来年いよいよ子どもの小学校入学という保護者のかたは、わが子の成長に感慨深い思いがあるのではないでしょうか。
一方、新しく始まる学校生活に対して楽しく思いつつも、「毎朝ちゃんと起きられるかな?」「きちんと共同生活を送れるのかな?」と、大きく変わる生活を前に期待半分、不安半分……という感じかもしれませんね。
そこで、「実際、小学校に入学したら子どもの生活習慣はどう変わるの?」「新生活に備えて練習しておいたほうがよいことはあるの?」といった疑問について、「今年、小学校に入学した小学1年生」をお持ちの方にアンケートを実施し、先輩たちの体験談をお聞きしました。
※アンケート調査:モニプラファンブログ「学研の幼児ワーク編集部」調べ(2021年11月実施/74人回答)
文/おけいこラボ編集部
実際、生活習慣に変化アリ!
未就学児時代は、「保育園、幼稚園に通園」「家庭内保育」など、保護者のかたの仕事や生活スタイルによって、子どもの生活状況もそれぞれ違いましたが、小学校からは一斉に同じ環境での学校生活がスタートします。
では、実際に生活習慣の面でこれまでとどんな違いがあったのでしょうか。
小学校入学で実際に生活習慣の変化があったのは?
アンケートによると、ほとんど同率で1位、2位になったのは、「早寝・早起き」と「自分で持ち物の用意をする」でした。
「自分で持ち物の用意をする」という回答から、子どもが小学生になったら、学校の準備を自分でさせるようにしている保護者のかたが多いようです。「自分のものは自分できちんと管理する」ことは責任感を育てますし、ものを大切にする姿勢にもつながるでしょう。
お子さんが寝る時間、起きる時間は変わりましたか?
全体の約4割が「起きる時間が変わった」と回答していて、「寝る時間が変わった」「寝る時間・起きる時間両方変わった」と合わせると、なんと7割以上の方に変化がありました。
・寝る時間が30分~1時間早くなった
・起きる時間が30分早くなった
・寝る時間、起きる時間が30分ずつ早くなった
という声が多く、やはり「早寝・早起き」になる傾向があるようです。
一方、
・寝る時間を30分遅くして、読書タイムを作った
・宿題があったりして、寝る時間が遅くなった
という声も。宿題というノルマの対応に追われ、つい寝る時間が遅くなることもありそうです。また、慣れない新生活だからこそ、あえて読み聞かせをして心豊かに過ごす読書タイムを設けている ご家庭もあるようです。
みんなは生活習慣でどんなことを練習した?
小学校入学にあたり、生活習慣で練習したことは何ですか?
みんなが練習していたことの第1位は、「通学路をひとりで歩く練習・交通ルールを学ぶ」でした。
「一緒に通学路を歩いて危険なポイント等をチェックした」という保護者の声も寄せられていて、保育園や幼稚園の行き帰りに一緒に通学路を歩いて、どんな道を通るのか確認をしてみるのもよいかもしれません。
続いて、「早寝早起きの練習」、「時計が読めるようになる練習」「文字の練習(ひらがな、漢字)」となっています。
小学校生活では決められた時間に従って活動するようになりますし、国語の授業では文字の書き方を勉強するので、「時計が読める」「ひらがなや漢字がわかる」と、スムーズな学校生活につながるようです。
また、具体的に取り組んだ練習方法として、「園から帰宅後、夕食までの時間をドリルやお絵かきの時間にした」、「目覚まし時計で起きるようにした」「通園の準備を子どもと一緒にするようにした」という声が寄せられました。
練習方法を実践した結果、入学前に目標を達成できましたか?
練習を「達成できた」「ほとんど達成できた」が9割以上という結果に! 日々の保護者のかたの努力の成果ではないでしょうか。
どれも「やらなければならない!」と思うと、保護者のかた、子どものどちらにも負担になってしまうので、楽しみながら無理なく生活の中に取り入れていければよいですね。
みんなの成功&失敗エピソード
入学後に苦戦したことや困ったことはありましたか?
回答をみると、約4割のかたが入学後にトラブルがあったそう。やはり、子どもにとって小学校入学は大きな環境の変化といえそうです。
入学後、子どもの生活習慣に関わることで失敗したことや、練習させておけばよかったことを教えてください
また、「入学後、子どもの生活習慣に関わることで失敗したことや、練習させておけばよかったと思ったことを教えてください」という質問には、「時計が読めるようになる(意識させる)練習」、「早寝早起きの練習」という答えが多くの保護者から寄せられました。スムーズな小学校生活をスタートするために、あらかじめ練習をしておいてもよいかもしれません。
みんなの成功&失敗エピソードを教えて!
