夏休みが始まり、小学生の子どもを持つ保護者にとって自由研究の題材は気になりますよね。特に、低学年のうちは子どもがひとりで取り組むことは難しく、おうちのかたの手助けが必要な場合もあります。高学年になっても、テーマの選定から進め方・まとめ方まで、子どもにとって迷う場面も多いでしょう。
本記事では、自由研究をスムーズに行うために、自由研究の進め方や学年別にオススメのテーマを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
文/マムズラボ
夏休みの自由研究の進め方7つ
自由研究を行うには、どのような流れで進めるとスムーズにできるのでしょう? まずは子どもといっしょに全体像を理解しておくことが大切です。以下の流れを参考に進めるとよいでしょう。
1.テーマを決める
最初に、自由研究のテーマとなる候補をいくつかピックアップしましょう。決め方のポイントは、「子どもが疑問に感じていること」や「挑戦してみたいこと」「興味を持っていること」など。子どものやりたいことをテーマにして、興味ややる気を引き出してみましょう。
テーマの候補が挙がったら、自由研究としてふさわしいか、無理なく安全に取り組める内容か、確かな答えが出せそうかなどの観点から見直します。
2.テーマに沿って、研究方法を決める
研究したいテーマが決まったら、研究内容を具体的にしていきます。その研究を行うためには、どのような方法がぴったりなのかを考えましょう。主な分類には、「実験」「観察」「取材・調査」「工作」などがあります。
3.まとめ方を決める
自由研究の内容や結果を、どんなかたちでまとめるのかを決めます。「実験」「観察」の場合は、疑問の紹介や、途中経過を記すことも大切な研究の一部なので、壁新聞やノートのかたちにまとめるのがオススメ。「取材・調査」では、壁新聞のほかに、パンフレットやチラシ、アルバムのようなかたちにまとめても見やすく仕上がります。
「工作」は、完成したものが研究結果になるため、テーマを選んだ理由や工夫した点などをまとめたかんたんな文章を添えるとよいでしょう。
4.研究の計画を立てる
テーマ、研究方法、まとめ方が決まったら、完成までの計画を立てましょう。手順に基づいてスケジュールを決め、必要な道具をそろえたら計画の完了です。
またこの段階で研究結果の予想を立て、研究の足掛かりにします。まずは想像の範囲でよいので、「きっとこうなるはず!」「もしかして、こんなことが起きるかも?」など、たくさんの予想を考えておきましょう。
●計画の立て方
・本やインターネットなどを使って下調べをし、具体的な手順を確認する
・具体的な手順に沿って、まとめが完成するまでのスケジュールを立てる
・必要な道具をそろえる
・予想を立てる
5.研究を始める
計画が決まったら、いよいよ研究のスタートです。「実験」「観察」では目で見たものと測ったものについてメモをとったり、スケッチしたりして記録していきます。
「取材・調査」でも、疑問に思ったことや、新しく発見したことはメモや写真に残しておきましょう。施設やお店を取材したり、だれかに話を聞くプロセスがある場合は、「知りたいこと」「聞きたいこと」を事前にまとめておくと、スムーズに取材できます。
「工作」の場合は、工程を進めるたびに途中の様子を写真や映像で残しておくと、完成に至るまでの道のりを残すことができますよ。
6.研究をくり返し行う
「実験」「観察」「取材・調査」などの研究は1回だけの記録では結果に至らなかったり、確かな結果につながらないことがあるため、何度か行うのがオススメです。複数回の研究を重ねることで、子ども自身が疑問や予想の解答を得ることができ、研究にも奥行きが出やすくなります。
7.研究結果をまとめる
研究が終わり、結果を得ることができたら、内容と結論をわかりやすく整理しながらまとめていきます。まとめる際には、主に以下の項目を参考にしてみましょう。内容に合わせて、写真やイラストなどを盛り込むと、さらに充実した研究結果になりますよ。
●研究結果のまとめ方
1. 研究のタイトル
2. 研究テーマを決めたきっかけ
3. 研究前の予想
4. 研究結果
5. 結果に対する感想
【学年別】夏休みの自由研究にオススメのテーマ6選
自由研究のテーマとして取り組みやすい内容を知っておくと、テーマを決める参考になります。学年ごとにオススメのテーマを紹介しますので、参考にしてみてください。
【1〜2年生向け】葉っぱを集めて形をくらべよう!
