小学校では「英語に慣れ親しむこと」を目標にした英語教育が行われますが、中学校では、本格的に英語の4技能「聞く・読む・話す(やり取り・発表)・書く」を育む英語教育が始まります。
学ぶことや覚えることが増える中、お子さんがしっかりと英語力を伸ばすためにオススメなのが、電子辞書ではなく、“紙の”英語辞典を使いながらの英語学習です。
今回は、紙の英語辞典を使った英語学習のメリットと、選ぶポイントをご紹介します。
紙の英語辞典を使うメリットは?
語彙力が高まる
紙の英語辞典のよいところは、調べた単語の意味だけではなく、品詞やよく使う表現、例文や類語など、その単語に関連する複数の知識をあわせて確認できることです。ネットの辞典や電子辞書よりも、紙の英語辞典のほうが全体を見渡せて、知識が得やすいでしょう。
また、調べた単語の前後には、似ているつづりの単語が載っているので、いっしょに覚えて語彙を増やすことができます。
単語のつづりを覚えやすい
紙の英語辞典で単語を調べるときは、つづりを1字ずつ確認しながら探すので、探すことがそのまま単語を覚える練習にもなります。
インターネットの辞典や電子辞書に比べて手間や時間がかかり、デメリットに感じるかもしれませんが、しっかりとつづりを覚えることが習慣になれば、長い目で見ると英作文などで使える単語が増え、表現の幅が広がることになります。
マーキングや書き込みができる
覚えておきたい項目にマーカーで線を引いたり、授業で覚えた情報を書き込んだりできるのも紙の英語辞典の大きなメリットです。自分なりのアレンジが加えられるので、学習の達成感を得やすいでしょう。
また、別の単語を調べたときにも、自分でアレンジを加えた部分が目に入りやすいので、自然に復習ができます。
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どんな英語辞典を選べばいいの?
ページ全体は見やすいか
まずは辞典のページを広げたときに、見出し語(項目となる単語)がひと目でわかるか、文字の大きさや全体の色みなどが見やすいか確認しましょう。また、ページ全体を見渡して、発音記号や意味などの情報が、読みやすく整理されて頭に入りやすいかもポイントです。
そして、調べたい単語がすぐに見つけられるかもチェックしましょう。ページの端のアルファベットが表示されている部分(ツメ)が見やすいか、ページの上部に見出し語があるかなど、調べやすい工夫がされているかを確かめてみてください。
理解を助ける工夫がされているか
単語の意味はもちろん、熟語や用例、文法の解説がていねいでわかりやすい辞典を選べば、お子さんの自主的な学習の助けになります。
また、言葉だけでは伝わりにくい単語の意味やニュアンスがひと目でわかるように、イラストや写真が豊富な辞典を選びましょう。カラーのものだとよりわかりやすく、記憶にも残りやすいです。
学習段階に合っているか
本格的な英語学習を始めたばかりの中学生には、その学習段階に合った辞典を選びましょう。一般的に中学生向けの英語辞典には1万〜3万語ほどの単語が収録されていますが、収録単語数が多すぎる辞典を選ぶと、調べたい単語を探すのに時間がかかるうえ、単語ごとの説明が簡素になり、ていねいな解説がない場合もあります。
収録語数よりも重視したいのが、例文の豊富さです。英単語を勉強するときは、つづりだけ、意味だけを単体で覚えるのではなく、語句・文単位で覚えることが大切です。例文が多いと、単語の使い方が理解しやすく、英語で表現できることが増えるので、効率的に学ぶことができます。
今回は、中学生の英語学習をサポートする、英語辞典のメリットと選び方を紹介しました。
中学生向けの英語辞典のなかには、英語4技能を伸ばすために、それぞれの技能に頻出する単語や表現の項目を立てたものや、英検の問題を解くために役立つ単語をわかりやすく紹介するものもあります。また、「単語の発音がわからない」という紙の英語辞典のデメリットを補うために、スマートフォンなどで手軽に単語や会話の音声が聞けるアプリが付属する辞典もあります。
お子さんが総合的に学べる英語辞典を選ぶ参考にしてください。
この記事の監修・執筆者
未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!
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