新1年生の小学校生活が始まって1か月。入学後は、幼稚園・保育園に登園していたころとは朝の過ごし方や準備の仕方が大きく変わったことでしょう。新生活に慣れず、家を出る前にバタバタしてしまうという子どもも少なくないと思います。
子どもが気持ちよく登校し、保護者も笑顔で子どもを送り出すには、準備をスムーズにして朝は余裕のある時間を過ごすことが大切です。
そこで今回は、新1年生の朝の準備が遅くなってしまう原因や、スムーズに準備を進めるための方法を、元小学校教員で2児の母でもある筆者が解説します。それぞれの家庭や子どもに合う方法がきっとあるはずなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
文/マムズラボ
1年生の朝の準備はなぜ遅い? よくある原因4つ
ひとくくりに「朝の準備が遅い」といっても、その原因は子どもによって違います。まずは子どものタイプ別に原因をさぐることが、対策を立てるうえで重要です。
ここでは、1年生の朝の準備が遅くなってしまう原因を解説します。子どもがどのタイプに当てはまるのか、観察してみてくださいね。
朝食を食べるのに時間がかかる
朝食を食べるのに時間がかかるのは、小さな子どもにはよくあることです。「早く食べなさい」という声かけだけでは改善しないので、悩んでいる保護者も多いのではないでしょうか。
とはいえ1日を元気に過ごすために、朝食は非常に大切なものです。そのため具体的な対策を立てて、きちんと朝食を食べて登校させる必要があります。
早く起きられない
とくに幼稚園出身の子どもの悩みとして多いのが、早起きできないというものです。入学すると、幼稚園のときよりも早く起きなければならなくなる場合が多いでしょう。十分な準備時間を取れるように起きなければ、そのあとのすべての準備が遅れていきます。
この悩みは子どもだけでなく、保護者自身にもいえることかもしれません。親子でなかなか早起きできず、登校前にバタバタしてしまうというケースもあります。
荷物の準備に時間がかかる
幼稚園や保育園では毎日の持ち物がほぼ決まっていて、それを保護者がそろえていたご家庭も少なくないと思います。
しかし、小学校では毎日違う時間割りになっており、教科書やノートなどの持ち物が日々変わります。保護者も子どもも、慣れないうちはその準備に時間がかかるものです。出かける前に準備をしているという子どもは、その日に必要な持ち物をそろえるのに手間取っていると考えられます。
気が散りやすい
子どもの気が散ってしまうのは、小学校低学年くらいまでの時期によく見られます。
たとえば、「顔を洗いに行ったと思ったら鏡を見て遊んでいた」「準備を始めたと思って目を離したらおもちゃで遊んでいた」というようなことです。今しなければならないことがあるのに、別のことが目に入るとそちらに気が向いてしまう。すると、子どもは自分が今何をすべきなのかを忘れてしまうのです。
「あなたは気が散りやすいから気をつけなさい」と言ったところで直るものではないので、保護者が何かしらの対策をする必要があるでしょう。
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1年生の朝の準備を早くするオススメの対策11選
子どもの準備が遅くなる原因がわかったら、次は対策です。続いては、朝の準備が遅くなる原因ごとの具体的な対策をご紹介します。それぞれのご家庭や子どもに合った対策がきっとありますので、ぜひ参考にしてみてください。
朝食がゆっくりな子どもの場合
朝食を早く食べ終えられるようにするためには、次の方法が考えられます。
早く起こす
起きたばかりだと朝食を食べられないという状況は、大人にもよくあることです。起床後すぐではなく、起きてから食べ始めるまでの時間をあけるようにすると、スムーズに食事が進むかもしれません。
いつもより早く子どもを起こし、朝食までゆっくり過ごす時間をつくってみてください。
朝食の質と量を見直す
