBOOK』では“そのだ内科”最強のチームが集結!
クリニックで活躍する管理栄養士とともに、食べることを思いっきり楽しみながら、体脂肪を落として健康になれる2週間の食事プログラムを考案。
メニューはどれも超簡単で、お料理が得意でない方でも手軽にできるものばかりです。
今回は、その中でも、自炊しない派の人のための、「コンビニやスーパーで買える食品の組み合わせ」を、一部抜粋してご紹介します。
面倒な栄養価計算はいっさいなし。本書のメニューをそのままマネするだけで、血糖値スパイクを予防する食事を実践することができますよ。ぜひ、お試しくださいね!
イラスト/ミツコ(@_3_2_5_)
管理栄養士チームとともに総力を上げて、最高のダイエットメニューを考案

食べることが大好きな糖尿病専門医の薗田憲司です。
僕は糖尿病・甲状腺を専門としたクリニックの院長として、患者さんファーストの同じ志を持つスタッフとともに1年でおよそ1万件の外来を担当しています。
SNSでは、診察室で伝えきれない血糖コントロールの食事や運動法を発信。ダイエット成功や血糖値が改善したという声が活動のはげみになっています!
本書は、2023年に出版した『“血糖値” を制して脂肪を落とす!』の第2弾です。
日々の外来で患者さんの食生活やお悩みを聞き、血液や血管、内臓の検査をしてわかったこと。それは、血糖値を下げることや、糖質だけにとらわれてダイエットの基本が抜け落ち、なかなかやせないばかりか、血管を老化させて内臓に負担をかけている例が多いことです。

そこで本作では、みなさんに
「血糖コントロールダイエットの食事の基本を知り、食を楽しみながら余分な体脂肪を落とし、血糖値を改善して健康になってもらいたい」
という思いを共有した管理栄養士チームとともに総力を上げて最高のダイエットメニューを考案しました!
実際に、HbA1cが12・3%だった患者さんに「糖質をほどほどにとりましょう」と指導したら、6か月でHbA1cが正常値の5・8%まで改善した事例があります。
血糖コントロールの食事のポイントは、糖質をほどほどにとりながら、脂質の量と質にも気をつけること。すると余分な体脂肪が減り、血管を守ることもできて5年後、10年後の健康をめざせるのです。
この本を見てマネすれば糖質・脂質オフのバランスがよいメニューが簡単に作れます。料理が得意ではない方、忙しい方でも続けやすく完全無欠 の血糖コントロールダイエットが自然に身につきます。
本書で一生役立つ食事の基本とコツをつかみ、いっしょに健康をめざしましょう!
診察室で見た患者さんのリアル
①1日の適切な摂取エネルギーがわからない!

糖尿病の食事療法では、主治医から患者さん1人ひとりに合った「1日の摂取エネルギー量(指示エネルギー量)」が示されます。これは、太りすぎず、やせすぎず、余分な体脂肪を無理なく減らすための基本。
しかし、私のクリニックに転院された患者さんの多くが以前の主治医から教えてもらっていないというのです…。
そのため、「〇〇を食べればやせる」という部分的な健康情報に惑わされ、1日の摂取エネルギーという全体的な基本が抜け落ちたダイエット迷子の方も多くいらっしゃいます。
まずはダイエットの優先順位を知ることが大切!
ダイエットの基本は、消費エネルギーよりも摂取エネルギーを抑えること。
減量期の摂取エネルギーの目標は、筋肉を落とさないために基礎代謝以上、消費エネルギー未満に設定しましょう。また、PFCバランス、食材選びを意識することで、さらにダイエットがスムーズになります。
②主食を食べない糖質制限をがんばり続け、逆に血糖値スパイクを起こしやすくなっている

