【お正月の遊び】子どもに体験させたい伝統的な昔のおもちゃや遊び10選

更新日: 公開日:

昔の遊びには、けん玉やおはじき、お手玉、凧あげなど、さまざまなものがあります。どれも日本古来の伝統的な遊びで、長く親しまれてきたものばかりです。一方で、現代の子どもたちの普段の遊びには登場しづらくなったものもあります。

今回は、お正月の特別なときだからこそ子どもに体験させたい昔遊びをご紹介します。年末年始の時期に園や学校、学童保育などで体験できることもありますが、家族で遊ぶのも楽しいものです。室内と外のそれぞれで楽しめる遊びをご紹介しますので、お天気や気温に応じて挑戦してみてくださいね。

文/マムズラボ

目次

【室内編】お正月にぴったりな昔の遊び4選

室内遊びは雨や雪の日でも楽しめるのがうれしいですよね。暖かい部屋の中で、お正月にぴったりな昔の遊びにチャレンジしてみましょう。

1.けん玉

十字のかたちをした「けん(剣)」と、穴の空いた「玉」でできたおもちゃです。玉はひもや糸でけんにつながっており、んに取り付けられている皿に玉を乗せたり、けんの先端に玉の穴をはめ入れたりして遊びます。世界各地で古くから伝わる遊びですが、2010年代には世界的なブームにもなりました。

けん玉の技には小さな子どもでもできるものもあり、皿に玉を乗せる「大皿」「中皿」「小皿」や、童謡にあわせて玉を乗せる場所を変える「もしかめ」ねらいどおりの場所に玉を移動させる「日本一周」などたくさんの種類と難易度があります。段階的にけん玉のテクニックを習得できる「けん玉検定(※1)」もあるので、家族みんなで挑戦できる遊びとして取り入れてもよさそうですね。

小さな子どもと遊ぶ場合は、けん玉を振り回すとけんや玉があたってケガのもとになることをあらかじめ話しておきましょう。

2.こま回し

木などで作られたこまを回す遊びです。こまは軸を中心として回転させ、こまが倒れるまでの時間や、舞台(枠)からはみ出さずに回れるかなどを競います。世界各地で古くから伝わっており、日本では平安時代から遊ばれていたとみられています。お正月に行うこま回しには「物ごとが円滑に回るように」「お金が回るように」という縁起も込められているそうです。

こまにはさまざまなかたちや回しかたがあり、一般的には指で中央の軸をひねって回転させる「ひねりごま」や、ひもと軸に巻き付け、ひもを引くことで本体を回転させる「糸巻きごま」、胴体の下半分にひもを巻き付け、ひもを持って胴体を投げ出すことで回転させる「投げごま」などがあります。小さな子どもの場合、ひねりごまが回しやすくオススメです。

ただし屋内で遊ぶ場合は、フローリングなどの床でこまを回すと傷がつく可能性があります。周りに縁のある木製などの専用の舞台を用意して使うか、屋外のコンクリートの面の上で回すとよいですよ。

3.おはじき

ガラスの平たい玉をひとつずつ指ではじいて、あてたおはじきを自分のものとし、最終的な数を競う遊びです。古くは貝殻や小石などを使っていましたが、江戸時代のころに女の子の遊びとして定着し、明治時代後半にガラス製のおはじきの玉になりました。

遊び方には、それぞれにテリトリーを決め、テリトリーの外から中に玉をはじいて入れるテリトリーの中から外にはじき出すなどの遊びもあります。ほかにも同じ色のおはじきを並べて数を数えたり、タワーのように玉を積んだりするなども。

おはじきの玉にはいろいろな大きさや色があります。代表的なサイズは直径12mmくらいで、100円ショップで購入できます。アメのような見た目なので、子どもの誤飲には注意が必要です。子どもが小さい場合は、遊ぶときに誤って食べないように保護者が見守り、遊ぶ前後にはおはじきの数を確認するようにしてくださいね。遊んだあとは手の届かない場所に置いておきましょう。

