【怒らなくても伝わる】家庭で使える、先生のポジティブな言葉かけ

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【怒らなくても伝わる】家庭で使える、先生のポジティブな言葉かけ

「言葉かけを変えると子どもが変わる!」
本当に? 本当です。変わるんです。

例えば、毎日上司から叱られ、怒られて仕事をする職場と、毎日褒められ、励まされて仕事をする職場とどちらの職場で仕事がしたいですか? 多くは後者ではないでしょうか。両者の職場の雰囲気はきっと違いますよね。

同じように、学校でも先生がどんな言葉をかけるかによって、学級の雰囲気も子どもたちの姿も大きく変わります。

本書で紹介する、先生の「ポジティブチェンジ」言葉かけは、家庭での子どもとの関わり方の参考にもなります。ぜひ、お子さんとのコミュニケーションに取り入れてみてくださいね。

※『登校から下校まで! 先生の言葉かけ55ポジティブチェンジ』(Gakken)より、一部内容を抜粋してご紹介します。

目次

言葉かけの原則

1. 否定形からのポジティブチェンジ!

次のことを思い描かないで下さい。頭の中に描いてはいけません。絶対に! ですよ!

  • ピンク色のワニさんを思い描かないで下さい。
  • そのワニさんにサングラスをかけないで下さい。
  • そのワニさんの頭にリボンを付けないで下さい

さぁ、いかがでしょう。頭の中に、ピンク色のワニさんがサングラスをかけて、しかもリボンまで付けた絵が出てきてしまった先生はいませんか!?

あなたは正直な先生です!
これ、出てきてしまうのです。なぜかというと、頭が否定形を認識しないからです。ですから、ろうかを走っている子どもに「走らないようにしましょう!」と否定形で言っても効き目はありません。むしろ「歩きましょう」と、プラスの言葉で次の行動を示すほうが効果的です。

2. 子どもの観方をポジティブチェンジ!

休み時間、所用で授業に遅れて教室に行きました。するとろうかまで教室からワイワイと話し声が聞こえてきます。さぁ、扉を開けて子どもたちに一言! どんな声をかけますか。

つい「誰がしゃべっていたの!」と言いがちです。

でも、この中にいるはずです。静かにちゃんと授業の準備をしていた子どもが。
もしもきちんとしている子どもが先に目に入ったら、先生の言葉かけは変わるはずです。「ちゃんと待っていて、えらいね。」と。ポジティブな目で子どもたちを観ていると、自然と言葉かけが変わっていきます。

3. 当たり前の感動にポジティブチェンジ!

先生は、頑張って子どもを褒めようとしていませんか?

いいところを見つけようとする心がけは大切です。でも、子どもがいるだけでOK! と考えてみて下さい。「授業に間に合ってちゃんと座れたね!」「あいさつができたね!」のように当たり前のことを褒めてあげます。

「当たり前」の日常こそ、実は一番幸せだということは、コロナ禍による自粛の日々に感じたはずです。子どもたちが学校に来ること自体、うれしいことだと。

英語で「現在」のことをPresentといいます。「贈り物」もPresentといいます。当たり前の「現在」こそがプレゼントの連続なのです。その上で、先生が「いいね!」「すごい!」と感動したことを褒めてあげましょう。

言葉かけのポジティブチェンジ

先生と生徒

本書では、学校の日常を朝から放課後まで一日の流れが分かるようにしています。

その一日の中で起こる出来事について、低・中・高学年の三つに分けて言葉かけの例を示しました。どうぞ、今使っている言葉かけを見直すきっかけになり、必要に応じてポジティブチェンジして下さい。

1. あいさつをする

あいさつの声が小さかったり、まったくしなかったりする子どももいます。あいさつがその場の雰囲気を作り、人と人との結びつきを生み、信頼関係を育むものだということを教えましょう。まずは、先生からたくさんあいさつをしていきましょう。

【NG】大きな声であいさつしなさい!

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ポジティブチェンジ!

↓↓↓

【OK】あいさつをできた子に……

(低学年)いいあいさつだね! うれしくなっちゃう!
(中学年)聞いている人が気持ちよくなるあいさつだね。
(高学年)あいさつができる人は周りから信頼されるよ。

あいさつによってその場の雰囲気が変わります。低学年には先生の気持ちをそのまま伝えましょう。中学年には、あいさつが人間関係を円滑にすることを話します。高学年には、ちゃんと伝わるあいさつが、相手から大きな信頼を得ることを話します。

2. 忘れ物をしない

分度器・コンパス、習字道具や裁縫セットなど、学習用具があります。きちんと準備してくる子どもと、いつも忘れてしまう子どもがいます。忘れる子どもを叱っても忘れてしまっているのでどうしようもありません。持ってくるための言葉かけをしましょう。

【NG】ちゃんと連絡帳を見ましたか?

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ポジティブチェンジ!

↓↓↓

【OK】

(低学年)帰ったら、まず、ランドセルを開けるんだよ。
(中学年)今、赤鉛筆で連絡帳に書いておきましょう。
(高学年)いつまでに持ってこられそうですか?

忘れ物をしないためには使う日の一週間前には伝えておき、三日前には全員がそろっている状態にします。低学年は、連絡帳の前にランドセルを開けることから始めます。中学年には連絡帳に忘れたものを書かせます。高学年には、締め切り日を自分で決めさせます。

3. 人の話を聞く

授業開始のとき、がやがやしていてあいさつができない、グループ活動を止めて先生が話を始めようとしても静かにならない、友達の発表の際に私語をしているなど、子どもが話を聞かない場面での一言です。

【NG】静かにしなさい!

