【あこがれのフィンランドのクリスマス*本場の過ごし方を知りたい!】海外読者レポート

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【あこがれのフィンランドのクリスマス*本場の過ごし方を知りたい!】海外読者レポート

大きなクリスマスツリーが飾られたり、イルミネーションのイベントが行われたりと、街が華やぐクリスマスの時期がやってきました。
子どもたちが毎年楽しみにしているクリスマス。イベントや飾りつけの準備は進んでいますか?

サンタクロースが住むという北欧の国、フィンランドの子どもたちは、どんなクリスマスを過ごしているのでしょうか?
フィンランド在住の読者ママAさんが、クリスマスの様子をレポートしてくれました!

目次

クリスマスツリーと子どもたち

アドベントを彩る手作りアイテム

クリスマスまでの時間を盛り上げるアドベントキャンドル

現地の保育園に通う2人の子どもと家族4人でフィンランドに暮らしています。
フィンランドのクリスマスは、アドベントからお祝いが始まります。
アドベントはイエス・キリストの降誕の日を待ち望む準備期間のことで、クリスマスの約4週間前の日曜日からクリスマス・イブまでです。
アドベントには4回の日曜日があり、最初の日曜日から順に第1アドベント、第2アドベント、第3アドベント、第4アドベントと呼びます。第1アドベントはクリスマスの始まりとしてお祝いします。

アドベントの間、日曜日ごとに1本ずつキャンドルの火を灯していきます。
我が家のキャンドルホルダーは、夫が営む農場の森から切り出した白樺の木で手作りしたもの。1本、2本とキャンドルの灯りが増えると、クリスマスに近づいていることが実感できます。
夕食など、家族の団らんの時間に火をつけますが、灯すのを忘れてしまう日が続くと、あっという間に次のアドベントがきて、きれいな斜めの形にならないので、焦ることがよくあります。

アドベントキャンドル

こちらもおすすめ≫【クリスマス】までカウントダウン! おうちアドベントカレンダーを作ろう!

ひとつずつ開けていくアドベントカレンダー

アドベントカレンダーは12月1日からクリスマス・イブの12月24日までのカレンダーで、日付が書かれた袋や小箱、引き出しを開けると、おもちゃやお菓子が出てきます。
1日ずつ、何が入っているか楽しみながらアドベントを過ごすためのカレンダーです。

最近ではチョコレートやおもちゃの入ったカレンダーをお店で買う家庭が多いですが、我が家は子どもがまだ小さいので手作りしています。庭の木の枝を使って自然な雰囲気に、中身は好きなキャラクターグッズや髪飾り、ブロック、防寒具などを入れています。
親戚やゴットマザー(カトリックで、子どもを霊魂上の親として保護する後見人)が作る家庭もあり、アイデアも人それぞれです。

アドベントカレンダー

森からトラクターで運ぶ大きなクリスマスツリー

フィンランドの森にはもみの木が多く、クリスマスツリーとしてもみの生木を飾る家庭が多いです。お店ではもちろん、プラスチックのツリーも売っていますが、12月になると店頭や街頭でももみの生木が並び、自分の好みのサイズや形を見つけて、引きずりながら持って帰ります。

我が家では、クリスマスツリーを農場の森で切り出し、とても重いのでトラクターで運んで、12月24日に飾りつけています。早くから飾ると葉がポロポロと落ちてしまうのです。

クリスマスツリーを運ぶトラクター

子どもは自分用の小さなクリスマスツリーを切ってもらい、飾りつけました。

小さなクリスマスツリーを運ぶ子ども

子どもと作るクリスマスのお菓子

クリスマスの時期の楽しみのひとつが、子どもたちとのお菓子作りです。
Joulutorttu(ヨウルトルットゥ/クリスマスのタルト)は、パイ生地を星形にして、真ん中にプルーンのピュレをのせて焼いたもの。子どもたちは、星形にパイ生地をたたむのが楽しいそうです。
ジンジャーパウダーやシナモンパウダーを生地に練りこんだジンジャーブレッドクッキーもクリスマスには欠かせません。ジンジャーブレッドクッキーは、フィンランド語ではPiparkakku(ピパルカック)といいます。とても作りやすい生地が売っているので、この時期は家庭でも保育園でもあらゆるところで作られ、食べられます。
これに合わせて飲むのはGlögi(グロギ)というスパイスのきいたベリーの飲み物。温めてスパイスやレーズン、ナッツ、アルコールを足して飲むのが大人の飲み方です。

