【新学習指導要領「生きる力」って何?】どんな学習が始まったの?

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【新学習指導要領「生きる力」って何?】どんな学習が始まったの?

小学校では、2020年度から新しい学習指導要領が実施されていることをご存知でしょうか。
キーワードとなっているのは「生きる力」。

学校で学ぶことが将来子どもたちの「生きる力」につながるようにと、新しい取り組みが始まっているのです。

文/マムズラボ

目次

学習指導要領について

学習指導要領について

そもそも「学習指導要領」とはどのようものなのでしょうか。

学習指導要領とは?

文部科学省のホームページによると、学習指導要領について次のように説明されています。

「学習指導要領」とは、全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。およそ10年に1度、改訂しています。

子供たちの教科書や時間割は、これを基に作られています。

文部科学省 「学習指導要領」とは?

学習指導要領は約10年ごとに改訂されており、時代に合わせて新しい内容が組み込まれてきました。
これまで、小学校に外国語活動の授業が取り入れられたのも、中学・高校で男子も家庭科が必修となったのも、学習指導要領によって定められたからです。

学習指導要領とは?/文科省の方に聞きました!【前編】

どうして学習指導要領が改訂されるの?

今、子どもたちは、めまぐるしく変わる時代の中にあります。
あっという間に情報化社会が広がり、スマートフォンやタブレットが普及しました。
環境の変化には、さまざまな大人世代の方々も戸惑うほどです。

これから子どもたちが生きていく中で、今までの常識が通用しない場面が多く見られていくことでしょう。 そこで、そんな状況の中でも生き延びられるよう、子どもたちに「生きる力」を身につけさせるべく、新しい教育が必要であり、学校での学びが見直されているのです。

新しい学習指導要領で育む「資質・能力」とは?

新しい学習指導要領で育む「資質・能力」とは?

では、実際にどのような学習が新しく始まるのでしょうか。

「生きる力」を育む3つの柱

新しい学習指導要領では、先述のように「生きる力」を育むことを重視しています。 政府広報オンライン「2020年度、子供の学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!」によると、「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力など」「学びに向かう力、人間性など」を3つの柱にしてバランスよく育成することを目指しています。

知識及び技能

大人になっても社会で通用する「生きて働く知識や技能」を身につける。

思考力、判断力、表現力など

わからないことや知らないことに直面しても、自分で考えたり調べたりして、わかりやすく説明できるようになる。

学びに向かう力、人間性など

今まで学習し身につけた知識や学びを豊かな人生やよりよい社会に活かそうとする「学びに向かう力・人間性など」を育む。

3つの柱をベースとして、これからの時代を生きていくための「資質・能力」を身につけるカリキュラムなのです。

新たにどんな内容を学ぶの?

具体的には、「外国語教育」「プログラミング教育」などがあります。

「外国語教育」では、小学校3・4年生で「外国語活動」が必修化され、5・6年生で「外国語」の授業が教科としてスタート。

さらに、「プログラミング教育」が必修化されました。

これらのほかにも、国語だけではなく、どの教科でも通用するレポートを作成するための「言語能力の育成」や、データを分析して問題に取り組む統計教育などの「理数教育の充実」、などに取り組む授業を行います。

「どのように学ぶか」が重視される

「どのように学ぶか」が重視される

学び方も新しく改善されます。 「何を学ぶか」だけではなく、「どう学ぶか」という視点も加わり、「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」が重視される授業が始まります。

「主体的な学び」とは

子どもたちの「学びたい」「知りたい」という気持ちを引き出しながら学習し、さらに学んだ知識を統合しながら次の課題に取り組めるような授業を進めていきます。

「楽しそう」「おもしろそう」という気持ちで授業を受けられると、理解度が深まり勉強が進むことでしょう。

「対話的な学び」とは

子どもたち同士で話し合うことはもちろん、学校の外に出て地域の人の話や専門家の話を聞いたり、対話したりする中で、今まで知らなかったことを知る機会を得る授業を行います。

授業参観でも、自分の意見をクラスメイトに伝えたり、相手の意見を聞いたりするシーンをよく見かけるのではないでしょうか。
例えば算数の授業では、答えの出し方に複数の考え方がある場合、「どうしてそう考えたの?」「どうやってその答えが出てきたの?」ということを話し合う時間が必ず設けられます。

「そんな解き方があるんだ」と、おうちのかたも感心するような考え方を発表するお子さんもいます。

「深い学び」とは

各教科等で学んだ見方・考え方を様々な教科等で学んだものと関連づけたり、自分なりに解決策やアイデアを考えたりする学びのこと。

家庭ではどんなことをすればいいの?

家庭ではどんなことをすればいいの?

これまでご説明してきたような新しいカリキュラムも含めて、子どもたちは、学校でいろいろなことを学んできます。
それらをより深く身につけるためには、学んだことを日常生活の中でも活用することが大切です。また、ご家庭でのいろいろな経験も学校での学習の役に立ちます。

新しいことを学習したお子さんに、日常的に「どんなことを学んだの?」「どんな授業だったの?」と質問するよう心がけてみてください。
おうちのかたが知らなかったことなら、素直に「初めて知ったよ。もっと教えて」と聞いて、お子さんに説明をうながしてみましょう。

また、お子さんの好きなことを尊重し、ご家庭でもいろいろな経験をさせてあげるのも「生きる力」の土台となります。お子さんが強く興味を覚えたことなら、インターネットや本で一緒に調べてみるのもいいですね。

子どもたちの「生きる力」を育むために、ご家庭でも一緒に話したり考えたりする時間を大切にしましょう。

<参考>
文部科学省 「学習指導要領」とは?
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/idea/index.htm
政府広報オンライン 「2020年度、子供の学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201903/2.html

この記事の監修・執筆者

学研ホールディングス特別顧問、学研教育総合研究所 客員研究員 髙橋良祐

東京都の公立小学校教諭、教育委員会、港区教育長などを歴任、2012年10月に退職。2013年4月から、学研ホールディングス特別顧問、学研教育総合研究所客員研究員。豊富な経験から適切なアドバイスなどを発信している。おもな著書(共著):「新しい授業算数Q&A」(日本書籍)「個人差に応じる算数指導」(東洋館出版)

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