【宿題は最初が肝心】家庭学習のポイントは「できるだけ早く見てほめる」

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新学期が始まり、小学1年生にとっては初めての宿題が出されます。
子どもの家庭学習に保護者はどのように関わると良いのでしょうか?
教育評論家の親野智可等先生にお話を伺いました。

「子どもが学校から宿題を持って帰るようになりました。
家で勉強する習慣をどうつけさせたらよいでしょうか?」

放っておくのもダメだろうし、
かといって先生みたいに教えるのもどうかと思うし・・・。
そんな小1ママの不安を教育評論家親野智可等先生にぶつけてみました。

親野

「この時期は、『宿題』といっても心配はいりません。

子どもたちは、『小学校は勉強をするところ』とはりきっていますし、
前向きに積極的に取り組んでくれるはず。
宿題をやらなくて困る、ということはまずありません。

宿題の内容も、『あいうえお』のプリントだったり まだ、さほど難しいものではないので、ある程度の時間で終わる子が多いでしょう」

いつかは心配しなければならないかもしれませんが、
今は、内容も簡単だし、やる気もあるしで心配無用とのこと。
では、この時期、親の出る幕はないのでしょうか?

親野

「そんなことはありません。
この時期、親として大事なのは子どもに
『勉強って楽しいなー』という気持ちを味わわせつつ、
家庭学習の習慣がつくように導くことです。
最初が肝心です。

大切なのは、子どもが勉強したらほめてあげること。
これが鉄則です。
しかもできるだけ早いほうがいい。

教育心理学で『即時確認の原理』というのがあります。
もし、働いていて難しければ、
帰宅したらできるだけ早く見てあげて、ほめてあげてください。
できるだけ早く見て、ほめる。
そうすることで喜びが倍増し、意欲も高まります。

勉強したことをほめてあげて、例えばひらがなを書いて持ってきたら
『上手に書けたね』
『この曲がり方がいいね』
『この横の線、まっすぐに書けたね』
『濃く書けたね』など
コツは細部を見ることです。

全体を漠然と見ていると、
『下手だなー』とか思ってしまいます。
そうすると、ほめることができなくなってしまう。
部分に注目すればほめられないことはありません。

たくさんほめて、丸付けもしてあげてください。
学校や先生によっても異なりますが、私は、
この時期は丸付けも親がしてあげるといいと思います。
そうすれば、子どもも喜びます」

まだ習い始めですから、間違って書いている場合もありますよね?
直したいところがあるときには、どうしたらいいですか?

親野

「直したいところがあるときには、たくさんほめた後で最後に
『じゃあ、こことここを直してみようか』
それで直したら、またほめてください。
この順番が大事なんです。

最初にほめるということができない親御さんが多いですね。
まず、間違ったところが目についてしまう。
『こうじゃない、ここはとめるでしょ?』
『もっとていねいに書きなさいよ』
ということが最初にきてしまうと、
子どもは『勉強したら叱られる』という1つの認識ができてしまう。
これがまずいのです」

まずは「ほめる」が鉄則なんですね。
親野先生ありがとうございました。

この記事の監修・執筆者

教育評論家 親野 智可等

長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。X、Instagram、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。

音声配信サービスVoicyの配信番組「コソダテ・ラジオ」の2022年12月の金曜マンスリーゲストとして出演。「家庭での学習習慣」について熱いトークを配信しています。

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