自宅や学校の近くなど、身近な場所に生えている植物の葉っぱを集め、種類や形を比較して結果をまとめる自由研究です。同じような形をしている葉っぱでも、注意深く観察するとまったく異なる特徴が見つかるかもしれません。
詳しい内容はこちらで紹介しています。
葉っぱを集めて形をくらべよう! 学研キッズネット
【1~4年生向け】くだものはうく?しずむ?
さまざまな果物の比重を調べる実験です。水に浮かべるときに、そのまま入れる・半分に切る・皮をむく・皮をむいて凍らせるなど、条件を変えて結果をまとめます。果物のほかに野菜を用いたり、水の代わりに油や濃い砂糖水を使ったりしても、興味深い結果が出るでしょう。
詳しい内容はこちらで紹介しています。
くだものはうく?しずむ? 学研キッズネット
【1~4年生向け】オレンジパワーでスタンプ作り
オレンジやみかん、レモンなどの外皮に含まれる「リモネン」という油の性質を生かし発泡スチロールでスタンプを作る実験です。外皮の汁を絞って発泡スチロールにつけると、あっという間にスタンプに…!? このスタンプにインクをつけてはがきにおせば、暑中見舞いのはがきも簡単に作ることができます。
詳しい内容はこちらで紹介しています。
オレンジパワー 学研キッズネット
【3~6年生向け】小さくなる部屋作り
同じ大きさのものが、置く場所によって違う大きさに見える現象「錯視」を体感できる自由研究です。部屋の型紙をプリントアウトして、切り取ってから組み立てていくため、おうちのかたが少し手伝ってあげれば、あとは子どもがひとりで取り組めます。
詳しい内容はこちらで紹介しています。
小さくなる部屋 学研キッズネット
【5~6年生向け】微小貝を観察しよう
微小貝についての研究です。微小貝とは、大きさが数ミリという小さな貝であり、「砂浜の宝石」ともいわれています。微小貝を見つけやすいのは、汚れが少ないきれいな砂浜であり、近年は見つけにくくなっているため、観察によって自然環境について考えてみるのもよいでしょう。
詳しい内容はこちらで紹介しています。
砂浜の宝石・微小貝を観察しよう 学研キッズネット
【全学年向け】せっけんの性質調査&手作りせっけん
身近なせっけんの性質を深掘りする、せっけん作りも含んだ調査です。普段、清潔を保つために使用するハンドソープとの違いや、そもそもせっけんでウイルスや汚れが落ちるのはなぜかなど、子ども目線で疑問を引き出しながらテーマにすることをオススメします。
詳しい内容はこちらで紹介しています。
水で洗っても落ちないよごれやウイルスが、石けんで落ちるのはなぜ? 学研キッズネット
子どもといっしょに自由研究を楽しんで、夏休みの思い出に!
自由研究を行ううえで重要なのは、子どもが興味を持っているものを大切にしながらテーマを決めることです。興味のあるものを深く調べることで、子どもの探求心がさらに高まり、心の成長につながるでしょう。子どもといっしょに自由研究を行って、楽しい夏休みを過ごしましょう。
また、今回ご紹介した自由研究は、小学生・中学生のための「知る」「調べる」「遊ぶ」「参加する」ことができるたくさんのコンテンツを紹介する『学研キッズネット』で詳しくご紹介しています。自由研究に関する記事もありますので、ぜひ夏休みの自由研究や学びに役立ててみてくださいね。
探究学習のプロ、エイスクール・いわたく代表に聞く 『子どもが熱中する自由研究テーマ』の決め方
参考
学研キッズネット https://kids.gakken.co.jp/
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