
「病気ではないけれど、年齢を重ねて体調の変化を感じる」。
「お酒も外食も大好き。でも、ずっとこのままの食生活で良いのかな? 」。
料理研究家のツレヅレハナコさんがそんなことを漠然と考えていた、47歳の頃。一念発起して取り入れた食習慣が、前著にあたる『ツレヅレハナコのからだ整え丼』(Gakken)です。
試行錯誤の末、たどりついたのが「〈作りおき〉とも言えないほど簡単な〈仕込みおき〉のおかずをまとめて用意し、食べるときにごはんと盛り合せる〈からだ整え丼〉」。
1品につき必要な主食材は最低限。それを切って塩もみするだけ、レンチンするだけ、炒めるだけでもうおかずは完成です。
そうして、もうこの食生活は一生ものだと思い、日々実践している中で新たにひらめいたアレンジがありました。
それが「スパイスカレー」を組み込むこと。
一見、難しそうなスパイスカレーですが、レシピはカレー粉ひとつでOK。あとは好みでプラスのスパイスを加えます。
今回は、「からだ整え丼」の第二弾となる『ツレヅレハナコのからだ整えカレー』(Gakken)から、一部レシピを抜粋してご紹介します。
ぜひ、皆さんの「からだ整え丼」に、スパイシーな風を吹かせてみてください。
仕込みおき+ワンパンカレーで作る「整えカレー」は、もはや完全栄養食!

仕込みおきをのっけて食べる「整え丼」のおかずとして、カレーもよく取り入れていました。
カレーをプラスすることで期待できる、さらなる効果をご紹介します。
腸内環境がさらに改善
玄米や野菜、海藻でしっかりと食物繊維を摂ったうえで、さらにスパイスの効能で胃腸の働きが活性化! 便秘薬顔負けの効果を発揮します。
間食がさらに減った
たんぱく質もしっかり摂れるカレーと野菜、ごはんを食べることで、栄養バランスが整い、満腹感も継続。おかげで食事の間の「ちょい食べ」がなくなります。
さらに疲れにくくなった
バランスのよい食事と、スパイスのリラックス効果も合わさり、だるさや疲労が軽減! 朝の寝起きが悪かったのも改善し、1日中フルスイングで元気に過ごせるようになりました。
メンタルがさらに落ち着いた
不足しがちな栄養素をこまめに摂れること、そしてスパイスの幸せホルモン生成作用で、イライラを防止。また、食事の楽しさをあきらめることなく、からだを整えられる満足感も。
さらにむくみが軽減された
一般的なカレーよりも塩分や糖質が控えめな本書の「ワンパンカレー」。だから、体が余分なものを溜め込むことなく、体の巡りを実感できます。
肌がさらにきれいになった
腸内環境の改善と、さらにスパイスによるアンチエイジング効果や体を温める効果などで、肌の状態はさらによくなりました。お肌の調子がいいと、体の調子もいいものです!
【レシピ】簡単シンプル!忙しい日のバランスカレー

野菜、たんぱく質がきちんと補えるバランスの良いカレー。
どんなカレーの種類にも、塩もみ野菜なら相性を選びません。
疲れた日はごはんもカレーも冷凍してあるとラク!
基本のトマトチキンカレー

「カレー=煮込むほどおいしい」という日本の感覚とは異なり、インドやスリランカのカレーはサッと煮るだけのものがほとんど。
その家庭的でシンプルなレシピは、私の定番となりました。
●材料
もも肉 …2枚(約500g)
玉ねぎの薄切り …1/2個分(約150g)
トマト缶(カット) …1缶
しょうがのすりおろし、 にんにくのすりおろし …各1かけ分
カレー粉 …大さじ1
サラダ油 …大さじ1
塩 …小さじ1強
水 …1カップ
プレーンヨーグルト …1/2カップ
●作り方
1 鶏肉は皮と余分な脂を取り、一口大に切る。
2 フライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎを入れて弱火で3分ほど全体がしんなりするまで炒める。しょうが、にんにくを加えてさらに1分ほど炒める。
3 トマト缶を加える。ペースト状になるまで中火で8分ほど炒めたらカレー粉、塩を加えて1分ほど炒める。
4 鶏肉を加えてカレーペーストと混ぜながら炒め、表面が白っぽくなったら水を加え、弱火で10分ほど煮る。
⇒⇒⇒ 辛みを足したい人はカレー粉と一緒にチリペッパー(小さじ1)をプラス
5 ヨーグルトを加えて混ぜ、火を止める。
⇒⇒⇒ ヨーグルトは、ココナッツミルクや生クリームなど好みのものを代わりに加えてOK。カレーがまろやかで濃く深くなります。ココナッツミルクは、使う分だけ溶かすパウダータイプも便利です。
カレーもごはんも冷凍ストックがおすすめ
カレーもごはんも小分けにして冷凍しておくと、整えカレー生活がグッとラクになります。冷凍すれば約1カ月保存可能。冷蔵の場合は3~4日を目安に食べ切りましょう。
にんじんの塩もみ

