オンライン化が進んだ昨今、子どもの習い事はどう変わった?

更新日: 公開日:

オンライン化が進んだ昨今、子どもの習い事はどう変わった?

新型コロナウイルスをはじめとする社会の変化によって、ここ数年の子育て環境は大きく変わっています。
子どもの習い事に関しても、オンラインレッスンを取り入れるなど変化があるようです。
アクサダイレクト生命保険株式会社が、2013年から継続して行っている「子どものおけいこ事に関する調査」の最新、第8回の結果から見てみましょう。

文/マムズラボ

目次

習い事の数は増えた?減った?

2019年の消費増税や幼児教育・保育無償化(以下「幼保無償化」)、2020年はじめからの新型コロナウイルス感染症(以下「新型コロナ」)拡大など、子育てを取り巻く社会状況は大きく変化しています。

社会状況の変化によって、子どもの習い事の数に増減があったか、調査内容から見てみましょう。

2019年終盤と比較して「おけいこ事数を増やしたか?」という問いに対して全体平均では「変わらない」が74.4%で最多、「増やした」は19.0%という結果でした。

子どもの年代別に比較すると、「増やした」が最も多いのが幼保無償化の対象である年少~年長家庭(21.2%)、幼保無償化対象外の小学校低学年家庭でも「増やした」は20.8%と平均よりも多いという結果となりました。

「休園休校による学力低下・運動不足をおけいこ事で補いたい」約3割

なぜおけいこ事を増やした(減らした)のか理由を聞いてみると

増やした理由
「新型コロナの影響で幼稚園/保育園、小学校の休園休校が増えたため、学力低下や運動不足等をおけいこ事で補いたい」が29.3%と最多。
続いて「2019年10月からの幼児教育・保育の無償化対象家庭であり、浮いたお金を新たなおけいこ事に回せたから」が21.4%となっています。

減らした理由
おけいこ事を減らした理由の最多は「新型コロナの感染リスク回避で休会・退会した」で40.2%
続いて「新型コロナの影響による収入減」23.7%があげられています。

2019年終盤からおけいこ事数を増やした/減らした理由

増減どちらにおいても新型コロナの影響がうかがえる結果となりました。

オンラインレッスンは増えた?

テレワークの普及とともに増えてきたオンラインレッスンですが、子どものおけいこ事ではどうでしょうか。

「通わせているおけいこ事でオンラインレッスンの導入・切替をしたことがあるか」質問したところ、

「ある」との回答は全体平均で7.9%。
これは前回(2020年11月)の調査と比較して1.2ポイントの増加でした。

全体平均を上回ったのは
小学校低学年の13.0%
前回調査の7.5%から2倍弱の増加となりました。

通わせているおけいこ事でオンラインレッスンの導入・切替をしたものが「ある」との回答割合

既存レッスンのオンラインレッスン化は乳幼児や未就学児対象のものはあまり積極的には行われておらず、小学生向けのものでは、積極的に行われていることが見て取れます。

また、オンラインレッスンに対して
ポジティブな意見としては
「送迎の負担がなくなってよい」が49.7%
「新型コロナ感染予防の観点でよい」で30.4%となりました。

ネガティブな印象では
「ずっと家の中だと、気持ちの切り替えが難しそう」が35.8%と最も多くなり、
「視力への悪影響が心配」が24.0%となりました。

多くの方が共感できるのではないでしょうか。

どんな習い事がオンラインレッスンになった?

続いて、「オンラインレッスンの導入・切替をしたことのあるおけいこ事は?」と質問すると

多い順に
「英語・英会話」(38.8%)
「ピアノ」(11.5%)
「通信講座」(7.3%)という結果となりました。

オンラインレッスンを導入/切り替えたことがあるおけいこ事

やはり学習系や芸術系の習い事がオンラインレッスンとは相性が良いようです。
また「水泳」(6.7%)をはじめ「バレエ・ダンス・リトミック」「武道(空手・剣道・柔道)」など、運動系の習い事でもオンラインレッスンを導入しています。

実際に水泳のオンラインレッスンを子どもが利用しているママによると、オンラインレッスンには、水に入らず自宅でストレッチやバランスの指導を受けるものと、実際にプールで泳いでいるところをカメラで撮影し、その動画を見ながら指導を受けるものとの2種類があるそうです。
特に動画で泳ぎを撮影するものは、手間はかかるけれど自分の泳ぎをくり返し客観的に見ることできるため、上達している実感があるとのこと。

編集部員のママ友のピアノ講師によると、「オンラインでも指導は可能です。自宅でレッスンができるのはいいけれど、音楽の細かいニュアンスは伝わりにくい、やはり全てをオンラインにする、というわけにはいかないですね」と、しばらくは生徒さんの希望によりオンラインと対面の両方でレッスンをすすめていくそうです。

オンラインレッスンのメリット・デメリット

オンラインレッスンは送迎が不要になるなど、保護者にとってもありがたいメリットがあります。
また、子どもがレッスンを受けているのを間近で見守れる、マスクを外しても感染リスクがないということも、自宅で受けられるオンラインレッスンならでは。
さらに、教室が遠くてもレッスンが受けられる、お子さんによってはオンラインの方が質問をしやすい、といった点も対面レッスンにはない利点でしょう。

しかし、オンラインレッスンには次のようなデメリットもあります。
パソコンなど機材の用意が必要で、電波状態が不安定だと画像や音声が途切れるといったハード面を筆頭に、自宅が映るので周囲を片付けなければならない、間取りによってはレッスン中家族は静かにしている必要がある、といった負担もかかってきます。
お子さんによっては、自宅なのでモチベーションが上がりにくかったり、おけいこ友達ができないため寂しい、といったこともあるでしょう。

少しずつ浸透してきたとはいえ、オンラインレッスンはまだ特別なレッスンという印象があります。お子さんの運動不足や学力低下が気になる方は、デメリットの対策を考えながら、挑戦してみてはいかがでしょうか。

<出典>
第8回子どものおけいこ事に関する調査概要
https://www.axa-direct-life.co.jp/news/2022/news_220317.html
調査方法:インターネット調査
調査時期:2022年2月25日~2022年2月27日
調査対象:0~9歳までの子どもを持つ25~44歳の母親2,080人
実施機関:株式会社マクロミル

こそだてまっぷ

こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪

あわせて読みたい

こそだてまっぷ

こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪

関連記事