【スマートフォンデビューが低年齢化してる?】小学生にスマートフォンを持たせる前にやることやルールのつくり方とは?

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小学生になると、塾や習い事などで子どもが一人で行動する機会がふえます。小学校低学年でも、スマートフォンを持っている子が増えてきている中で、子どもにスマートフォンを持たせようか悩んでいる保護者も多いでしょう。

そこで今回の記事では、スマートフォンを持たせる前にどのようなことをすればよいのか、どのようにルールをつくればよいのかをご紹介します。

文/マムズラボ

目次

スマートフォンを持ちはじめる時期が低年齢化している?

NTTドコモ モバイル社会研究所の「2022年親と子の調査」によると、キッズケータイは8歳頃、スマートフォンは10歳頃からと、小中学生がキッズケータイやスマートフォンを持ちはじめる時期が低年齢化しています。

2019年には、キッズケータイを持ちはじめた年齢は平均9.1歳でしたが、2021年の調査では8.1歳にまで低下しています。

出典:NTTドコモ モバイル社会研究所「スマホの所有開始年齢 低年齢化は鈍化傾向(2023年2月27日)」

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小学生にスマートフォンを持たせるメリットとは?

小学生にスマートフォンを持たせることには、いくつかのメリットがあります。

緊急時に連絡が取れる

小学生にスマートフォンを持たせることで、緊急時に保護者や教師などの大人と連絡を取ることができ、保護者だけではなく子ども自身も安心感を得られます。「NTTドコモ モバイル社会研究所」の調査では、スマートフォンの所有理由について60%もの保護者が「緊急時の連絡」としています。

出典:NTTドコモ モバイル社会研究所「スマホの所有開始年齢 低年齢化は鈍化傾向(2023年2月27日)」

緊急時に連絡が取れるのは、スマートフォンを持たせる大きなメリットのひとつといえるでしょう。

GPSで居場所を確認できる

GPS機能を使って保護者が子どもの居場所を確認できるので、遠くにいても子どもの安全を見守ることができるようになる点もメリットです。

教育に活用できる

小学生にスマートフォンを持たせると、教育に役立つアプリやサービスを利用できます。スマートフォンで学習動画を視聴したり、オンライン教室に参加したり、知識やスキルを身につけられるのはうれしいですね。

小学生にスマートフォンを持たせるデメリットとは?

小学生にスマートフォンを持たせるとデメリットもあります。

トラブルに巻き込まれてしまう可能性がある

スマートフォンでアプリを利用したりやゲームをしたりする中で高額課金を行ってしまうケースや、いじめ・誹謗中傷、ストーカー被害、個人情報の漏えい・SNS炎上、著作権侵害などの当事者になる危険性もあります。

トラブルに巻き込まれてしまった場合には、学校や警察、サイバー犯罪相談窓口に相談しましょう。ペアレンタルコントロールやフィルタリングサービスを活用し、スマートフォンルールを決めてトラブルに遭わないように自衛することも大切です。

過度な利用にはリスクがあることも

小学生にスマートフォンを持たせると、スマートフォンの過度な利用によって心身の健康や日常生活に悪影響が及ぶ可能性もあります。

東京都が行った「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査」では、約半数の子どもの健康状態になんらかの影響があることがわかりました。

・「視力の低下」 26.2%
・「睡眠不足・不眠」 21.3%
・「ネット依存」 16.1%

※小・中学生、高校生の合計1,593名から得たアンケート結果

出典:東京都生活文化スポーツ局「家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査報

とくに小学生(1~3年生)では、「肩こり」の割合が高い傾向にあります。「健康状態に影響はない」は53.9%なものの、過度な利用を防ぐためにも、スマートフォンの利用時間や場所、目的などのルールについて子どもといっしょに話し合いましょう。

また、スマートフォンの使用時間を調整するために、スクリーンタイムやあんしんフィルターなどのサービスを利用したり、運動や読書など、スマートフォン以外に趣味を持ったりすることも大切です。

小学生にスマートフォンを持たせる前にすること

スマートフォン利用によるトラブルから子どもを守るために、フィルタリングサービスの利用や情報モラル教育を行いましょう。それぞれご紹介します。

「フィルタリングサービス」を利用する

フィルタリングは、違法な情報や有害情報と接触しないように子どもを守り、安心してインターネット利用ができるように手助けをしてくれるサービスです。フィルタリングで設定できるのは、「アプリ利用制限」「利用時間管理・利用状況通知」などとなります。

子どもにとって安全で有益なサイトのみにアクセス可能な「ホワイトリスト方式」と、出会い系やギャンブルなどの子どもに有害な特定のサイトへのアクセスのみを制限する「ブラックリスト方式」があるので、子どもと話し合って適切な利用ができるように設定しましょう。

「情報モラル教育」をする

情報モラルは、「情報社会の中で上手に生きていくために必要な考え方や態度」のことで、インターネットを使用する際のルールやマナーも含まれます。

文部科学省では、小学校低学年の子どもに対して以下の「情報モラル指導カリキュラムチェックリスト」を設定しています。

・約束や決まりを守る
・人の作ったものを大切にする心を持つ
・生活の中でのルールやマナーを知る
・大人といっしょに使い、危険に近づかない
・不適切な情報に出合わない環境で使用する
・知らない人に連絡先を教えない
・決められた利用の時間や約束を守る
(※1)

インターネットだけでなく、日常生活でも使えるポイントなので活用してみてください。

家庭内での小学生のスマートフォンルールのつくり方

家庭内での小学生のスマートフォンルールを作る際には、スマートフォンを使う時間を決めたり、インターネットへ書き込みをしてよい内容を決めたりしているご家庭が多くあります。

ここでは、子どもがスマートフォンを利用する際に決めておきたいルールについてご説明します。

スマートフォンを使う時間を決める

家庭でルールを決め、適切な利用ができるように心がけましょう。スマートフォンを使う時間を決める際には、目的を決めるのがオススメです。どのようなことに使うのか、子どもといっしょに考えてみましょう。

インターネットへ書き込みをしてよい内容を決める

インターネットへの書き込みをする際には、「見る人の気持ちを考える」ことが大切です。書き込みをしてよい内容を決めておくとともに、自分が書かれて傷つくようなことを書き込みしないなど、相手の立場に立って考えるように伝えましょう。

年齢に合わせてルールの見直しをする

小学校低学年よりも高学年のほうがスマートフォンを持って出かける時間が長くなり、一人で行動する機会も多くなります。スマートフォンを持つ際に決めたルールは、子どもの成長や生活リズムによって適宜見直すようにしましょう。

小学生にスマートフォンを持たせる場合は事前にルールを決めておこう!

低学年からスマートフォンを持つ子どもがふえてきました。子どもを危険や健康被害から守るためにも、スマートフォンの利用にはルールを設け、子どもの成長に合わせて都度ルールの見直しをしましょう。

ルールをつくる際には子どもといっしょに考え、「守れなかったらどうするか」も相談しておくと、ルールを守る意識がより高まるのでオススメです。

【引用】
(※1)国立教育政策研究所「情報モラル教育 実践ガイダンス」

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