急に口答えが増えた、話しかけても無視する、ちょっとしたことで感情が爆発する。こういったお子さんの変化に戸惑う、ママパパさんも多いのではないでしょうか。「小学生なのに、もう反抗期?」と驚くかもしれませんが、小学生は2回目の反抗期が訪れるタイミングです。
この記事では、小学生の反抗期がいつから始まるのか、どういった態度を取るのかを解説します。学年や性別ごとの違い、お子さんと上手に接する方法も紹介しますので、すでに悩んでいるママパパさんだけでなく、反抗期に備えたいママパパさんもぜひ参考にしてください。
文/ハイドジア
小学生の反抗期は低学年〜中学年で始まることが多い

小学生の反抗期は、一般的に低学年ごろから兆候が現れ始め、3〜4年生(9歳前後)にピークを迎えるといわれています。とはいえ、成長のスピードには個人差があり、高学年になってから始まる子もいれば、低学年のうちに落ち着く子もいます。
まずは、小学生に現れる反抗期の特徴を見てみましょう。
「中間反抗期」とは?
小学生の反抗期は、2〜3歳ごろのイヤイヤ期(第一次反抗期)と、小学校高学年〜中学生にかけての思春期(第二次反抗期)のちょうど中間にあたることから「中間反抗期」と呼ばれています。
第一次反抗期は「自分でやりたい」という欲求がぶつかり、第二次反抗期は自立心が本格的に芽生えて大人への反抗が強まります。中間反抗期は、自我が育ちながらも感情のコントロールがまだ未熟という、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態です。
中間反抗期はお子さんが自分の考えを持ち始めた証しのため、「育て方を間違えたのかも」と自分を責める必要はありません。
おうちでだけ反抗する子もいる
反抗期の大きな特徴のひとつが、「おうちでだけ荒れる」というパターンです。学校の先生におうちでの様子を話すと驚かれた、という経験をしたママパパさんも少なくないはずです。
これは、学校や習い事で気を張って過ごしている分、一番安心できるおうちで感情が解放されているから。おうちで反抗できるのは、ママパパさんのことを「何があっても受け止めてくれる」と信頼している裏返しでもあります。
おうちだけでなく、学校でもトラブルが続くようなら、別のストレスが潜んでいる可能性もあるため注意が必要です。
小学生の反抗期でよく見られる態度

中間反抗期には、さまざまな形で反抗的な態度が現れます。どのような態度を取るかは子どもによって異なりますが、代表的なのは以下のような態度です。
・無視やそっけない返事をする
話しかけても返事をしない、「別に」「ふーん」で終わるケースです。言葉にできない複雑な気持ちが、沈黙という形で現れます。
・口答えや屁理屈が増える
「言われなくてもやるよ」「わかってるって」と言い返してくるのは、自分の考えを言葉にできるようになった成長の証です。
・乱暴な言葉を使う
感情が高ぶると「うるさい」「うざい」「ばか」などの乱暴な言葉を使うことがあります。男の子だけでなく、女の子にも見られる態度です。
・物に当たる
気持ちをうまく言葉にできないため、ドアを強く閉めたり、物を投げたりして発散しようとします。
・自室への立ち入りを嫌がる
プライバシーへの意識が芽生え、自分の空間を守りたいという気持ちが強くなります。
・隠し事をしたり、嘘をついたりする
干渉されたくない気持ちから、おうちでの出来事や友だち関係を話さなくなることがあります。悪意というよりも、自分の世界を守ろうとする自衛に近いといえるでしょう。
・自虐的な言葉が出る
友だちと自分を比べるようになり、自己肯定感が揺れやすくなることから、「どうせ私(僕)なんて…」といった言葉を漏らすことがあります。
・あまのじゃくになる
反抗しながらもふとした瞬間に甘えてくるといった、矛盾した行動こそが中間反抗期の本質です。「自立したい」気持ちと「まだ甘えたい」気持ちが同時に存在しています。
小学生の反抗期は学年や性別で態度が変わる?

反抗期の態度は、学年や性別によっても変わります。きょうだいがいる家庭や、ママ友・パパ友と情報共有をしている場合、ちょっとした違いを感じるかもしれません。学年や性別ごとの特徴から、「お子さんのパターン」を見つけてみてください。
低学年と高学年での違い
低学年(1〜2年生)の反抗は、感情的な爆発が中心です。思い通りにならないと泣いたり叫んだり、地団駄を踏んだりと、イヤイヤ期に近い形で出ることが多くあります。まだ気持ちを言葉にする力が育ちきっていないため、態度や体全体で表現します。
高学年(5〜6年生)になると、反抗の質が変わります。「なんでそうしないといけないの?」と論理的に言い返してきたり、自室にこもってプライバシーを確保しようとしたりと、より知的で複雑に。ホルモンバランスの変化も加わり、気持ちのアップダウンが激しくなる子もいます。
男の子と女の子での違い
男の子と女の子では、反抗の仕方に違いが見られることがあります。
男の子は感情を言葉にするのが苦手なケースが多く、乱暴な言葉や物に当たる行動、または無言で部屋に引きこもるという形で気持ちを表しがちです。何かに集中しているときに話しかけられることを特に嫌がる場合もあります。
女の子は言語能力の発達が早い分、口答えや屁理屈が多くなる傾向があります。また、無視や「お母さんには言わない」といったグループ意識での反抗も見られます。イライラした気持ちや不安を、親に共感してほしいという気持ちが強いのも特徴です。
性差はあくまでも傾向です。目の前にいるお子さんの態度から、何を感じ、何をしてあげられるかを考えましょう。
反抗期がまったくなくても大丈夫?
「うちの子は全然反抗しないけど大丈夫?」と心配するママパパさんもいます。反抗期がないからといって、過度に心配する必要はありません。もともと穏やかな気質の子や、親との関係がフレンドリーで自然と気持ちを言える子は、激しい反抗が起こりにくいこともあります。
しかし、萎縮して言いたいことを言えない状態や、ストレスを外に出せずに抱え込んでいる様子が見られる場合は、おうちが安心して気持ちを出せる場所になっているか、一度振り返ってみるとよいかもしれません。反抗できる子は、それだけ心のエネルギーがある子ともいえます。
反抗期の子どもにどう接すればいい?親子の絆を深める声かけのコツ

