“イマドキの小学2年生”は、どのような生活を送っているのでしょうか?
学研教育総合研究所が2010年から実施しているインターネット調査「小学生白書Web版」の、2023年10月調査の結果をまとめてみました。
小学2年生200人に聞いた、リアルな生活実態とは?
習い事1位は「水泳」、1年生よりも習い事をする子が増加
学校以外で行っている習い事をきいたところ、1位「水泳」(31.0%)、2位「英会話教室」(18.0%)、3位「塾」「音楽教室」(16.0%)となりました(下の表「学年別」 「小学2年生」の部分参照。以下同様)。
小学2年生の習い事の特徴として注目すべきは「塾」。小学1年生(10.5%)の時と比べると増加しており、最近では小学2年生あたりから何らかの学習塾に通う子どもが増えていることが分かります。
また、それに伴い「学校以外で行っている習い事(勉強やスポーツなど)はない」は22.5%となっており、こちらは小学1年生(28.5%)と比べると減少しています。
学年別にみると、1年生から4年生までは「水泳」、5年生と6年生では「受験のための塾・学校の補習のための塾」が1位でした。
中学受験を希望する子は4割
2年生になると塾へ通う子が増えることが分かりましたが、子ども自身が中学校受験を希望しているかをきいたところ、「希望している」は40.0%となり、1年生(42.0%)とほぼ同じ結果となりました。
また、2年生の保護者に対し、子どもに中学校受験をしてほしいかをきいたところ、「してほしい」が39.5%と、こちらも子どもの希望とほぼ同じ結果となりました。
自分専用のスマートフォンを持っている子は約2割
最近は、ゲーム機やスマートフォンについて、何歳で子どもに与えるべきかお悩みの保護者も多いのではないでしょうか。
家庭内で自由に使える通信機器をきいたところ、小学2年生では「ゲーム機」は47.0%と、約半数の子どもが何らかのゲーム機で遊んでいることが分かりました。
また、「スマートフォン」は子供専用が19.0%、家族と共有が18.0%と、小学1年生(「子供専用」10.5%)の時と比べて、小学2年生で子供専用のスマートフォンを持たせるご家庭が増えているようです。
前回の2022年調査では子供専用が13.0%、家族と共有が17.5%となっていることと比較してみても、いずれも昨年より増えていることが分かります。
また、学年別にみると、「パソコン」と「スマートフォン」は学年が上がるにつれ高くなる傾向がみられ、6年生では「パソコン」が51.5%、「スマートフォン」が63.5%となっています。
一番楽しいことは、男子「ゲーム」女子「友達とおしゃべり」
何をしているときが一番楽しいかをきいたところ、1位「ゲーム」(40.0%)、2位「外遊び」(26.0%)となりました。
ただ、「ゲーム」は男子では1位(61.0%)となりましたが、女子は6位(19.0%)と、小学2年生では他の学年と比べて男子と女子で楽しいと感じることに違いが出ました。
また、男子に関しては2年生が全学年で一番「ゲーム」と答えた割合が高い結果となっています。
そのほかにも、男子1年生では「外遊び」、男子2年生以上は「テレビゲーム・携帯ゲーム」、女子1年生では「おやつ」、女子2年生と5年生、6年生では「友達とおしゃべり」、3年生では「外遊び」が1位となり、学年による違いが出ました。
将来の夢は「警察官」と「パティシエ」
将来なりたいと思っているものをきいたところ、男子は「警察官」(10.0%)が1位、「プロサッカー選手」と「YouTuber」(8.0%)が2位に。
女子は「パティシエ(ケーキ屋)」(11.0%)が1位、「歌手・アイドル」(7.0%)が2位となりました。
2位の「プロサッカー選手」(男子)と「歌手・アイドル」(女子)はそれぞれ、全学年の中で2年生が一番多く「なりたい」と答えています。
好きな教科は、男子「算数」女子「図画工作」
一番好きな教科をきいたところ、男子の1位は「算数」(28.0%)で2位は「体育」(25.0%)、女子の1位は「図画工作」(25.0%)で2位は「国語」(17.0%)と、男女で大きな違いが出ました。
とくに、「国語」と「算数」に注目してみると、男子は「国語」が9.0%、女子は「算数」が12.0%と低く、よく言われている「算数は男子、国語は女子の方が得意」という話を裏付ける結果となっています。
好きな本は、男子は「図鑑」、女子は「絵本」
好きな本・雑誌のジャンルをきいたところ、男子の1位は「図鑑」(35.0%)、2位は「まんが」「アニメ」(31.0%)、3位は「自然科学」(21.0%)となりました。
また、女子は1位が「絵本」(47.0%)、2位が「アニメ」(26.0%)、3位が「まんが」(20.0%)という結果に。
こちらも、小学2年生は他の学年に比べて、男女で好きな本のジャンルに違いが見られました。
学年別にみると、低学年では「絵本」(1年生37.0%、2年生33.5%)や「図鑑」(1年生24.5%、2年生22.5%、3年生21.5%)が他の学年と比べて高くなる傾向がみられました。小学校低学年では、イラストや写真が多用された本・雑誌が人気のようです。
白書シリーズについて
↑↑紹介した調査以外にも、「おこづかい」「就寝時間」「読書量」など、より詳しい調査結果が見られます↑↑
『白書シリーズ』は、幼児(3~5歳)、小学生、中学生、高校生を対象とした大規模アンケート調査です。子どもたちの日常生活や学習、将来つきたい職業や習い事に至るまで、調査内容は多岐にわたります。40年以上前から、時代と共に変わりゆく子どもたちの“いま”を捉え、発信し続けています。
回答者の属性
【子どもの属性】
2023年調査時に小学1~6年生、性別は男子と女子が半数ずつ。
<6学年総合計1,200人>
1年生 200人 (男子100人/女子100人)
2年生 200人 (男子100人/女子100人)
3年生 200人 (男子100人/女子100人)
4年生 200人 (男子100人/女子100人)
5年生 200人 (男子100人/女子100人)
6年生 200人 (男子100人/女子100人)
【住んでいる地域】
人口比率を考慮し、日本全国から回答を得ることができるように実施。北海道・東北地方(8.3%)、関東地方(35.6%)、中部地方(17.8%)、近畿地方(19.9%)、中国・四国地方(8.2%)、九州・沖縄地方(10.3%)。
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