子どもが幼稚園や保育園のときは読み聞かせをしていたけど、1年生になった頃から読み聞かせをしなくなってしまった、という話をときどき聞きます
私が1年生を受け持ったときも、懇談会でこの話題が出ました。
保護者の方の話を聞いていると理由はいろいろあるようです。
- 小学校の勉強が始まって宿題が出るようになった
- 家庭で通信教材を始めてやることが増えた
- 習い事や塾で忙しくなった
- 親の仕事が忙しくなった
- 何か知らないけど、やたらに追いまくられている感じがしている
読み聞かせで本が好きになると、いいことがいっぱい
それまで読み聞かせをしてきたのに、1年生になったらやめてしまうというのはもったいないですね。
というのも、読み聞かせこそ子どもを本好きにするのに最も効果の高い方法だからです。
お母さん・お父さんとの触れ合いを楽しみながら、本の世界に浸る時間は子どもにとって至福の時間です。
それによって本の楽しさを味わいを読書が好きになるのです。
読書の習慣が身につき本をたくさん読めばいいことがいっぱいあります。
まずは、言葉をたくさん覚えるので語彙力が高まります。
それによって、文章を読み取る読解力と文章を書く文章力が高まります。
同時に、話を聞いて理解する能力と話して表現する能力も高まります。
すると、国語だけでなく、全ての勉強にいい影響が出ます。
というのも、全ての勉強は言葉や文章を使って行うものだからです。
それにもっと長い目で見たときも、つまり一生涯にわたる影響を考えてみたときも、読書の効果は絶大です。
読書をする人は自分でどんどん学べる人であり、絶えず成長を続けられる人です。
どんな仕事をしてどんな生活をするにしても、読書によって得られるものは絶大です。
ということで、1年生になって読み聞かせをやめるのはもったいないことです。
その習慣がある家庭にはぜひ続けて欲しいですし、今までやっていなかった家庭ではぜひ新たに始めて欲しいと思います。
なんとかやりくりして読み聞かせの時間を確保してみてください
実際、私の受け持っていたクラスでも、懇談会で私の話を聞いて読み聞かせを始めたお母さん・お父さんがたくさんいました。
私はそのときの懇談会で、読書の習慣をつけることの大切さと読み聞かせの良さを力説しました。
そして、「なんとかやりくりして読み聞かせの時間を確保してみてください。他のことはやめても、読み聞かせは実行してください」とお願いしました。
それで、けっこうたくさんのお母さん・お父さんがその気になってくれたのです。
読み聞かせで、親も初心に返る
そして、後日、実際にやってみた感想を書いてもらいました。
- 時間が取れないんじゃないかと思っていたけど、やってみるとけっこうできました
- 親も読むのが楽しみになってきたように思います
- 本についておしゃべりする中で、子どもなりにいろいろ考えていることがわかって、子どもを見直した
- 読み聞かせの時間を取るようになったら叱る時間と回数が減ったような…
- 毎日寝る前にやっていたら、子どもの方から催促するようになって、それで続けられました
- 子どもも、怒ってるママの顔を見ているより読み聞かせの顔の方がいいみたいです
- 親もホッとできる時間で、私の精神衛生にもよかった
- いつもバタバタしていたけど、読み聞かせを始めてから子育ての基本に戻れました。日頃忘れていた初心というか、もっと大切なことが思い出せた気がする
さあ、始めましょう
プレゼントに本を買ってあげて、そこから読み聞かせをスタートするのもいいかも知れません。
もちろん、今すぐならなおいいです。
「本はけっこう高いから…」という場合は、図書館で借りてくるといいでしょう。
その中で子どもが気に入った本があれば、買ってあげて何度も読めるようにしてあげましょう。
この記事の監修・執筆者
長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。X、Instagram、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。
音声配信サービスVoicyの配信番組「コソダテ・ラジオ」の2022年12月の金曜マンスリーゲストとして出演。「家庭での学習習慣」について熱いトークを配信しています。
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