【今がチャンス!】2学期につまずかないために夏休み中にできること【国語・算数】

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【今がチャンス!】2学期につまずかないために夏休み中にできること【国語・算数】

もうすぐ1学期も終わり、楽しい夏休みが始まりますね。特に1年生にとっては小学生になって初めて迎える夏休みなので、「めいっぱい遊ぼう!」と考えているご家庭も多いのではないでしょうか。

しかし、1年生の1学期に学習した内容の習熟が不十分だと、2学期以降の学習でつまずいてしまう場合があります。

そこで、この記事では1年生の1・2学期における学習内容と、それを踏まえて夏休み中に取り組んでおくべきことについてご紹介します。子どもの習熟度に合わせて、子どもといっしょに無理のない程度に取り入れてみてくださいね。

文/マムズラボ

目次

1年生の1学期の勉強内容とは?

1年生の1学期の勉強内容とは?

まずは、1年生の1学期に学習する国語と算数の内容について、特筆すべきものをご紹介します。これらを参考にして、夏休み中に子どもの習熟度を確かめてみてください。

国語編

1年生の1学期に学習する国語のおもな内容は以下のとおりです。

ひらがなの読み書き

ひらがなは1学期で学び終えます。読むのはもちろん、すべての文字を書けるようにしましょう。「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」などの小さな文字(拗音・促音)や、「ば」「ぱ」などの濁音・半濁音の読み書きもできるようにしておきます。

ことば、文法

「ねことねっこ」「おばさんとおばあさん」などの表記の仕方、「てにをは」に気をつけて文章を読んだり書いたりするなど、かんたんなことばや文法について学びます。

読む・話す・聞く(主語・述語、理由、順序、共通・相違に着目)

1学期の学習は、読む・話す・聞くことが主です。その際に主語・述語(誰が・何をした)を的確にとらえられるよう注意します。

また、読んだり聞いたりするときには、理由や順序、共通・相違などに着目します。

算数編

次に、1学期の算数で学習する内容をご紹介します。

1~10の数

(1)1~10の数を唱える、数える、表記する
(2)1~10の数の大小
(3)数の合成、分解

(1)(2)については、日常生活の中で自然と習得している場合が多いです。(3)は10までの数を「5は2と3」とみたり、「8より2小さいのは6」とみたりすることをいいます。これは足し算や引き算の基礎となる重要な部分なので、きちんと子どもに習得させたいところです。

順序や位置を数で表す

たとえば、人が並んでいる絵の中に「ともさん」と書かれた人物がいるとします。それを見て「ゆうさんは、ともさんの2つうしろに並んでいます。ゆうさんは前からなんばんめですか」という質問に答えるものです。

また、「前から2つ」と「前から2つめ」の区別をつけます。「みぎから」「ひだりから」「〇の2つ前」といったことばの意味を理解しきれず、つまずく子どもが多い部分です。

合計が10以内の足し算、引かれる数が10以内の引き算

足し算や引き算では、数の合成と分解ができていないと理解が難しくなります。また、ここで「3+1=4」「3-1=2」などの「式に表す」という学習をします。

抽象的な内容になってくるので、答えは出るのに立式できない、具体物で話せば理解できるのに式で聞かれると答えられない、といった子どもが出てくるところです。

長さ比べ

物の端をそろえて長さを比べたり、「消しゴムいくつ分」のように基準とする物のいくつ分になるのかを比較したりする方法(単位の基礎)などを学びます。

※国語・算数ともに使用する教科書により、進度や学習内容の順序は異なります。

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1年生の2学期の勉強内容とは?

1年生の2学期の勉強内容とは?

