未就学児の子どもを持つ保護者の中には、子どもの小学校受験を検討している方もいるのではないでしょうか。小学校受験は余裕をもったスケジュールで事前にしっかりと準備することが大切です。
本記事では具体的な対策や準備すべきものなどをご紹介しますので、参考にしてみてください。
文/マムズラボ
小学校受験対策を始める年齢はいつからがいい?
小学校受験対策としては「学習塾に通う」「適切な教材で自宅学習をする」などがありますが、本格的な対策としては「学習塾に通う」のが一般的です。また、小学校受験は毎年10~11月ごろに行われているため、入試までに1年間の準備期間があるとよいと言われています。
そのため、対策をスタートさせる年齢は「遅くとも年中(4~5歳)の秋くらいからが望ましい」という指針を掲げる学習塾が多いようです。ある塾では、受験予定の家庭のうち9割以上が年中の秋までに受験対策をスタートしているという結果が出ています。
1年かけて小学校受験対策をする理由とは?
小学校受験は毎年10~11月ごろに行われており、年中の秋ごろまでに受験対策をスタートする家庭が多いようですが、受験対策期間に1年間を設けているのはなぜでしょうか。
1.生活習慣やマナーなどを身につけるため
小学校の受験では、箸の持ち方や洋服のたたみ方などの生活知識のほか、生活習慣やマナーなどに関連する知識も問われることがあります。いずれもすぐに身につけられるものではなく、普段の生活の中で知識や習慣を身につけることになります。そのため、対策期間に1年間を考える学習塾・幼児教室が多いようです。
身につけておきたい生活習慣やマナーの例
・食事のマナー
…箸の持ち方や正しい使い方、食事の配膳など
・日ごろのお手伝い
…洋服をたたむ、整理整頓をするなど
・歯磨き
・衣服や靴の着脱
・あいさつや返事
・座り方や姿勢
・早寝早起き
など
2.四季を学習するため
小学校受験の試験では、季節の植物や草花の名前と開花時期、年中行事など四季にまつわる問題が出題される傾向があります。子どもが年中や年長の場合、四季の概念や季節に関連する行事の特徴を理解しきれていない可能性があります。
四季にまつわる情報を学習するには知識だけではなく、実体験をともない体感することも望ましいため、受験対策は1年間あるとよいと考えられているようです。
3.家族でさまざまな話し合いをするため
小学校受験を乗り越えるには、合格に向けて家族全員で協力し合うことが重要になります。家族全員が同じゴールを目指すには、保護者どうしや、子ども自身も含めて家族でしっかりと話し合い、受験に対する意識を合わせておくことが大切です。子どもの進路や志望校はもちろん、子どもの学習計画の立て方や勉強の付き添い、塾の送迎など保護者の役割分担、受験費用なども話しておくことをオススメします。
家族で話し合う時間も受験の準備期間に含めておくと、ゴールが明確になるだけではなく、全体のスケジュールの見通しも立てやすくなります。
4.保護者の情報収集のため
小学校受験では、対策の起点となる学習塾・幼児教室や教材、志望校などの情報収集を行うことが大切です。情報収集のための準備期間を確保することで、保護者も子ども自身も納得の上で進められるでしょう。
小学校受験対策でまず集めるべき情報3つ
実際の受験対策では、具体的にどのようなことをすればよいのかをご紹介します。情報を集める流れとして、下記の優先順位で行うことをオススメします。志望校や学習塾・幼児教室については、実際に通わせている保護者の口コミなども参考にしてみましょう。
1.学校の情報を集め、第一志望校を絞る
家族で受験をすると決めたら、学校情報誌などを購入したり、受験情報が掲載されているWebサイトをチェックしたり、小学校の情報を集めましょう。志望校を絞ることで学習塾・幼児教室が選びやすくなり、説明会への参加などのスケジュール調整が行いやすくなります。全体のスケジュールが定まると、受験に向けた学習計画も立てやすくなります。
志望校を選ぶ際のポイント例
・教育方針に賛同できるか
・学校の場所
・学費
・受験内容
・私立か国立か
・中学や高等学校など付属校があるか
など
2.学習塾・幼児教室の情報を集める
小学校受験では、学習塾・幼児教室などの情報集めも重要なテーマです。自宅から通学できる範囲に、志望校の受験対策を行っている学習塾・幼児教室があるのか、合格者は塾や教室でどのような対策を行っていたのかなど、確認してみるとよいでしょう。
学習塾・幼児教室に通うことで、講師から受験に関するアドバイスや、志望校の情報などの共有を受けやすくなります。Web上にはない情報も得られる可能性もあります。
なお、志望校が決まらない場合は先に学習塾や幼児教室を探し、講師の方に相談してみるのもよいでしょう。
3.準備品の情報を集める
小学校の受験には、受験の日までに用意しておくべき準備品などがあります。受験用の服や小物を販売している専門店などを見たり、学習塾や幼児教室の講師の方に聞いたりして情報を集めておきましょう。専門店では受験に向いた色や素材の服などをそろえているので、あわせて事前に確認しておくと安心です。
当日の子どもの持ち物・服装
・筆記用具
・受験用の服
・予備の着替え
・服に合う外履き(靴)
・上履き
・外履きや上履きの収納袋
・ハンカチ、ティッシュ、ティッシュケース
・雨具(必要に応じて)
・ブラシやヘアゴム(女の子の場合)
当日の保護者の持ち物・服装
・受験票
・願書のコピー
・書類を入れるクリアファイル
・筆記用具
・メモ帳
・濃紺スーツ
…男性は無地で紺色のネクタイも
・黒パンプス
…男性はスーツに合わせた革靴で
・紺色の大きめバッグ
・貴重品入れ(牛革などのレザー製のバッグ)
・スリッパ
・靴やスリッパの収納袋
・ハンカチ、ティッシュ
・ばんそうこう
・雨具(必要に応じて)
・子どもの補食、飲み物(必要に応じて)
小学校受験での代表的な入試内容7つ
小学校の代表的な入試内容には「プリント(ペーパー)試験」や「行動観察」などがあります。プリント試験だけでよい点を取れば合格するのではなく、さまざまな角度から総合的な人間力を観察されます。座学だけでは対策を行うことは難しいため、子ども自身が過去に得てきた体験の内容や質も問われます。
学校によっては特定の試験がないこともあり、志望校によりどの試験内容に注力するべきなのか変わるため、事前にしっかりと調査しておきましょう。
1.プリント(ペーパー)試験 | 筆記試験のこと。季節の草花や生き物、足し算や引き算、記憶力に関する問題など、さまざまな問題を解く必要がある。 |
2.行動観察 | 本人の自然な行動から、特性や協調性などを見られる。 |
3.指示行動 | 試験官の指示どおりに動けるかを見られる。 |
4.運動 | 走る、投げるなど、基本の運動能力を見られる。 |
5.巧緻性 | 紐を穴に通すなど、器用さを見られる。 |
6.絵やお話の記憶 | ひとつもしくは複数の絵を見せ、記憶力や相違点などを見つけられるかを見られる。また、一定時間お話を聞き、お話に関する記憶力を問う問題などに答える。 |
7.面接 | 入学を目指す意思は強いか、校風と合うか、学校に協力してくれる家族かなどを見られる。学校により、個別面接や親子面接などがある。 |
小学校受験は親子で対策を行い、家族みんなで乗り越えよう
小学校受験は、子ども本人のがんばりはもちろんですが、家族一丸となってチャレンジするものです。受験対策を通して家族の絆が深まることも。準備期間をしっかりとって、小学校受験を乗り越えてくださいね。
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