4.お手玉

布をぬい合わせた座布団型や俵型の袋に、米や小豆などを入れた玉を使う遊びです。歌やリズムにあわせて玉を2つ、3つと投げ上げてはキャッチしたり、得点を割り振った的を用意し、得点をねらって投げたりして楽しめます。投げ上げとキャッチの練習をするときは、まずは1つのお手玉で練習しましょう。慣れたら玉の数を増やしていくとよいですよ。

玉は古布やはぎれを使って、手ぬいで作れます。中にいれるものは熱湯消毒し乾かした小豆などがありますが、手芸用の大きめサイズのビーズや、アイロンビーズなどでも代用できます。

【2週間で差がつく?】冬休みにやっておきたい3つのことはこちらから!

外遊び編】楽しく体を動かせるお正月&昔の遊び6選

お正月でも天気が良いときは、外で遊ぶ機会を持ちたいものですね。体を動かせる遊びにチャレンジしてみましょう。お正月に由来のある遊びや、お正月に挑戦したい昔の遊びについてご紹介します。

1.凧(たこ)あげ

骨組みに紙やビニールをはった本体に糸をつけ、揚力で空に浮かべる遊びです。突風を受けて凧が落ちないように糸をあやつり、浮かんだ高さや時間の長さを競います。世界各地に古くから伝わっていますが、日本では平安時代中期には登場し、お正月の遊びとして広まりました。

凧あげは、凧を操縦する役と、凧があがるまでを補助する役の2人1組で遊ぶのがオススメです。補助役は凧の本体を持って操縦役からはなれたところに立ち、操縦役は凧の糸部分を持ってスタンバイします。操縦役が走ると同時に補助役が手を放し、風の勢いと揚力で凧があがると成功です。操縦役は勢いよく走って凧を空高く飛ばしましょう。操縦は凧あげの中心となる役どころなので、ぜひ子どもに挑戦させてみてくださいね。最初は上手にあげられないこともあると思いますが、いっしょに練習してみてください。

完成品の凧は年末年始になるとスーパーや100円ショップなどで見かけることも多く、子どもに人気のキャラクターがプリントされたものもあります。子どもも扱いやすいサイズの凧もありますので、探してみてくださいね。手作りする場合は、ビニール袋やストローを組みあわせて作ることもできます。

凧あげをするときは、電線など周囲に引っかかるものがない広い場所で行い、走るときはまわりの人と接触しないように注意して遊びましょう。

2.羽根つき

木でできた羽子板で、黒い玉につけた羽根をつき合う遊びです。代表的なお正月遊びのひとつで、2人1組で行います。地上に落とさないように玉をつき合い、羽根を落としたほうが負けです。古くは中国から伝わり、日本でよく遊ばれるようになったのは江戸時代ごろだといわれています。2人で連続して羽をつける回数を数えたり、共通の目標回数を決めてひとりで目標を達成できるかに挑んだりしても楽しそうですね。

羽子板がない場合は、切り開いて羽子板のかたちに切り取った牛乳パックや、厚紙を何枚か重ねてふちをテープでとめて作ることができます。羽根は、細かく裂いたビニールひもの片側を黒いビニールテープでとめ、さらにそのまわりをビニールテープで何重かに巻いたものでもよいですよ。

3.はないちもんめ

“はないちもんめ”の童謡にあわせて、相手チームからメンバーをもらい合う遊びです。昭和初期のころから広まり、子どもの遊びとして定着したといわれています。

2チームに分かれ、となりの人と手をつないでかけ合いで歌いながら決まった動きを行います。動きには、相手チームのほうに進んだり後ずさったりするほか、歌詞にあわせて足を振り上げるなどもあります。

「相談しよう、そうしよう♪」のフレーズを歌ったあとに自分のチームにもらいたいメンバーをこっそり相談したり、指名される人を予想したりするワクワク感のほか、勝敗を決めるじゃんけんをするときのドキドキ感を味わえます。