主食を抜く厳しい糖質制限をしている患者さんの血糖値を測定すると、糖質を少量とっただけで釘のように急上昇・急降下する“血糖値スパイク” が起こる方が多くみられます。
「ごはんは最低でも1食100g食べてください」とお伝えし、糖質をほどほどにとるようになると2~3週間ほどで血糖値スパイクが起こりにくくなるのです。
糖質制限での脂質のとりすぎも体脂肪を蓄積させてインスリンを効きにくくし、血糖値が下がりにくくなる一因になります。
ごはんを適量食べて1日の血糖値変動を安定させよう!
糖質を極端に制限すると、膵臓はインスリンを出す仕事がないので、なまけモードに。でも、いざ糖質が入ってきたときにすぐ対応できず、インスリンの初期分泌が低下。
また、脂質の摂取量が増えることもインスリンを効きにくくして(インスリン抵抗性)、血糖値スパイクの一因に。
糖質は最低でも1食40gほど(ごはんなら茶碗小盛り1杯分/100gほど)とり、食べる順番も工夫しながら、膵臓にインスリンを出す仕事をコツコツしてもらいましょう。
朝食で糖質を適量とると膵臓にとって準備運動になり、昼食、夕食で血糖値スパイクを予防できます。
③健康・ダイエットにいいといわれる食品のとりすぎでカロリーオーバー&血糖値スパイクを起こしている

「健康やダイエットにいいものを食べているのに、なかなかやせないんです」という方にお話をうかがうと、“体にいい”食品をとりすぎて摂取エネルギーがオーバーしているケースがよくあります。
血糖値を上げる「糖質」のとりすぎはみなさん気をつけるのですが、「脂質」「たんぱく質」もとりすぎるとエネルギーが余って体脂肪に。また、野菜ジュースなども単純糖質が多く空腹時に飲むと血糖値スパイクを起こしやすくなります。
太りにくい量の調整、食べる順番のコツをつかみましょう!
脂質もたんぱく質もとりすぎれば体脂肪になる!
1g当たりのエネルギー量は、炭水化物、たんぱく質は4kcal、脂質は9kcal。糖質だけではなく脂質、たんぱく質のとりすぎにも注意が必要です。
糖質オフのお菓子には、実は脂質が多いものも。また、健康によい青魚のさばは脂が多く、外食のさば定食は高エネルギーに。量や食べる順番を工夫しましょう。
④健康にいいと聞いた苦手なものを無理に食べ、好きなものをとことんガマンしてストレスを溜めている!

僕は、外来で伝えきれない健康•ダイエット情報を、SNSを通じてお伝えしています。
トマトジュース、りんご酢、納豆など、おすすめ食品も紹介していますが、中には「トマトジュース、苦手なのですが健康のために飲んでいます」という方もいます。
体にいいものでも無理してとっていたら、ストレスになりますよね。摂取エネルギーの目標の範囲内なら、好きなものを適度に食べてOK。僕もときどき大好きなラーメンを食べます(笑)。
自分のライフスタイルに落とし込めるメニューの選び方を身につけましょう!
食べること=人生の楽しみ! 無理をすると食欲が暴走して逆効果…
食事は人生の楽しみのひとつで幸せを感じる時間。
好きな食べ物を禁止し、苦手なものを無理して食べていたらダイエットが長続きしないし、人生がつまらなくなりますよね。
この本は、好きなものを太りにくいタイミングに食べる方法を提案。ストレスを溜めずに血糖コントロールを継続できます。
コンビニ・スーパーのお惣菜でやせる組み合わせ方

仕事が忙しくて、料理をする時間がない!
いつも帰宅時間が遅いのでコンビニ食品やお惣菜に頼りがち…
そんな方も多いのではないでしょうか。
自炊ができなくても、実は血糖値コントロールは簡単。コンビニ・スーパーのお惣菜のやせる組み合わせ方をお伝えします。
本書では、クリニックの管理栄養士チーム協力のもとセレクトしたBEST10を掲載しています。今回はその中から3つ、一部内容を抜粋してご紹介します。
下のように「主食+主菜+副菜」を組み合わせるとカロリー• 糖質• 脂質を抑えられ、太りにくくなります。

【組み合わせ①】冷凍食品の鶏むね肉から揚げは低脂質な優秀主菜!

