【夏休みは水難事故に注意】アウトドアを安全に楽しむためにすべきこと

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気温の上昇とともに、山や高原のほか、海や川などの水辺で遊ぶ機会も増えますね。アウトドアでのレジャーは自然に親しみ、ママパパもリフレッシュするよいチャンスです。
一方で、キャンプやバーベキュー、登山では火災や遭難事故、水辺のレジャーでは水難事故がたびたび起きています。
アウトドアは子どもにとって好奇心や冒険心を育むよい機会です。かけがえのない経験であると同時に、自然の脅威や、身を守ることの大切さを学ぶチャンスでもあります。もう一度、子ども目線に合わせた安全対策と準備の見直しをしませんか?
野外活動での事故を防ぎ、より安全・安心に楽しむための注意点を水難事故を中心にご紹介します。

文/マムズラボ

目次

海での事故に気をつけよう

アウトドアでの水難事故は、どのような場所で起こっているのでしょうか。警察庁の資料によると、1位は「海」で全体の約半数です。

グラフ1:令和3年 水難の場所別 死者・行方不明者の割合(n=744人)

引用元:政府広報オンライン「水の事故、山の事故を防いで 海、川、山を安全に楽しむために」

続いて2位は「河川」、3位「用水路」、4位「湖沼池」となっています。海水浴をはじめ、釣りや潮干狩りとファミリーに人気の海ですが、一歩間違うと命取りになりかねません。

海で気をつけたい「離岸流」

子どもが海で泳いでいるときだけではなく、水際で遊んでいるときに波に流される事故も発生しています。

毎年起きるのが「離岸流」での事故。公益財団法人日本ライフセービング協会の2020年のアニュアルレポートによると、海水浴場で起こった自然要因の事故のうち、25.1%が離岸流によるものだったそうです。

離岸流とは沖へ流れるとても速い潮の流れで、浜辺に近いところでも発生します。波打ち際で遊んでいたのに、波にさらわれ、あっと言う間に離岸流に乗って遠くに流されてしまうこともあるのです。離岸流は泳ぎに自信のある大人でも非常に恐ろしいものです。

離岸流に遭わないために、海に着いたら現地の看板などで危険な場所を必ず確認しておきましょう。ライフセーバーの指示には速やかに従い、遊泳禁止エリアには近寄らないようにすることも大切です。

浮き輪やフロートが風に流されることも

日本ライフセービング協会の同調査によると、自然要因の事故で最も多いのが、風に流される事故で31.7%となっています。浮き輪やフロートで浮いているときに陸から海に向かって強い風が吹くと、あっという間に沖に流されて自力では戻れなくなってしまうことがあるのです。

フロートを使用する際には、風向きや風の強さを確認しましょう。また、ライフジャケットを着用し、大人が手を離さないようにするなど注意が必要です。

実は多い河川での水難事故

水難事故は河川での水遊び中にも多く発生しています。

地形により、川は右岸と左岸で流れが違うことがあります。浅瀬で遊んでいて、川底に思わぬ深みがあるため急に流されたり、深みにはまったりする危険があることも。
また、安全と思われる場所でも上流で豪雨などがあると急に増水し、水難につながる恐れがあります。

河川での事故から子どもを守るためには、次のことに注意しましょう。

  • 出掛ける前に天気や川の情報を必ずチェック。 
  • 現地案内板があれば、川の地形や危険な場所をチェック。危ないところには近づかない。
  • 河原や中州、川幅の狭いところに注意する。
  • 空や雲の状態、上流からの急な水流の変化、雷が鳴り始めるなど天候や周囲の状況にも気をつける。
  • 際で遊ぶときは必ず大人が付き添い、目を離さない。

ライフジャケット、実際に着せてみてどうだった? ライター体験談

水難事故を防ぐには、ライフジャケットの着用が有効です。

筆者は低学年の子ども2人を連れて海水浴に行った際に、ライフジャケットを着用させました。子どもたちの感想は「ライフジャケットを着るのは面倒くさかった。でも足がつかないところで波に流されると怖いから、着ておいてよかった」とのこと。

海岸線は遠浅で穏やかに見えても、急に深くなるところや、大きな波に足を取られるときもあります。浮き輪から手を離してしまい体から抜けることもあるので、上半身を覆いしっかり固定するライフジャケットを着用しましょう。

ライフジャケットはスポーツ用品店やネット通販などで購入できます。サイズが大きいと水に入ったときに脱げてしまう可能性もあるので、できれば試着してから購入することをオススメします。

夏のアウトドアを楽しく過ごすために、大切なのは大人の見守り

好奇心旺盛な子どもたち。「ここから先には行かないようにね!」と言い聞かせていても、何かに夢中になるうちに、気がついたら保護者の目の届かないところへ……なんてことがあるかもしれません。遠くで見守るだけでは危険です。

子どもたちだけで行動させることは避け、複数の大人が交代で見守るなど、どんな時も必ず大人が付き添うようにしましょう。

海や山などのリゾート地へ出掛けたときは、誰もが開放的な気分になって注意を怠りがちです。しかし、非日常の空間だからこそ気を引き締めて、楽しい思い出を作りたいものですね。

<参考URL>
・政府広報オンライン 「水の事故、山の事故を防いで 海、川、山を安全に楽しむために」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201407/3.html
・公益財団法人 日本ライフセービング協会  アニュアルレポート2020
https://jla-lifesaving.or.jp/wp/images/about/annual-report/2020/

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