Joulutorttu(ヨウルトルットゥ/クリスマスのタルト)を作る子ども

町や保育園で開催されるクリスマスのイベント

サンタクロースと行進する町のオープンイベント

第1アドベントに合わせて、各地でクリスマスのオープンイベントが開催されます。
私たちが住む町では、サンタクロースと市長を先頭に、町の人たちが仮装したポニーの馬車とともに行進します。
行進といっても特にきっちりとした決まりもなければ始まりの合図もなく、どこから参加しても自由でした。最終場所では市長のスピーチがあり、サンタクロースと写真撮影ができました。また、屋台が並び、手編みの靴下や手袋、ハンドクラフト品、クリスマス飾り、手作りケーキやパンなどが売られます。フィンランドでは、若い人も編み物をする人が多く、手編みのものがとても手に入りやすいです。

また、アドベントシーズンには、クリスマスの飾りやプレゼント、お菓子や食品などが販売されるクリスマスマーケットも各地で開催され、多くの人たちで賑わいます。

保育園でのクリスマス朝食会

フィンランドの保育園は発表会などのイベントが少ないのですが、我が子が通う保育園では保護者を招いてクリスマス朝食会を開いてくれます。Riisi Puuro(リーシ・プーロ/お米粥に牛乳、シナモンなどをかけて食べるクリスマス粥)をみんなで食べるだけのなんとも素朴なイベントでした。この日はマイナス15度でとても寒かったですが、お友だちと保護者や先生の皆さんと顔合わせができた特別な時間でした。

保育園には、園長先生が作った氷のランタンが飾られていました。バケツなどに水を張り、屋外で凍らせて作る氷のランタンは、寒くなると毎年町のあちらこちらで見られます。

12月24日に祝うクリスマス

家族や親戚が集まるクリスマスディナー

フィンランドのクリスマスは、12月24日にお祝いします。日本のお正月と同じように、家族や親戚と過ごす家庭が多いようです。我が家は夫の両親の家に招かれます。
クリスマスの料理は、おせち料理のように連日続けて食べます。12月に入るとそこかしこのメニューにクリスマス料理が並びます。職場のランチでもレストランでも、クリスマス料理の日が設定され、クリスマスが終わる頃には飽きてしまうことも……。

クリスマスディナーでは、サーモンのマリネやピクルスが冷菜として並びます。年配の方は、ピクルスやジャムを手作りして、クリスマスプレゼントとして贈り合うことも多いようです。ほかにはLaatikko(ラーティッコ/フィンランド風のグラタン)やハムを食べます。
フィンランドに来たばかりのころは「クリスマスにハム?」と驚きましたが、こちらではハムやローストポークをメインディッシュにするとのこと。夫の父がスモーク工場に注文したスモークハムはとてもおいしいです。冷たいハムに温かいニンジンやカブ、サツマイモのオーブン焼きなどを合わせます。

そして、フィンランドのクリスマスディナーで驚いたことがもうひとつ。食後にケーキなどのクリスマスデザートがないのです。チョコレートやビスケットがテーブルに置いてあるくらいで、ブッシュドノエルのような大きなケーキはありません。どうしてもクリスマスデザートが食べたい私は、大きなケーキやイギリスのクリスマスプディングを手みやげにしています。

クリスマスディナー

プレゼントの袋をかついだサンタクロースがやってくる!

フィンランドには、「子どもが寝ている間にサンタクロースが枕元にプレゼントを置く」習慣がありません。クリスマスイブの12月24日に家族や親戚がクリスマスディナーに集まっているところに、サンタクロースが足音を立てて訪ねてきます。
子どもたちは耳を澄まして待ち、サンタクロースが来ると大喜びではしゃぐ子や、恥ずかしがって近づかない子などさまざまです。
サンタクロースは、袋の中からひとつずつプレゼントを出し、宛名を読み上げ、ひとりずつに渡していきます。2歳だった我が子がサンタクロースに名前を呼ばれて初めて返事をしていた姿は今でも忘れられません。

サンタクロースがクリスマスディナーに訪ねてくる

フィンランドのクリスマスレポートをお届けしました!
すてきな手作りのアドベントカレンダーや飾り、お菓子などを参考にすると、いつもとちがうクリスマスが過ごせますね。

Merry Christmas!

この記事の監修・執筆者

編集部員 こそだてまっぷ編集部

未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!

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https://kosodatemap.gakken.jp/

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