保護者の転勤や転職などで、家族みんなで引っ越しをする場合、子どもがいれば転校の手続きをしなければいけません。手続きは、引っ越し先となる市区町村だけではなく、転校先の学校が公立か私立によっても方法が異なります。
そこで本記事では、小学校を転校する際に必要となる書類や公立・私立小学校に転校する際の手続きの仕方、転校の手続きをスムーズにするためのポイントなどを解説します。
文/マムズラボ
公立小学校に転校する際の一般的な流れ
まずは、公立小学校に転校する流れについて解説します。引っ越し先の自治体によって流れが違うケースもあるため、詳細は自治体に直接問い合わせをするか、Webサイトをチェックしてみてください。
在学中の学校へ転校の連絡をする
引っ越しすることが決まった時点で、在学中の学校に転校することを伝えましょう。転校に必要となる書類や手続き方法について詳しく教えてくれます。
転校することを伝えると、転校するまでのスケジュールを学校側と相談することになります。具体的な最終登校日が決められない状況でも、まずは相談してみましょう。
在学中の学校から「在学証明書」「教科用図書給与証明書」を発行してもらう
在学中の学校に転校することを伝えると、転校する際に「在学証明書」と「教科用図書給与証明書」が発行されます。教科用図書給与証明書には、学校で使用している教科書と出版社が一覧で表示されており、転校先の小学校で新たに必要となる教科書を知るために活用されます。
また、自治体によっては「転校届」の提出が必要な場合もあるので、転校の際に確認してください。
転出・転入手続きを行う
在住の市町村外へ引っ越しをする際には、「転出届」の手続きをする必要があります。旧住所を管轄する役所に出向き、手続きを行いましょう。転出届の手続きが終了すれば、「転出証明書」が発行されます。
在住の市町村外へ引っ越しをした後、すぐに新しい住所の管轄先となる役所に転出証明書を提出し、転入手続きを行ってください。手続きが完了すれば新しい住民票を発行してもらえます。転入届の提出期限は、引っ越しをしてから14日以内となるので、忘れないよう注意しましょう。
教育委員会で「転入学通知書」をもらう
新しい住民票・在学証明書・教科用図書給与証明書を新住所先の教育委員会に提出してください。提出すると、その場で入学する学校の指定があり、「転入学通知書」を発行してもらえます。転入学通知書は新しい学校に提出する必要があるので、なくさないようにしましょう。
転入先の学校に各書類を提出する
在学証明書・教科用図書給与証明書・転入学通知書がすべてそろったら、転入先の学校に書類を提出しなければいけません。事前に学校に連絡を取り、転校する旨を伝えましょう。指定された日時に学校を訪れて手続きを行ってください。
訪問する際には、上記の書類のほかに住民票や印鑑が必要なケースもあります。用意すべきものについては事前に教えてもらい、忘れないように持参してください。
私立小学校へ転校する際の一般的な流れ
私立小学校に転校する場合、手続きの方法は基本的には公立小学校に転校する際の流れと変わりはありません。しかし、一部注意しなければいけない点があるので、スムーズに手続きをするためにも以下の内容を参考にしてください。
転校を希望する私立小学校に事前に問い合わせをする
私立小学校の場合、編入の受け入れを行っているか事前に確認する必要があります。編入できる場合、条件や試験の内容を確認し、必要に応じて学校見学を行うこともオススメです。学校の雰囲気を知るためにも見学は重要でしょう。
編入学試験を受ける
転校を希望する私立小学校に願書を提出します。なかには編入試験を受けなければいけない場合もあるので、試験当日までに受験対策を行っておきましょう。
集団テストだけではなく、面接を行うケースもあります。その場合は、子どもだけではなく保護者も「志望した理由」や「教育方針」などを問われるため、しっかりと対応できるように子どもといっしょに受験対策をしておくとよいでしょう。
自治体によっては「入学承諾書(入学許可証)」が必要になることもある
在学中の小学校に転校することを伝え、必要に応じて転校届を転校先の学校に提出してください。引っ越し先の自治体によっては、試験に合格した私立小学校の「入学承諾書(入学許可証)」が必要となる可能性もあります。
手続き忘れを防ぐためにも、事前に自治体に問い合わせをして、必要な書類や手続き方法を聞いておくと安心です。
小学校の転校をスムーズにするために知っておきたいポイント
スムーズに転校するためにも、いくつか知っておきたいポイントがあります。以下でご紹介するポイントを押さえつつ、転校の手続きを進めていきましょう。
転校のタイミングを考慮する
転校する時期として少しでも安心なのは、やはり、学年が切り替わる新学期前の春休みですね。学年が切り替わるタイミングであれば、転校後、新学年で勉強がスタートすることになり、きりよく学習を進められます。また、年度の初めから運動会や修学旅行などの学校行事にも参加できるため、子どもにとってもメリットの多いタイミングです。
転校手続きを始めるタイミングは、余裕をもって1か月前あたりがよいでしょう。最終登校日や引っ越し先の住所がまだ決まっていない場合でも、早めに連絡をしておくことが大切です。
お世話になった先生方へ挨拶や贈り物をする
転校する前に、これまでお世話になった担任の先生や校長先生に感謝の気持ちを伝えましょう。最終登校日の下校する時間に合わせて学校を訪問し、先生方へ挨拶をします。
先生方に渡す手みやげとして菓子折りを用意しようか迷うかたもいますが、学校の規則で受け取らないケースもあるため必須ではありません。
転校先の学校での手続きは子どもと行く
子どもが転校先の学校へ通う前に、手続きで転校先を訪れるケースもあります。もし新しい学校へ向かうのであれば、子どももいっしょに連れて行きましょう。転校前に学校を訪れておくと、子どもに新しい学校がどのような雰囲気なのか、担任の先生はどのような人なのかを伝えられます。
また、手続きが終わって帰宅する際も、実際の通学路を通れば、登校するまでに道をある程度覚えられるでしょう。
必要な学用品もあらかじめ確認しておく
転校先の学校が決まったら、学校指定でそろえなくてはいけない学用品はどういったものがあるのかも事前に確認しておきましょう。必要な学用品は、たとえ同じ市区町村内にある学校でも異なっているケースが多いです。学用品の種類も幅広く、体操服や上履き、通学帽などが指定されている場合もあります。
転校初日までにすべての学用品がそろっていなくても登校は可能ですが、早めに準備をしておかないと子どもは周りと違うことに対して不安を抱いてしまう可能性があります。子どもの不安を少しでも取り除いてあげられるように、学用品も早めにそろえておくことが大切です。
小学校を転校する際は、手続きの流れを事前に把握しておこう
在住の市町村外へ引っ越しする場合、引っ越し作業だけでなく転校手続きも同時並行で進めなくてはなりません。大事な手続きも多いので、混乱しないためにも事前に手続きの流れなどは把握しておきましょう。
引っ越しが決まり、転校手続きを行う予定があるかたは、今回の記事を参考にしてスムーズに手続きを進めてくださいね。
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