【親は手助けするべき?】夏休みの残った宿題に大慌て!

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お子さんはもう夏休みの宿題は終えていますか? 「まだまだ!」という場合、親は手助けするべきかどうか、迷ってしまいますよね。
教育評論家の親野智可等先生にお話を伺いました。

目次

夏休みの最後に、親に泣きつき宿題をやる子だった私

今から5,6年前のことです。 
夏休みも残すところ後3日という日に、テレビのローカルニュースで次のようなニュースを見ました。

「夏休み最後の日曜日の今日、やり残した宿題に取り組む親子連れの姿が各地で見られました。ここ静岡科学館『る・く・る』では、専門の指導員による自由研究の相談会やさまざまな実験のプログラムが用意されています」

そのテレビを見て私は笑いながら言いました。 
「あと3日で慌ててやってるなんて計画的じゃないね~」

すると、それを聞いて私の母親が言いました。 
「桂一もそうだった」(私の本名です) 
「え?」

「桂一の夏休みの最後の3日間は大変だった。親も大変だった」 
「……」

自分はすっかり忘れていましたが、言われてみると確かに心当たりがありました。 
親に泣きついて、やり残した宿題をなんとか片付けようとしている自分の姿が目に浮かびました。

『夏休みの友』という問題集もろくにやってありませんでした。 
プリントや書き取りもいい加減でした。 
たくさん残っている問題集をめくりながら暗い気持ちになったことも思い出しました。

子どもがピンチのとき、まずは助けてあげよう

みなさんの中にも、こういう状態になっているご家庭がけっこうあることと思います。 
すでにそういう状態になってしまっている場合は、手伝って助けてあげてくださいね。

子どもの頃はそうでも、大人になればちゃんとやるようになりますから。 
私のように・・・!?

子どもがピンチのときはまず助けてあげてください。 
これが最優先です。 
これをしないまま突き放したりお説教したりするのはよくありません。

例えば、子どもが転んでケガをして泣いていたらどうしますか? 
1番目にはまず助けてあげますよね。 
つまり、起こしてあげてケガの消毒をしてあげるでしょう。 
そして、その次の2番目に、同じようなケガをしないないためにどうするかと教えたり考えさせたりするはずです。

子どもが転んで泣いているときに、助けもしないで2番目をやる人はいないはずです。 
そんなことをしたら、子どもは親への愛情不足を感じるだけです。 
子どもの心に届く指導などできません。

助けてあげた後で合理的な改善策を考えよう

宿題で困っているときも同じです。 
まずは、ピンチの状態から助け出してあげてください。 
そうすれば、子どもは親の愛情を感じますし感謝の気持ちも持ちます。

そして、その後で来年同じことにならないように改善策を考えて、メモしておいてください。

例えば、無理なくできる勉強の計画・スケジュールをたてる、スケジュールの見える化をする、勉強に取りかかるハードルを下げる工夫をする、子どもがやる気になる声かけをする、親が必ず毎日の見届けをする、などなどです。

これは親が考えるんですよ。 
あるいは、親が主導しつつ子どもと一緒に考えるんです。 
子どもだけでは絶対にムリですから。

そもそもこういう状態になるまで放っておいた方に責任があると考えてください。 
反省はまず親がしてくださいね。

夏休みの最後に残った宿題を慌ててやるときは、こういう心構えでいてください。 
私は、何事も見捨てて突き放したりしない親だったから、今の自分があると思っています。

この記事の監修・執筆者

教育評論家 親野 智可等

長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。X、Instagram、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。

音声配信サービスVoicyの配信番組「コソダテ・ラジオ」の2022年12月の金曜マンスリーゲストとして出演。「家庭での学習習慣」について熱いトークを配信しています。

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