「手足口病」は乳幼児がかかりやすい病気のため、お子さんを持つママやパパにはよく知られた病気です。
この夏、手足口病が3年ぶりに大流行しており、多くの自治体で「警報レベル」となっています。
手足口病は子どもにだけでなく、大人にもうつるので注意が必要。そして大人が感染すると重症化しやすいといわれます。
具体的な症状や家でのケア方法、そして予防対策などを知っておきましょう。
監修/渋谷紀子(総合母子保健センター愛育クリニック 小児科・母子保健科部長)
手足口病の主な症状~手足、口内に発疹があらわれ、熱がでることも~
手足口病の主な症状として、次のようなものがあります。
●赤い発疹ができる
・手のひらや足の裏、舌やのど、ほおの内側など
・米粒ほどの大きさ
・おしり・ひじ・ひざなどにもできる場合や、手・足・口の一部にだけできる場合もある
●水泡ができる
・手のひらや足の裏、舌やのど、ほおの内側など
・米粒ほどの大きさ
・手足にできた水疱は、痛みやかゆみは特になし
・口の中の水疱はつぶれて潰瘍(かいよう)になるので、しみて痛む
●38~39℃の発熱(発疹と同時、または先行して)
・2~3日の間続くこともありますが、熱がでないこともある
まれに、脳炎や無菌性髄膜炎、心筋炎などの合併症を起こすことがあります。
頭痛、けいれん、おう吐がひどいなどの症状が見られた場合は、合併症の可能性があるので、早めに病院を受診しましょう。
【医師監修】子どもの熱中症対策できてますか? 詳しくはこちら。
手足口病はうつる?
接触・飛沫感染でうつります。
園に通っていると、一人が感染すると流行してしまうことがあります。
治療や、家でのケアは?~水分を補給しながら回復を待つ~
経過観察と症状に合わせた対処が、主な治療となります。
合併症を起こさなければ、1週間ほどでよくなるでしょう。
口内でつぶれた水疱が潰瘍になると痛みを伴います。
離乳食や食事は、熱いもの、酸味があるものや塩味が強いものなどは避けましょう。
お子さんの食欲が落ち機嫌が悪くなることもあります。
潰瘍がひどく、痛みのために食べたがらないときは、無理に食べさせなくて大丈夫です。
麦茶や湯冷ましなどで、水分をしっかり補給してあげてください。
手足口病の予防対策~手洗いをしっかりと~
手足口病に効くワクチンはなく、予防できる薬もありません。
原因となるウイルスは、接触や飛沫で感染します。
そのため、親子とも手洗い・うがいをしっかり行うことが大切です。
また、手足口病の原因となるウイルスは、回復後も2~3週間は便から排せつされます。
治ってからも、おむつ替えの後には念入りに手を洗い、周囲にうつさないように注意しましょう。
保育園・幼稚園の登園の目安は?
熱が下がり、口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれるようになれば登園OKです。
こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