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ポジティブチェンジ!

↓↓↓

【OK】

(低学年)話をします。先生と目を合わせましょう。
(中学年)今は先生が話をする番ですよ。
(高学年)大事な話をします。聞くほうが自分のためになると思いませんか?

「話をします」という言葉に「静かにする」というメッセージを込めます。低学年には「目」という具体的な動きを入れます。中学年には、話には「番」があることを教えます。高学年には、問いかけながら、話を聞く大切さを考えさせます。

4. 友だちとの関わり(けんか・トラブル)

休み時間は、子どもたちの本来の姿が出る時間。その分、自分の思いがぶつかりトラブルも多くなります。ここでは、けんかが起こった際に先生が仲裁する場面です。子どもはけんかをするもの。でもけんかは原則両成敗。お互いの話を聞くところから始めます。

【NG】けんかしちゃだめでしょ! 

↓↓↓

ポジティブチェンジ!

↓↓↓

【OK】公平に双方の言い分を聞いた上で… …

(低学年)仲直りできるかな?
(中学年)仲直りするにはどうすればいいかな?
(高学年)落ち着いた? 自分の言葉で話ができるかな?

けんかの仲裁のコツは、
①お互いに何があったかを一人ずつ聞く。
②お互いに言いたいことを聞く。
③今回でおしまいにする。
です。公平に接し、お互いに納得をさせ、後にひかないようにしておくことが、その後の指導に役立ちます。

5. ゲーム(メディア)との関わり

ゲームやYouTubeといったメディアとの接触は、保護者の悩みの種の一つです。最近は、夜一人で、スマートフォン等を見ていて翌日の学校生活に支障をきたす子どもも出てきています。家庭でのメディアとの関わりについての言葉かけです。

【NG】ゲームをしすぎちゃだめですよ。

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ポジティブチェンジ!

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【OK】

(低学年)ゲームは宿題が終わってからにしようね。
(中学年)今日はどのくらいの時間、ゲームをする?
(高学年)授業中、頭にゲームが出てきたら注意信号だよ。

低学年は「順番」を意識させます。中学年は「時間」を意識させます。高学年は、セルフコントロールの力をつけさせます。必要に応じて一週間のメディア時間を記録し、自己分析させてもいいでしょう。ゲームをしていないのに、頭に映像が出てきたら注意信号です。

日常の言葉かけをポジティブに言いかえることで、子どもたちは自ら行動するよう変わ
っていきます。
ご家庭でもこうした「ポジティブチェンジ」をぜひご参考、ご活用ください。

登校から下校まで! 先生の言葉かけ55ポジティブチェンジ

広山隆行(著)篠原菊紀(協力)
定価 2,200円 (税込)

●登校から下校まで! 先生の言葉かけ55ポジティブチェンジ
小学校の先生に向けて、子どもたちへの言葉かけをポジティブに言いかえる実践例集です。
●朝の時間から、授業時間、休み時間、給食・そうじ、帰りの時間まで、学校の1日の流れに沿った言葉かけを紹介しています。
●「ポジティブな言葉かけ」の効果を脳科学の見地から裏付けるコラム、ベテラン教師たちによる「言葉かけエピソード」、「小学生白書」(学研教育総合研究所)に基づいた、小学生のデータなど、Gakkenの書籍ならではの言葉かけに役立つ工夫と情報が満載です。
●ダウンロード特典として、「スマホでいつでも見られる! 自分へのポジティブワード 20」もついています 。

著:広山隆行(島根県公立小学校教諭/教育団体「道徳のチカラ」小学校代表/小学校道徳教科書『新版 みんなの道徳』(Gakken)編集委員)
コラム:篠原菊紀(脳科学・健康教育学者/公立諏訪東京理科大学特任教授/人システム研究所所長)

目次
●朝の時間
あいさつ/靴をそろえて入れる/連絡帳を見せる/宿題の提出…など7ワード
●授業時間(規律)
時間通り席に座る/忘れ物をしない/話を聞く/姿勢…など6ワード
●授業時間(内容・方法)
音読/ノートに写す・書く/挙手・発言/話し合い/ICT 活用…など5ワード
●休み時間
友だちとの関わり/雨の日の遊び方/ろうかを歩く/落とし物…など7ワード
●給食・そうじ
給食準備/食べ方のマナー/おかわりルール/上手にそうじ…など7ワード
●帰りの時間(放課後)
お便りの渡し方/一日の振り返り/帰りのあいさつ/机の整頓…など8ワード
●課外授業(家庭生活)
友だちと遊びに行く/寄り道せずに帰る/ゲーム(メディア)との関わり…など5ワード
〇保護者と信頼関係を築く
・保護者と向き合うときのキモチ 5 つのポイント
勉強/授業/スマートフォンとの関わり/進学…など10ワード

この記事の監修・執筆者

広山 隆行

1996年 島根大学教育学部卒業
1998年 島根大学大学院教育学研究科修士課程修了
1998年 島根県公立小学校教諭
2026年 島根県松江市立古志原小学校(現在)
民間教育団体「道徳のチカラ」小学校代表
特別の教科「道徳」教科書編集委員(Gakken)

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