1年生の1学期は学習の「はじめ」に当たる部分でしたが、2学期になると本格的に学習が始まり、抽象的な内容を覚えることも多くなります。

国語編

2学期の国語で学習する内容は以下のとおりです。

カタカナ、漢字の読み書き

カタカナは1年生の2学期に習います。見慣れない字も多いので、書けるようになるまで苦労する子どもが多いです。

また、漢字学習も始まります。保護者がサポートしてあげるなどして、1年生の間に漢字学習を嫌いにならないようにしてあげたいですね。

ことば、読む・書く・話す・聞く

ポイントは1学期とほぼ変わりません。主語・述語をとらえ、理由や順序、共通・相違などに着目します。しかし、2学期からは自分の伝えたい内容を押さえて「書く」ことがふえます。そのためには、伝えたいことを話せることと、ひらがなが習得できていることが重要です。

算数編

2学期の算数で学習する内容は以下のとおりです。

グラフや表

グラフや表にして整理する方法の基礎を学びます。

40までの数

(1)40までの数を唱える、数える、表記する
(2)40までの数の大小
(3)2ずつや5ずつまとめて数える

(1)(2)で大きな数の構成を習得することが、繰り上がり繰り下がりのある計算の習得に大きく関わります。「12は10と2」「23は10が2つと、3」のようにして、「10がいくつと、あといくつ」を意識させることが重要です。

時計

(1)短針、長針の役割
(2)何時、何時半

時間は短針、分は長針で表すことを知ります。長針が6を指すと「半」と「30分」という2つの言い方があると学習します。

3つの数の足し引き

「1+2=3、3+1=4」だけでなく「1+2+1=4」という3つの数字を使った計算の仕方もあることを学びます。

体積の概念

液体の量も比べられることを学習します。同じ容量の器に移して高さを比べたり、容量の小さな同じ器に入れ「何杯分」になるかで比べたりできることを学びます。

繰り上がりのある足し算

学校では、いわゆる「さくらんぼ方式」と呼ばれる計算方法で、繰り上がりのある足し算を学習します。「9+4」は「4を1と3」とみて、「9+1=10。あと3だから、10と3で13」と計算する方法です。

立体図形

いろいろな立体を集め、形の特徴を話し合います。長い四角と真四角の面がある、球には平らな面がない、すいはとがっているなど、立体にはいろいろな形があることを学びます。

繰り下がりのある引き算

繰り下がりのある引き算も、「さくらんぼ方式」で計算します。「13-9」の計算は「13を10と3」とみて、「10-9=1、残っているのは3と1だから4」と考えるなどです。

※国語・算数ともに使用する教科書により、進度や学習内容の順序は異なります。

2学期につまずかないために夏休み中にできる勉強

2学期につまずかないために夏休み中にできる勉強

1年生の夏休みの宿題をたくさん出さない小学校も多いです。中には、がんばれば1週間もかからずに夏休みドリルをやり終える子どももいるでしょう。

しかし、夏休み中に書くことから離れてしまうと、文字を書くという行為が億劫になってしまうかもしれません。1年生も2学期からは本格的に学習が始まり、カタカナや漢字、算数の式などを「書く」機会がふえます。そのため、夏休み中も毎日少しずつ「書いて」学習することを継続するのがオススメです。

その中で、2学期に向けて、次のようなことに取り組んでみてください。

国語編

国語の学習で取り組めることには、以下のようなものがあります。

ひらがなの読み書きの習得

ひらがなの読み書きができているかは徹底的にチェックしましょう。学校の宿題で足りていない場合は、少しでも家庭で補うようにしてください。

また、その際に子どもが鉛筆をうまく使えているかどうかも見てあげましょう。うまく使えていないように感じる場合は、4B以上の硬さの鉛筆に替えてみてくださいね。

カタカナに慣れる

ひらがなを十分習得できているようなら、カタカナの予習を始めましょう。カタカナの50音表を用意し、カタカナを見慣れ、読めるようにしておくのがオススメです。ひらがなと似ている、または形がほぼ同じカタカナについては書けるようにしておくとよいでしょう。

出来事を整理して話す、聞く

「ともさんは、ともだちと こうえんで あそびました」のように、かんたんな文章から「誰が」「何をした」(主語と述語)を抜き出す練習がオススメです。「ともだちと」は「誰と」に当たり、「こうえんで」は「どこで」に当たり、どちらも「ともさんは、あそびました」を詳しく説明する部分であることにも触れられるとよりよいです。