冷凍食品コーナーにある「鶏むね肉のから揚げ」は、ダイエット中の揚げ物欲を満たす強い味方。
3~4個(100~120gほど)をレンチンし、せん切りキャベツを添えてどうぞ。ドレッシングはノンオイルで脂質オフ。キャベツの食物繊維を先にとると血糖値スパイクを防げます。
活動量が多い人は、ごはんは150gでもOK。白米、もち麦、雑穀ごはんなど好みのものを。

冷凍食品の鶏むね肉や鶏ささみの主菜は、脂質が少なめでダイエット中も安心
鶏むね肉、ささみは、鶏もも肉よりも低エネルギー、低脂質。お惣菜よりも冷凍食品は1食の個数を調整しやすいのが利点です。ぜひ、鶏むね、ささみなど脂質オフの冷凍食品を探して常備してください。
揚げ物に合わせる副菜は、消化を助けて食物繊維もとれるせん切りキャベツがおすすめ。
お肉の主菜にこの冷凍食品もおすすめ!
◎ 鶏ささみ天
◎ ささみ磯部揚げ
◎ 梅しそささみ焼き
◎ 鶏むね肉とブロッコリー
◎ 大豆ミートのから揚げ、ハンバーグなど
【組み合わせ②】具だくさんで脂質は少なめ。あったか豚汁でおなかも心も満たして!

食物繊維をプラスするために、レタスなど好みのカット野菜のサラダを。もずく酢、味つきめかぶで食物繊維を足してもOK。
豚汁には、カップやレトルトなどいろいろな種類がありますが、栄養成分表示の脂質が5gほどのものを選んで。たんぱく質は1食20gほどをめざし、足りない分は納豆(または冷奴)をプラスします。
活動量が多い人は、ごはんは150gでもOK。白米、もち麦、雑穀ごはんなど好みのものを。

コンビニ食品の定番・豚汁は脂質が控えめで満足感あり!
豚汁は豚バラ肉を使うので脂質が高くなりがちですが、コンビニの豚汁は、意外と脂質が低めのものも。具だくさんで、にんじん、大根、じゃがいも、こんにゃくなどから食物繊維がとれるのも魅力。
ただし、根菜、いもの糖質を含むので、野菜サラダと納豆を最初に食べる食物繊維ファーストで血糖値スパイクを防ぎましょう。
【組み合わせ③】ダイエット中だって粉ものOK! 冷凍の海鮮お好み焼きを主役に

水溶性食物繊維がとれる海藻サラダをチョイス。お好み焼きから脂質をとるので、ごま、シーザーより、ノンオイルのドレッシングが〇。
小麦粉、いか、えび、卵が使用されているので「主食・主菜」の役割に。海鮮お好み焼きは、豚玉、広島風のお好み焼きより糖質・脂質が少なめでダイエット向き。

お好み焼きは種類と量を守れば食べても太りにくい!
コンビニの冷凍食品の「海鮮お好み焼き」は、1食(1枚)当たり糖質が40gほど。脂質も抑えられているのでダイエット中も安心。食べ切りサイズだから、食べすぎたり、ソースをかけすぎたりしません。
豚肉の脂が加わる豚玉は脂質が多く、焼きそばが入った広島風、生地が厚いボリュームのあるお好み焼きは糖質が多めです。
目標のエネルギー量の中で、好きなものを食べて欲しい

2023年、僕は東京・渋谷で糖尿病・甲状腺を専門としたクリニックを開院して院長になり、心強いスタッフ(仲間)に支えられながら外来を日々がんばっています。
ありがたいことに北海道や九州から通院してくださる方もいて、みなさんが健康で幸せになるためにできることをしなければと身の引き締まる思いです。
患者さんの中には、以前の主治医の言葉に傷ついている方もいます。糖尿病の合併症は通院の自己中断が課題ですが、医療従事者が患者さんに寄り添えていない部分があると思うのです。
だから僕は患者さんファースト の外来をし、栄養相談をする管理栄養士チームも患者さんの話をよく聞いたうえでアドバイスをしています。
この本は、「目標のエネルギー量の中で、好きなものを食べて欲しい」という思いで、管理栄養士チームの協力のもとつくりました。
あなたが好きな食べ物は何ですか? 食べること、人生を楽しみながらいっしょに血糖コントロールを続けていきましょう!
この記事の監修・執筆者

そのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニック 渋谷駅道玄坂院院長。年間1万件以上の外来を担当。糖尿病患者の父を持ち、自身も食事改善を実践。外来では患者1人にかけられる時間が限られているため、多くの糖尿病患者やダイエットに悩む人に役立つ情報を発信したいとの思いから、SNSを開設。血糖値とダイエットの関係性や食事のアドバイス、糖尿病の最新事情などを発信している。著書に『“血糖値”を制して脂肪を落とす! 完全無欠のやせる食事ビジュアルBOOK』(Gakken)ほか。
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