●はないちもんめの遊び方

1、2チームに分かれ横一列に並び、距離を取って向かい合う
2、“はないちもんめ”の歌の一節を交互に歌いながら、決まった動きを繰り返す。
3、歌が終わったら、自分のチームにもらいたい人をチーム内で相談する
4、もらいたい人が決まったら指名する
5、指名された人同士がじゃんけんをし、負けた人が相手チームに加わる
6、1〜4を繰り返し、チームにメンバーがいなくなったら負け

4.かごめかごめ

江戸時代中ごろ以降からあるといわれる“かごめかごめ”のわらべ歌にあわせた遊びです。歌詞には地方によりさまざまなバリエーションがありますが、輪の真ん中に座ったオニ役が、後ろにいる人を当てるのが基本ルールです。4人くらいから遊ぶことができ、ルールもシンプルなので、小さな子どもでも楽しめます。人数が増えるほどうしろにいる人を当てるのが難しくなりますが、着ている服の色や身長などのヒントを出すと盛り上がりますよ

●かごめかごめの遊び方

1、 オニ役を決める
2、 オニ役以外の人は輪になり、となり同士で手をつなぐ
3、 オニ役は輪の中心に入り、座って目をつむる
4、 輪にいる人は “かごめかごめ”の歌にあわせてオニのまわりをぐるぐる回る
5、 歌が終わったとき、自分のうしろに止まった人が誰かをオニ役が当てる
6、 当てられた人はオニ役を入れ替わり、4~6を繰り返す

5.おしくらまんじゅう

複数人で集まり、背中あわせになってお互いに背中やお尻を押しあうことで遊びながら体を温める、寒い季節の遊びです。“おしくらまんじゅう”の童謡にあわせて行います。押しあって体を温めるには参加者が4人以上だとよいといわれており、家族や友だちと挑戦すると楽しめますね。

参加者全員が入れるくらいの大きさの円や図形を地面に描き、その中に入って遊ぶ方法もあります。線の中でおしくらまんじゅうをして、足が出たら負けなどのルールがあると、盛り上がりそうです。

体格差や年齢差がある場合などは、背の低い人にあわせて体をかがめたり、押し合う力を加減するなど工夫して、ケガをしたり転んだりしないように遊んでください。

●おしくらまんじゅうの遊び方

1、 複数人で、背中をあわせるようにして円陣を組む
2、 “おしくらまんじゅう”を歌いながら、お互いに背中やお尻で押しあう

6.ゴム飛び

ゴム飛びは、ゴム飛びをする飛び手が1人、ゴムひもを持って空中にゴムをはる持ち手が2人いればできる遊びです。手芸用の平ゴムが3メートルほどあると、ゴムとびができます。

はじめは地面に近い高さでゴムをはり、飛べたら、“足首”“ひざ”“もも”など高さをだんだん上げていきましょう。ゴムを飛び越えられなかったり、飛ぶときにゴムが足に引っかかったりすると失敗です。飛び手は持ち手と役を代わり、次の飛び手は、飛べなかったところや好きな高さからスタートします。

どの高さまでとべるのかを挑戦したり、側転しながら飛び越えたり片足でケンケンしながら飛び越えたりと、自由にアレンジして楽しみましょう。「次はこんな飛び方をしてみよう!」とアイデアを出し合ったり、先に飛ぶ人の真似をしたりしながら遊ぶのも盛り上がりますよ。小さな子どもがいる場合は一番低い高さで飛んだり、ゴムをくぐたっりすることをテーマにしてもよいですね。

お正月は家族や友だちと昔遊びを楽しもう!

昔ながらの遊びは、多くの道具を使わなくても成立したり、日本の文化を感じられる要素があったりなど、現代の遊びとは違った魅力があります。お正月は古くからの伝統行事だからこそ、昔から伝わる遊びを取り入れてみてはいかがでしょうか? ぜひ、子どもといっしょに昔遊びを楽しんでみてくださいね。

【引用】
(※1)一般社団法人グローバルけん玉ネットワーク「けん玉検定」
https://kendamakentei.com/

こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪

あわせて読みたい

おすすめ情報

こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪

関連記事