1日1問でも続けていくと、文節で区切るのがうまくなり、文章を読んだり書いたりするのに役立ちます。コツコツ取り組んでおくと、子どもにとって大きな力になるでしょう。

音読

2学期からは、授業中に一人で音読する場面が多くなる可能性があります。音読に自信がないと、国語の授業を嫌いになりかねません。

1学期に学習した文章や2学期に学習する文章、好きな本でもよいので、「声に出して読む」ことを少しずつ、夏休み中も継続してみてください。引っ込み思案な子どもほどオススメの方法です。

読書

授業のある期間とは違い、夏休みはまとまった時間があるので、たくさん本を読ませてあげてください。多くの文章をインプットすることで、文章を読むこと・書くことに役立ちます。

また、漢字を目にする回数もふえるので、漢字学習の基礎にもなります。読める漢字をひとつでもふやしておくとよいでしょう。

+αで取り組むならかんたんな交換日記

基礎基本が身についているなら、「誰が」「何をした」程度の文で、子どもと交換日記をしてみるのもオススメです。保護者が書いた主語・述語だけでない文章を読むと、子どもも詳しく説明するような長い文章を書くようになるかもしれません。

算数編

まずは数字を正確に書けることが大切です。数字を書く練習が必要な場合は、夏休み中に習得させます。しかし、まだ1年生は筆圧が弱く、「書く」という行為だけで疲れてしまう場合もあります。

そのため、数字を書く練習と、算数の内容を理解する勉強を切り離してあげてもよいでしょう。内容を理解するための時間には、子どもに口頭で答えさせて保護者が記入してもOKです。

その上で、次のようなことに取り組んでみてください。

数の合成、分解を理解する

大きな数になっても、数の合成・分解の考え方は非常に重要です。10までの数で「10は1と9」や「5は2と3」など、合成をたくさん言えるようにしておきましょう。

ドリルで学ぶだけでなく、日常生活(おやつやおかずを家族で分けるときなど)で考えさせるのもオススメです。「唐揚げが5個あるよ。お兄ちゃんに3個あげたら、あなたの分はいくつになる?」と話しながら、おかずを実際に分けさせてみてくださいね。

順序や位置を習得する

足し算や引き算などの計算に目がいきがちですが、順序や位置の学習でつまずく子どもも多いです。教科書を見ただけでは学校でどのような問題を解いているのかわかりにくいので、学校で使うドリルや市販の問題集を見てみるのがオススメです。

理解できていないようなら、「上から3枚タオル取って」や「下から2段目の棚だよ」などと声掛けをし、生活の中で定着させるようにすることも大切です。

足し算や引き算の立式に慣れる

「最初にクッキーが1つ。あとから3つ買ってきた。全部でいくつ?」と聞けば「4つ」と言えるのに、「それを式で表すと?」という質問には答えられない子どももいます。

立式は具体的な物で表された文章を抽象的な式にする作業で、1年生には案外難しいものです。立式が苦手という場合には、立式だけ練習させるというのもひとつの手です。

2ケタの数の合成、分解を予習する

おはじきやブロックで、「12は10と2」「23は10が2つと3」のようなまとまりをつくることで、数の構成をつかませます。2ケタの数になると、日常で扱う物(お菓子の数など)はあまりないので、子どもにはイメージしづらいものです。

学校から持ち帰った算数セットなどを使い、10のまとまりを意識させて大きな数を並べる練習をさせるとよいでしょう。

また、大きな数の順序を学ぶには「点つなぎ」がオススメ。順番どおりに点をつないでいくと絵ができる遊びで、2ケタの数の順序を学ぶことができます。「点つなぎ」のドリルは書店などで購入できます。

1年生の夏休み中に復習・予習をして楽しく2学期のスタートを切ろう

1年生の夏休み中に復習・予習をして楽しく2学期のスタートを切ろう

1年生はまだ「書く」という行為でさえも、不慣れで疲れてしまうものです。しかし、2学期は書いて伝える、書いて答えることが基本になってきます。夏休み中はコツコツ「書く」学習を続けて、書くことに慣れておきましょう。

また、進度も1学期より速くなり、どんどん学習が進んでいきます。1学期の内容は夏休み中に定着させておくと、2学期の学習にも前向きに取り組めるでしょう。

夏休みを楽しみながら、少しずつ2学期への準備もしていってくださいね。

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