3~5歳児おすすめの「ハッピー絵本」と、読み聞かせ時間【聞かせ屋。けいたろうが教える!】

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最終回となる第3回目は、第1回、2回に引き続き、保育士であり、全国で絵本の読み聞かせや絵本講座を行っている「聞かせ屋。けいたろう」さんに、【ハッピー】がテーマの幼児向けおすすめ絵本と、メッセージをお聞きしました。

目次

1 「ハッピー」がテーマのおすすめ絵本

おうちの方としては、親心として、子どもに手渡すものには学びや経験などを求めてしまいがちですよね。実はぼくもそうです(笑)

でも、絵本の読み聞かせで大切にしたいのは、「親子で楽しむこと」。一緒に読んで、一緒に笑うことで、心が豊かになります。

今回は、そんな風に、読み聞かせをしながら一緒に笑えてハッピーになれる絵本を選びました。

※おすすめの年齢は、目安として参考にしてください。

かぜビューン

学研 作:tupera tupera 定価:1,045円(税込)

目安:3歳ごろ~
たんぽぽやソフトクリーム、ライオンに風がビューンと吹いたら、一体どうなるでしょうか。
仕掛けをめくれば風が吹く、風が吹けば楽しいことが起こる。親子でワクワクする絵本です。仕掛けをめくって、確かめてみてくださいね。



コッケ モーモー!

徳間書店 文:ジュリエット・ダラス=コンテ 絵:アリソン・バートレット 訳:たなかあきこ 定価:1,540円(税込)

目安:3歳ごろ~
鳴き方を忘れてしまったおんどりのお話です。「コッケモーモー!」「コッケブーブー!」すっかり自信をなくしてしまったおんどりですが、ある夜、めんどり小屋がキツネに狙われていることに気がつくと……。
おんどりの楽しい鳴き声に、子どもも真似せずにはいられません。ほんの数分のお話ですが、動物コメディ映画のようなおもしろさを感じました。


あらまっ!

小学館 文:ケイト・ラム 絵:エイドリアン・ジョンソン 訳:石津ちひろ 定価:1,485円(税込)

目安:4歳ごろ~
パトリックは、おばあさんの家に泊まりに来ましたが、まだ眠りたくありません。早く寝なさいと言われても「ベッドがないから寝られないよ」と抵抗します。すると「あらまっ!」とおばあさん。庭の木を切ってベッドを作ります。ならばと、次にパトリックは……。パトリックとおばあさんのやりとりが愉快な、ナンセンス絵本です。
落語のような言葉の流れと、拍手喝采の見事なオチ。原書は英語ですから、翻訳も見事なのです。



とらのこさんきょうだい かえうた かえうた こいのぼり

講談社 作:石井聖岳 定価:1,650円(税込)

目安:3歳ごろ~
やねよりひくいこいのぼりじゃ、つまんない! そんなときは……替え歌にしちゃおう! とらのこ三兄弟が楽しい替え歌を作って歌います。
大人も子どもも歌って笑える、クセになっちゃう替え歌絵本です。

2 聞かせ屋。けいたろうさんからのメッセージ

全3回の、テーマ別の絵本紹介はいかがでしたか。少しでも気になる絵本はあったでしょうか。

もしも、何度も何度も「読んで!」と言われる絵本と出会えたら、ぜひリクエストに応えてください。毎日同じ絵本でも、いいのです。

その一冊がその子にとって、「懐かしい絵本」になるのですって。


「『懐かしい』という気持ちをプレゼントできるのは、今だけなんですよ」と、ある絵本作家さんが言っていました。

読み聞かせのよいところは、おうちの方と子どものかかわりが生まれることです。

一緒に笑ったり、ワクワクしたり、感傷にひたったり。

絵本が、おうちの方と子どもを結びます。

これこそが絵本の力だと感じています。

「絵本は、読んでもらってこそ味わいきれるもの」がぼくのモットーです。

「読んで!」と言ってもらえる時期は案外短いもの。

かけがえのない読み聞かせ時間を楽しく、どうぞ大切に。

この記事の監修・執筆者

聞かせ屋。けいたろう

夜の路上で大人に絵本を読み始めた、聞かせ屋。ホームページ:https://kikaseya.jp

延べ4ヶ月の渡米公演を経て、絵本を抱えて全国を駆け巡る。絵本の文章や翻訳も手がける。保育士。二児の父。

作品に『どうぶつしんちょうそくてい』『たっちだいすき』(アリス館)。翻訳作品に『まいごのたまご』(KADOKAWA)『パパとタイガのとびっきりキャンプ!』(教育画劇)など。

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