子どもが朝食をなかなか食べ進められないのは、量が多すぎたり、子どもには食べにくいメニューだったりする可能性が考えられます。栄養バランスのよい朝食が理想的だといわれますが、あまりに品数や量が多いと、そのボリュームに子どもが食欲を失ってしまうこともあるでしょう。
新生活のリズムが整うまでは、限られた時間で食べきれる量に調整してみてください。また、手軽なヨーグルトやバナナ、おにぎりなど、食べやすいメニューに見直してみましょう。
テレビを消す
「早く食べなさい」ではなく、「〇時〇分までに」「時計の長い針が12を指すまでに」のように、食べ終わりの時間を子どもに示してあげましょう。
具体的に指示することで、子どもは時間を意識しながら朝食を食べられます。
早起きが苦手な子どもの場合
早起きが苦手な子どもの場合は次の方法を試してみてください。
とにかく早く起こす
「早寝・早起き」とよくいいますが、まず試してほしいのは、とにかく早起きを続けることです。「眠くないのに眠る」ことはなかなかできません。
しかし「眠いけれど起きる」はがんばればできます。早く起きると、自然と夜は早めに眠くなるもの。これを繰り返せば、少しずつ早寝・早起きの習慣化ができるのです。
起きたらすぐに水を1杯飲む
眠い中でも早く起きることができたら、すぐに水を1杯飲みましょう。水が体内に入ると脳や胃腸が刺激され、スムーズに目覚められます。
太陽の光を浴びる
太陽の光を浴びると体内時計がリセットされ、夜きちんと眠れるようになります。起床したらカーテンを開け、窓辺に座るようにしましょう。
できれば寝室のカーテンは薄手のものにして、日が昇ると徐々に部屋が明るくなるようにしておくと、体が少しずつ目覚めるのでオススメです。
就寝前の習慣の見直し
睡眠の質を向上させてすっきりと目覚められるよう、寝る前の習慣を見直すことも有効です。
そのために次のことを意識してみましょう。
寝る前の習慣例
・入浴は就寝の2~3時間前に済ませると寝つきがよくなる
・就寝時間の1時間前にはPCやテレビ、スマートフォンを見るのをやめる
・寝る前に水分を摂りすぎない
荷物の準備がゆっくりな子どもの場合
荷物の準備に時間がかかりすぎてしまう場合は次の方法を試してみてください。
荷物の準備は前日に行い、保護者がチェックする
時間割りを確認したり、持ち物をそろえたりするのは、基本的に前日に行いましょう。
幼稚園や保育園で必要な荷物を保護者に準備してもらっていた子どもには、自分一人でそれを完璧にこなすのは難しいものです。子どもが前日に荷物を整えたら、必ず保護者がチェックしてあげてください。そうすることで、朝の「用意したはずなのに、あれがない!」を防げます。
持ち物のチェック表を活用する
前日に用意する物をリストアップした「前日用チェック表」と、出かける直前に身に着ける物をリストアップした「朝用チェック表」を作るのもオススメです。
気が散りやすい子どもの場合
気が散りやすく、朝の準備がなかなか進まない子どもには、次のような対策をしてみてください。
テレビを消す
気が散りやすい子どもは、準備の最中にテレビに気を取られてしまうことも多いものです。テレビは消し、子どもの気を引きやすいものはできる限り減らしましょう。
アラームの活用
ほかの物事に気を取られてしまっても、すぐに今すべきことを思い出せるようアラームを設定しましょう。
朝ごはんの終わりの時間、トイレに行って身支度を整える時間などにアラームを設定しておけば、「もうごはんを食べ終える時間だ」と子どもが自分で気づけます。
あわせて朝の行動表に「7:10に朝ごはん終わり」と書き、目に入りやすいところにはっておくのもオススメです。
子どもに合わせた対策で1年生の朝の準備をスムーズに進めよう!
新1年生は入学前と大きく生活が変わります。これまでとは朝の時間の過ごし方や準備の仕方も違うため、どうしても時間がかかってしまうものです。
ご紹介したような対策をすることで、朝の準備が少しずつスムーズになっていくでしょう。朝、笑顔で子どもを送り出し、元気に登校できるとよいですね。
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