反抗的な態度に日々向き合うのは、ママパパさんであってもつらいもの。しかし、その間にもお子さんはしっかりと成長しています。対応の仕方ひとつでお子さんの反応は変わるため、お子さんとママパパさんそれぞれのためにも接し方を工夫してみましょう。
ここでは、今日から実践できる具体的な接し方を4つ紹介します。
言い返したくなったときこそ聞き役に徹する
口答えや強い言葉をぶつけられると、言い返したくなるのは自然なことです。しかし、感情がぶつかり合うと会話どころではなくなってしまいます。
まずはこちらが一歩引き、お子さんの言葉を最後まで出し切らせましょう。途中でさえぎったり、正論で返したりせず、「そう思っているんだね」と一度受け止めてください。自分の気持ちを理解してもらえたと感じることで、お子さんは落ち着きやすくなります。
カッとなったときは、すぐに言葉を返さず6秒待ってみましょう。怒りの感情はおよそ6秒でピークを過ぎるといわれており、この時間をやり過ごすだけで冷静さを取り戻せますよ。
お子さんがネガティブな感情を出せるのは、おうちが「心の安全基地」になっている証拠です。「いつでも話を聞くよ」という姿勢を日頃から伝えておくことが、反抗期を通じた信頼関係の土台になります。
勝手に決めたり干渉しすぎたりしない
「宿題しなさい」「早く寝なさい」など、良かれと思った声かけが反抗心に火をつけることがあります。この時期のお子さんは「自分で決めたい」という気持ちが強く、先に決められたり、先回りして手を出されたりすることをとても嫌がります。
小さなことでも「これはお母さんがやってもいい?」と確認する習慣を持つだけで、無駄な衝突を防げます。命令や指示の言葉が1日の中で多くなっていると感じたら、「今日は声かけを3回減らしてみる」といったように調整してみましょう。
ルールを決めるときは、親が一方的に決めるのではなく、お子さん自身に「これなら守れる」と言わせることが大切。「自分で決めたことなら…」と、守ろうとする意欲が生まれます。
「もう知らない」などと突き放さない
反抗が続くと、つい「もう勝手にしなさい」「知らない」と言いたくなるかもしれません。しかし、突き放すような言葉はお子さんの心に想像以上のダメージを与えます。反抗しながらも、まだ親に受け止めてほしいという気持ちは強く残っているからです。
感情が高ぶったときほど、一呼吸おいて言葉を選びましょう。どうしても気持ちの整理がつかないときは、「今は話せないから少し時間をちょうだい」と伝えて、場を離れる方が得策です。
適度に距離を置いて自主性を信じる
近づくことだけが正しい接し方ではありません。帰宅後のお子さんに「今日どうだった?」と矢継ぎ早に聞くのではなく、一人の時間を持たせてから関わるようにすると、衝突を避けられます。
学校や習い事でエネルギーを使い切って帰ってきたお子さんには、クールダウンの時間が必要。せかさず、そっとしておくことも立派な接し方のひとつです。話しかけても返事が返ってこない場合は、LINEなどで「今日なんかあった?」と送ると素直に返してくれることもあります。
「おはよう」「おかえり」「おやすみ」という日常のやり取りが、関係の糸をつなぎ続けます。返事がなくても、挨拶だけは続けてくださいね。
反抗がひどいと感じたときはママパパさんも心のリセット!

毎日お子さんの反抗と向き合い、心が折れそうになっているママパパさんもいるのではないでしょうか。家庭のことだからと抱え込まず、周囲の力も借りてみましょう。
まず試してほしいのが、担任の先生への相談です。
「家ではこういう様子があるのですが、学校ではどうですか?」と聞くだけで、おうちの外での姿が見えてきます。友だちとのトラブルや勉強でつまずいていることが、おうちでの反抗につながっているケースは少なくありません。
スクールカウンセラーや、教育相談センターへの相談も有効です。第三者の言葉はお子さん自身にも届きやすく、親子だけでは解決しにくい問題が動き出すことがあります。
そして、ママパパさん自身のケアも大切です。常に完璧な親でいる必要はありません。週に一度、夕食を惣菜に頼って浮いた時間でお茶を飲んだり、1日15分だけ好きな音楽を聴きながら家事したりすると、心がリセットできて反抗の受け取り方が変わってきますよ。
小学生の反抗期は親子の絆を深めるチャンス!

口答えや無視が続く毎日は、決して楽ではありません。それでも、お子さんがぶつかってこられるのは、ママパパさんのことを「何があっても大丈夫」と信じているからです。反抗できる関係は、それだけ深い信頼がある関係でもあります。
お子さんの「自分で決めたい」「一人の人間として見てほしい」という気持ちを尊重しながら、少し距離を置いて見守る。正論でねじ伏せるのではなく、まず気持ちを受け止める。そういった積み重ねが、この先の長い親子関係の土台をつくっていきます。
ぶつかり合った日も、いずれよい思い出に変わります。中間反抗期に現れる特有の心の揺らぎを、親子で乗り越えていきましょう。
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