日本では、年間16の日が祝日と定められています。祝日は、日にちが毎年同じものと、毎年違うものがあります。2026年はどのような日程になるでしょうか?
そこで本記事では、2026年の祝日の日程を紹介します。あわせて祝日の由来や雑学も解説するので、お出かけの予定を組んだり、雑学ネタの参考にしたりしてみてください。
文/こそだてまっぷ編集部
祝日とは、正式には「国民の祝日」
祝日は、正式には国民の祝日といい、国民の祝日に関する法律(以降、祝日法)により定められています。祝日法には、祝日は「国民こぞって祝い、感謝し、または記念する日」と書かれています。つまり、祝日とは国民のために設けられた休日なのです。
「祝日」と「祭日」の違いとは?
休日について、「祝日」と「祭日」の2パターンの呼び方を聞いたことがあるのではないでしょうか? では、ふたつにはどのような違いがあるのでしょうか。
「祝日」とは、正式には「国民の祝日」といい、祝日法で定められた公的な休日です。
「祭日」とは、皇室の祭典が行われる日で、かつてはその一部が休日となっていました。しかし、戦後の1947年に皇室祭祀令が廃止されたことで、休日ではなくなったのです。
つまり、「祭日」はかつて使われていた言葉で、現在では土日以外の休日は「祝日」というのが適切ということになります。
2026年の祝日一覧
それでは、2026年の祝日を見てみましょう。

- 元日 1月1日(木)
- 成人の日 1月12日(月)
- 建国記念の日 2月11日(水)
- 天皇誕生日 2月23日(月)
- 春分の日 3月20日(金)
- 昭和の日 4月29日(水)
- 憲法記念日 5月3日(日)
- みどりの日 5月4日(月)
- こどもの日 5月5日(火)
- 憲法記念日の振替休日 5月6日(水)
- 海の日 7月20日(月)
- 山の日 8月11日(火)
- 敬老の日 9月21日(月)
- 祝日法の規定による休日 9月22日(火)
- 秋分の日 9月23日(水)
- スポーツの日 10月12日(月)
- 文化の日 11月3日(火)
- 勤労感謝の日 11月23日(月)
2026年は土日と合わせて3連休以上になる日が8回
2026年は、土日と合わせて3連休以上になる日が8回あります。
このうち、5月6日(水)は憲法記念日の振替休日、9月22日(火)は祝日法の「祝日にはさまれた平日を休日にする」という規定により休日となるので、土日と合わせると5月は4連休、9月は5連休になります。
4月30日(木)と5月1日(金)にお休みが取れれば、ゴールデンウィークは最大8連休に。9月も、9月24日(木)と9月25日(金)にお休みが取れれば、最大9連休になります。
2026年の土日と合わせて3連休以上になる日
- 1月10日(土)~12日(月):12日が成人の日
- 2月21日(土)~23日(月):23日が天皇誕生日
- 3月20日(金)~22日(日):20日が春分の日
- 5月2日(土)~6日(水):4日がみどりの日、5日がこどもの日、6日が憲法記念日の振替休日
- 7月18日(土)~20日(月):20日が海の日
- 9月19日(土)~23日(水):21日が敬老の日、22日が祝日法による休日、23日が秋分の日
- 10月10日(土)~12日(月):12日がスポーツの日
- 11月21日(土)~23日(月):23日が勤労感謝の日
祝日の由来と雑学
祝日が「国民こぞって祝い、感謝し、または記念する日」なら、その由来も知っておきたいところ。そこで、祝日の由来や雑学を紹介します。
1月1日は「元日」
「元日」は、年のはじめを祝う日。
正月は、その年の幸せをもたらすといわれている年神様を迎え、新しい年の安全と健康を願う行事です。
ちなみに、「元日」と「元旦」という言葉がありますが、このふたつの言葉の違いをご存知ですか? じつは、「元日」は1月1日のこと、「元旦」は1月1日の朝のことを指します。「元旦」の「旦」は地平線から出る太陽をあらわす漢字と覚えると、わかりやすいかもしれません。
1月12日は「成人の日」
「成人の日」は、おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます日。
祝日法の改正により、2000年から1月の第2月曜が「成人の日」になったため、毎年日にちが異なります。
2000年より前は、毎年1月15日が「成人の日」でした。「成人の日」は、昔の元服(げんぷく)や裳着(もぎ)に代わるものとして設けられたとされています。15日という日にちは、「国民の祝日」という観点から公家や武家が元服を行っていた日を避け、松の内である1月15日にした、といわれています。
- 元服(げんぷく):奈良~明治時代に行われていた、男子が成人になった証として、成人の装束を着て髪を結い、冠をかぶる儀式。
- 裳着(もぎ):平安~安土桃山時代に行われていた、女子が成人になった証として、裳(下袴)を着て髪を結う儀式。
- 松の内(まつのうち):年神様が家に滞在している期間。松の内のあいだは、門松やしめ飾りなどの正月飾りを飾っておきます。
2月11日は「建国記念の日」
「建国記念の日」は、建国をしのび、国を愛する心を養う日。
じつは、「建国記念の日」の具体的な日にちは祝日法で定められていません。祝日法には、日にちについて「政令で定める日」とだけ書かれています。このため、「建国記念の日となる日を定める政令」という政令によって日にちが定められています。
政令は内閣が定めるものなので、「建国記念の日」の日にちは内閣が定めたものということになります。
2月23日は「天皇誕生日」
「天皇誕生日」は、天皇の誕生日を祝う日。
天皇誕生日は、祝日法が制定された当初から設けられている祝日です。当日は、一般の人が皇居を訪れて天皇をお祝いできる「一般参賀」が行われます。
ちなみに、年号が昭和のころは4月29日、1989年から平成になり12月23日が「天皇誕生日」でした。
3月20日は「春分の日」
「春分の日」は、自然をたたえ、生物をいつくしむ日。
春分の日と秋分の日の日にちは「暦要項」によって決まる
前年の2月1日に官報(国の公報)に掲載される「暦要項(れきようこう)」で、「春分の日」と「秋分の日」の日にちが発表されます。つまり、それより前には「春分の日」と「秋分の日」の日にちは決まっていないのです。