ここからは、小学校入学に備えて生活習慣で練習してよかったこと、反対に入学後に苦労したことなど、小学1年生の子どもを持つ先輩ママパパのリアルな体験談を紹介していきます。
【成功エピソード】
・お散歩がてらの通学路の練習。ひとりで下校することもあるので、通学路に慣れておいてよかった
・子どもが人見知りなので、同じ登校班になる子と入学前から仲良くなっておいた
・時計を読めるように練習したので、時間を気にしながら行動することができた
・あいさつの練習をしていたおかげで、誰にでも自分からあいさつできるようになった。地域の人にも子どもの顔を覚えてもらえて安心
・園時代から通学に必要なものを自分で用意する習慣をつけていたため、小学校に入学しても、忘れ物のないようにしっかりと持ち物の準備をできている
・自分の名前を書けるようにしておくと、教科書に名前を書いたり、学校での学習に入りやすかったりしてよかった
・お箸の持ち方が変だったのでトレーニング。給食の時に役立った
【失敗エピソード】
・ひらがなをちょこちょこ間違えるため宿題の直しが多く、宿題を見てあげる時間を作るのが大変
・小学校が古いので、和式トイレの使い方がわからず学校で失敗してしまった
・時計が読めず、友だちと遊びに行って帰りが遅くなった
・友だちがゼロになるなど、急激な環境の変化で情緒不安定に。おねしょやおもらしが増えた
・ママと離れるのを嫌がって休みたがるので、小さい頃からひとりで遊ばせる経験もさせておけばよかった
・ウチの学校では給食を残してはダメなのに、たくさん食べられずに大変だった
もちろん、小学校入学までに万全に備えられれば言うことなしですが、実際にはなかなかうまくいかないこともあるもの。できないからといって、子どもを責め立てたり、保護者自身が自己嫌悪に陥ったりしては本末転倒です。
できることも、できないことの両方ともあって、それでもひとりの人間として、子どもの成長を見守ってあげたいものですよね。
子どもの生活習慣改善にあたり、参考にしたお手本は……?
子どもの生活習慣改善を急に行うのは難しいでしょう。子どもを変えるためには、まず保護者のかたも事前に学んでおくことも必要かもしれません。
子どもの生活習慣改善にあたり、参考にしたお手本(書籍やサイト、先輩の体験談)があれば教えてください
子どもの生活習慣改善のためにお手本として参考にしたものの中で最も多かったのが「子育て情報サイト」でした。
目当ての情報を探しやすいだけでなく、幅広い話題に触れられることや、スマートフォンから手軽にアクセスできることは、やはり便利ですよね。
次に多かったのが「ママ友の話」。「先輩の話」と同様に、やはり経験者である先輩たちの実体験を直接聞くのは、何より身近で参考になるのではないでしょうか。
また、「育児書籍」を参考にしたかたもいらっしゃいました。教育や心理学などの専門家の著書なら、信頼性も高く、多様な情報に振り回される心配も少なさそうです。
先輩ママパパからこんなアドバイス!
最後に、先輩ママパパからのアドバイスやメッセージを紹介しましょう。
・小学校に入る前に、自分のことは自分でやる習慣を身につけるとすんなり対応してくれます。今まで以上に小さなことでも「すごいね!」と褒めると、子どもの自信に繋がり、自然と自分で行動するようになります
・子どもが楽しく小学校へ行けるように、準備の時も一緒に楽しい気持ちでやるように心がけました
・重い荷物を持って歩くので荷物を持たせる習慣づけは大事。タブレット1台はかなり重い……
・学校の状況やお友だちとの関係などが大きく変わるので、入学後はよく話を聞いてあげるなど、メンタルケアが必要
・「トイレの習慣」がうまくできていなくて、便秘の子が多いみたい
このように、実際に入学した後のリアルな声が寄せられました。
中には、後輩ママ・パパに向けて心温まるメッセージも。
・比べず焦らず、まずは学校楽しい! と思ってくれるようにした
・褒めてのばす! できたら全力で褒めてあげると子供は笑顔で嬉しそうにして、またやってくれます。親も楽して楽しんで!
・あまり難しく考えず、気軽に学校に通って大丈夫だと思います!
「小学校入学前に何とかしなくちゃ……」と保護者が思いつめすぎると、子どもにも伝わってしまい不安にさせてしまいます。新しい環境に向けて親子で楽しみながら、よい意味で気楽に構えて、小学校入学を迎えられたらよいですね。
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