●作り方
1 にんじん1本はスライサーでせん切りにする。
2 塩小さじ1/2をまぶし、10分ほどおいて水けを絞る。
ゆで卵のカレーヨーグルト漬け

●作り方
保存袋にプレーンヨーグルト大さじ2、カレー粉小さじ1、塩小さじ1/4を入れて混ぜ、ゆで卵4個を漬ける。
医師も推奨!「整えカレー」はこんなにすごい

消化器内科医であり「からだ整え丼」を推奨する井川智成先生に「からだ整えカレー」を解析していただきました。

井川智成先生/ ちょうメディカルクリニック副院長・医学博士・日本消化器病学会認定專門医・日本消化器内視鏡学会認定専門医
「目ばかり」バランスは健在!
前作の「整え丼」同様、「整えカレー」もワンプレート盛りにすることで「目ばかり」で理想のバランスを叶えやすいと言えます。
セクションに分けて盛ることでPFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物) が摂りやすく、簡単に続けられる食べ方。
厚生労働省の定める「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によると、炭水化物は食事の50%程度が理想。皿に盛る時はごはんがだいたい半分より少なめになるよう意識して。
「仕込みおき」は食物繊維・たんぱく質をたっぷりと摂れるおかずばかり。ごはんが少量でもおなかも栄養バランスも満たしてくれます。
基本的な「整え」に加え「スパイス」の力をオン!
今回の「整えカレー」と「仕込みおき」にはスパイスがたっぷり。スパイスにはそれぞれ健康効果が期待できる成分が充実しています。
たとえば唐辛子や生姜、こしょうには体を温める効果が。カルダモン、クミンなどには抗酸化作用が期待でき、肌の老化対策や紫外線のダメージにも効果的です。
そして意外にも、消化や腸活を助けてくれるスパイスも。ターメリック(ウコン)の主成分であるクルクミンは、胆汁の分泌を促し消化を助けます。その作用により便秘の予防や、腸内にたまったガスを減らすなど、胃腸トラブルの改善が期待できます。脂分の消化も助けてくれるクルクミンは水に溶けにくい脂溶性のため、むしろ脂質と一緒に摂取することが効果的。
ハナコさんのカレーをはじめ、ターメリックライスにバターをプラスしたレシピ(本書にて紹介)は、おいしさだけでなく、栄養効果も期待できるパーフェクトレシピと言えます。
ツレヅレハナコのからだ整えカレー パパッと作れる仕込みおきとワンパンカレーで
「からだ整え丼」の第二弾はカレー!
ワンパンでできる、煮込まないのに本格的なスパイスカレーに、
第一弾同様、仕込みおきをたっぷりのせて。
カレーのスパイス効果で、代謝もよくなり、さらにからだが整います。
◆もくじ ※一部抜粋◆
●第1章 5種のワンパンカレーとスパイス香る仕込みおき
基本のトマトチキンカレー/サグチキンカレー/ほぼ野菜ドライカレー
大根とししとうのサラダ/フライパンタンドリーチキン
●第2章 野菜・豆腐・こんにゃく・乾物・海藻の仕込みおき
ゆでおき/塩もみおき/和えおき/漬けおき/レンチンおき/炒めおき/煮おき
美肌&アンチエイジングカレー/むくみとりカレー
●第3章 肉・魚 仕込みおきと即できたんぱく質おかず
塩?焼きとり/豚こまの山椒卵とじ/鮭とキャベツのフライパンオイル蒸し
●コラム スパイス入門/玄米のススメ
この記事の監修・執筆者

食と酒、そして旅を愛する文筆家、料理研究家。雑誌やWEBにてレシピやエッセイなど記事を寄稿。オリジナル揚げ鍋や調理バット、食器など商品プロデュースも手掛ける。著書に『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『食いしん坊な台所』(河出文庫)、『世界の現地ごはん帖』(光文社)、『ツレヅレハナコのからだ整え丼』(Gakken)など著書多数。『ツレヅレハナコのからだ整えカレー』(Gakken)が発売中。
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