【実験で分かった】ランドセルがいちばん安全で体への負担も少ないってホント?

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最近は教科書やノートに加えて、タブレットもランドセルに入れるようになり、ランドセルを背負ったときの子どもの体への負担が気になる保護者も多いのではないでしょうか。また、持ち運ぶ際、ランドセル内でのタブレットの状態も気掛かりです。

そこで、ランドセルとリュック、それぞれ背負ったときの体への負担と、タブレットを入れたカバンを落とした際、内容物にどのような衝撃があるかの実験結果をご紹介します。

文/マムズラボ

目次

ランドセルは本当に中に入れたものを守るの?

最近の小学生はランドセルにタブレットを入れて持ち運ぶ回数が増えています。小学校で貸与される機種は、子どもの使用に耐えられるよう、ある程度頑丈に作ってあるようですが、タブレットは重さのある精密機械です。

この実験では、子どもがカバンを落とした際にタブレットにどのような衝撃があるかを検証しました。

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※ランドセル(学習院型)とは
ランドセルの本体と背あての縫合部分が外側に飛び出し「へり」が出ている伝統的なランドセルの形を一般的に「学習院型」といいます。ランドセル背面の「へり」が出ていることで側面から底面の大部分を擦れや衝撃などから守る効果があります。

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ランドセル工業会は「ランドセル」「ナイロンリュック」「ポリエステルリュック」にそれぞれ3kgの内容物を入れ、120cmの高さから落下させて中身に亀裂などの破損がないかを調べる実験を行いました。

3回の落下実験の結果、ナイロンリュックやポリエステルリュックは3回目の落下後、内容物に損傷が見られました。対してランドセルでは3回目の落下後でも内容物に異常は確認されず、最も損傷が少ないことがわかりました。

筆者も小学生の子どもがいますが、タブレットを使い始めた当初は「子どもが通学途中でタブレットを落として壊したらどうしよう」と心配しました。ですが、多少ランドセルをぶつけるなど雑に扱うことがあっても、タブレットは無事、壊れることなく使えています。

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ランドセルは子どもの体に負担をかけている?

実験では「ランドセル」「ナイロンリュック」「箱型リュック①」「箱型リュック②」のそれぞれにタブレットや教科書などを入れた状態で、子どもの体にどのような負担がかかっているのかも検証しました。

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背中のどの位置へ圧力がかかっているかを調べた「体圧分布・背中」のグラフによると、「ランドセル」に比べ「ナイロンリュック」は重さが背中に分散しません。背中に密着していないため肩に圧力がかかり、体に負担を感じやすいようです。

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肩のどの位置へ圧力がかかっているかを調べた「体圧分布・肩」のグラフによると、「ナイロンリュック」は接触面積が狭く、肩に負担がかかっています。また「箱型リュック」は、肩の前部分に圧力がかかっています。肩の前方部分に圧力がかかると、人体の構造上、不快に感じる可能性が高いようです。

ランドセルは安全性と体への負担の両面で優れている

小学生を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。ランドセルの必要性や子どもの体への負担などについて議論がなされる機会も多くなりました。一方でランドセル工業会の実験結果によると今回の検証データも示しているとおり、子どもへの安全性、体への負担の両面からみて、現在のランドセルが適していると考えられます。

ランドセルについても多様性が重視されるようになり、形状やデザインも多岐にわたっているようです。けれど現在のランドセルはとても軽量化されています。教科書やタブレットなど教材を入れた際のランドセルの重さの議論はともかく、技術をもって、いかに体への負担を軽減できるか、研究開発が進んでいるようです。

長く使うものだからこそ、安全で体への負担が少ないランドセルを

ライフスタイルや価値観の変化とともに、ランドセルも少しずつ変化しています。ランドセルは6年間の小学校生活に寄り添ってくれる相棒のような存在。一緒に過ごす時間が長いだけに、体への負担が少なく安全性も高いことを理解した上で、愛着を持って使ってほしいものですね。

【参照・画像引用】
※1 一般社団法人日本鞄協会 ランドセル工業会
【ランドセル工業会の学生鞄研究レポート】学生鞄について検証落下試験の結果を公開/ランドセルはリュックよりも内容物の損傷がない

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