祝日法には、春分の日は「春分日」、秋分の日は「秋分日」を採用すると書かれています。「春分日」と「秋分日」とは、もともと天文学の用語です。太陽の通り道「黄道」と、地球の赤道を天にまで延長した「天の赤道」は、2点で交わります。その2点のうちのひとつを「春分点」、もう一方を「秋分点」といいます。そして、太陽が春分点を通過する瞬間が「春分」、秋分点を通過する瞬間が「秋分」と定義され、それぞれ「春分日」「秋分日」と呼んでいるのです。
4月29日は「昭和の日」
「昭和の日」は、激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす日。
年号が昭和のころ、4月29日は「天皇誕生日」でした。年号が平成になると、祝日法が改正されて1989年から4月29日は「みどりの日」になりました。さらにその後、「昭和の日」が新たに設けられることになり、2007年から4月29日は「昭和の日」になったのです。4月29日が「昭和の日」になったのは、昭和のころに「天皇誕生日」として親しまれ、昭和の時代を象徴する日として選ばれたようです。
ちなみに、「みどりの日」の日にちは、2007年から5月4日になりました。
5月3日は「憲法記念日」
「憲法記念日」は、日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日。
日本国憲法は、1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行されました。公布とは一般に知らせること、施行とは実際に適用されることなので、日本国憲法は11月3日に一般に知らされ、5月3日から適用された、ということになります。
つまり、「建国記念日」は憲法の施行を記念した祝日なのです。当時、「建国記念日」を憲法が公布された日にするのか、それとも施行された日にするのかは、議論があったのだとか。
5月4日は「みどりの日」
「みどりの日」は、自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ日。
1989年から設けられた祝日で、当初は4月29日が「みどりの日」でした。祝日法の改正により、2007年から5月4日が「みどりの日」になりました。
5月5日は「こどもの日」
「こどもの日」は、こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日。
「こどもの日」は、「成人の日」とともに次の時代を担う世代への期待を込めて設けられました。日本では5月5日に「端午の節句」が行われることから、「こどもの日」が男の子だけを対象にした祝日のように見えてしまいますが、じつは「こどもの日」の対象に性別は関係ないのです。
7月20日は「海の日」
「海の日」は、海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う日。
1996年から設けられた祝日で、当初は毎年7月20日が「海の日」でした。その後、祝日法改正により、2003年から7月の第3月曜が「海の日」となりました。
「海の日」が設けられるまで、7月には祝日がありませんでした。また、海に親しみやすい時期でもあることから、7月に「海の日」を設けることにしたといわれています。
8月11日は「山の日」
「山の日」は、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日。
2016年から設けられた、もっとも新しい祝日です。お盆休みや夏休みの時期でもあり、子どもから大人まで山に親しみやすく、山のことを考える日になるものとして考えられました。
9月21日は「敬老の日」
「敬老の日」は、多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日。
1966年から設けられた祝日で、当初は毎年9月15日が「敬老の日」でした。2003年の祝日法改正により、9月の第3月曜が「敬老の日」となりました。
当初、毎年9月15日を「敬老の日」としていたのは、9月15日を「としよりの日」として全国各地で関係行事が行われていたことなどに由来しています。
9月23日は「秋分の日」
「秋分の日」は、先祖をうやまい、なくなった人々をしのぶ日。
「秋分の日」は、「春分の日」と同じく、祝日法に具体的な日にちは定められていません。祝日法には、秋分の日は「秋分日」を採用すると書かれており、前年の2月1日に官報(国の公報)に掲載される「暦要項(れきようこう)」で具体的な日にちが発表されます。
「秋分日」とは天文学の用語です。太陽の通り道「黄道」と、地球の赤道を天にまで延長した「天の赤道」の交点のひとつを「秋分点」といいます。そして、太陽が秋分点を通過する瞬間を「秋分」と定義され、「秋分日」と呼んでいます。
ちなみに、将来の「春分日」「秋分日」は、計算である程度予想することができます。
10月12日は「スポーツの日」
「スポーツの日」は、スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う日。
もともと、1964年に東京で行われた国際的スポーツ競技会の開会式が開催された10月10日を「体育の日」と定めていました。その後、祝日法が改正され、2000年より10月の第2月曜日が「体育の日」となり、2020年より「体育の日」の名称が「スポーツの日」に改められました。
11月3日は「文化の日」
「文化の日」は、自由と平和を愛し、文化をすすめる日。
11月3日は、日本国憲法が公布された日です。また、祝日法が制定される前、11月3日は明治天皇の誕生日だったことから、「明治節」という祭日でした。
「文化の日」には、毎年、文化勲章の親授式が行われています。文化勲章とは、日本の文化の発展に功績をもたらした人に与えられる勲章のことで、天皇から授与されます。
11月23日は「勤労感謝の日」
「勤労感謝の日」は、勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日。
祝日法が制定される前は、「新嘗祭(にいなめさい)」という祭日でした。「新嘗祭」とは、その年の新穀(新米)を神にまつり、収穫の恵みに感謝するお祭りです。「収穫の恵みへの感謝」といういにしえからの風習を生かしつつ、感謝の日として新たに設けられました。
まとめ
祝日だけでなく、1年365日、毎日記念日があります。『すみっコぐらし きょうはなんの日?』なども参考に、今日は何の日かを調べてみるのもおすすめです。
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