芋掘りでたくさんとれたけれど、どう食べよう?
おうちで焼き芋を作ってみたいけれど、オーブンは時間がかかりそう…
秋になると、そんなふうに考えるママパパさんも多いのではないでしょうか。実は、焼き芋はいつもの炊飯器でも作れます。
炊飯器なら、スイッチを押したらあとは待つだけ。洗う・並べる・選ぶ・食べ比べるなど、子どもが手伝える工程もたくさんあります。
この記事では、炊飯器でねっとり甘く作る方法を中心に、さつまいもの選び方やほかの道具との食べ比べ、余ったときの楽しみ方まで紹介します。
文/ハイドジア
「炊飯器で焼き芋は作れる?」ねっとり甘く仕上がる理由

炊飯器で作る焼き芋は、皮に焼き目はつきませんが、中はしっとりねっとりとした甘い仕上がりになります。まずは、どうして甘くなるのかを知っておきましょう。理由がわかると、作るときのコツも見えてきます。
焼き芋とふかし芋の違い
焼き芋は、さつまいもを焼いて作るもので、水分が少し飛んで甘みがぎゅっと詰まります。ふかし芋は、蒸気で蒸して作るもので、水分が多くほくほくとした仕上がりです。
炊飯器で作る焼き芋は、少ない水で蒸し焼きにするような作り方です。皮の香ばしさはありませんが、ゆっくり加熱されるので、ふかし芋よりも甘くねっとり仕上がりやすいのが特徴です。
低い温度でゆっくり加熱すると甘くなる理由
さつまいもには、でんぷんと、でんぷんを甘い糖に変える酵素が入っています。この酵素はβ-アミラーゼといい、さつまいもの中が70℃前後になったときによく働くといわれています。
温度が高くなりすぎると酵素は働かなくなるので、70℃前後の時間を長くとるほど、甘みが増えやすくなります。炊飯器やオーブンでじっくり加熱した焼き芋が甘いのは、このためです。
子どもには「さつまいもの中で、甘くなる準備をしている時間なんだよ」と伝えると、待ち時間も楽しみに変わります。
「どれを選ぶ?」焼き芋に向くさつまいもの選び方

さつまいもは、品種によって味や食感が大きく変わります。芋掘りでとれたものや、お店で売っているものの中から、子どもといっしょに選んでみましょう。
ねっとり系とほくほく系の品種の違い
焼き芋に使うさつまいもは、大きく「ねっとり系」と「ほくほく系」に分けられます。
炊飯器で作るなら、ねっとり系の品種がとくに向いています。ほくほく系も、炊飯器で作るとしっとり仕上がるので、家族の好みで選んでみてください。
芋掘りでとれたさつまいもの品種がわかる場合は、どちらのタイプか調べてみるのもおすすめです。
子どもとお店で選ぶときの見分け方
お店では、子どもに「どれがおいしそう?」と聞いて選んでもらいましょう。見分けるポイントは次の3つです。
- 皮の色があざやかで、つやがある
- 持ったときにずっしり重い
- 太さがそろっていて、傷や黒い部分が少ない
炊飯器で作る場合は、内釜に入る長さかどうかも大切です。長いものは、大人が半分に切ってから入れましょう。
なお、芋掘りでとったばかりのさつまいもは、まだ甘みが少ないことがあります。新聞紙に包んで風通しのよい場所に1〜2週間ほど置くと、でんぷんが糖に変わり、甘みが増すといわれています。
「何分かかる?」炊飯器で作る焼き芋の手順

ここからは、炊飯器で焼き芋を作る手順を紹介します。基本の流れはとても簡単です。
- さつまいもを水でよく洗い、ひげ根をとる
- 洗ったさつまいもを、キッチンペーパーなどで軽く拭く
- 炊飯器の内釜にさつまいもを並べる
- 水を100〜200mlほど入れる(さつまいもが少し浸かるくらい)
- 玄米モードまたは普通炊きでスイッチを押す
- 炊き上がったら竹串を刺し、すっと通れば完成
玄米モードと普通炊きの違いと時間の目安
炊飯器に玄米モードがあれば、玄米モードがおすすめです。玄米モードは普通炊きより時間をかけてゆっくり加熱するので、さつまいもが甘くなる時間を長くとれます。目安は1時間半ほどです。
普通炊きの場合は、1回炊きで50分〜1時間ほどが目安です。竹串が通りにくいときは、もう一度炊くか、保温のまま30分ほど置いて様子を見ましょう。太いさつまいもほど時間がかかるので、なるべく太さのそろったものを使うと、仕上がりのばらつきが少なくなります。
水の量とアルミホイルは必要?
水の量は、5.5合炊きの炊飯器なら100〜200mlほどが目安です。水が少なすぎると焦げつきの原因になり、多すぎるとふかし芋のように水っぽくなります。
炊飯器で作るときは、アルミホイルで包む必要はありません。皮ごとそのまま入れて大丈夫です。
ただし、炊飯器によっては、米以外の調理を取扱説明書で禁止しているものもあります。調理中に材料が蒸気口をふさぐと、中身が吹き出してけがをするおそれがあるためです。作る前に、使っている炊飯器の取扱説明書を確認しておきましょう。
子どもに任せられる工程と大人がやる工程
焼き芋作りは、子どもが関われる工程が多いのも魅力です。年齢に合わせて、できるところを任せてみましょう。
炊き上がった直後は、内釜もさつまいももとても熱くなっています。蒸気口に手を近づけないよう、子どもには先に伝えておきましょう。
固い・水っぽいときの直し方
竹串がすっと通らず固いときは、加熱が足りていません。もう一度炊くか、保温で30分ほど置いて、様子を見ましょう。
水っぽく仕上がったときは、水の量が多かったことが考えられます。次に作るときは水を少し減らしてみてください。できあがったものは、トースターで5分ほど焼くと、余分な水分が飛んで香ばしさも加わります。
「オーブンとどっちがおいしい?」道具別の作り方と食べ比べ

焼き芋は、炊飯器のほかにオーブンやトースター、電子レンジでも作れます。道具によって仕上がりが変わるので、作り方と特徴を知っておきましょう。
オーブン・トースターで焼き目をつける作り方
皮の香ばしさを楽しみたいなら、オーブンがおすすめです。洗ったさつまいもをアルミホイルで包み、160℃ほどのオーブンで60〜90分じっくり焼きます。低めの温度でゆっくり焼くので、甘くなる時間を長くとれます。
トースターで作る場合も、アルミホイルで包んで焼きます。途中で上下を返しながら、30〜60分ほどが目安です。トースターは庫内がせまく焦げやすいので、ときどき様子を見ましょう。焼いている間に部屋に広がる香りも、子どもにとって楽しみのひとつです。
電子レンジで早く作るときの注意点
電子レンジは、10分ほどで作れるので、すぐに食べたいときに便利です。ただし、強いワット数で一気に加熱すると、甘くなる温度をすぐに通りこしてしまうため、甘みが出にくくなります。
少しでも甘くしたいときは、濡らしたキッチンペーパーとラップで包み、解凍モードや200Wなど弱いワット数で時間をかけて加熱しましょう。加熱しすぎると固くなるので、竹串で確かめながら少しずつ時間を足すのがコツです。
道具ごとの甘さを親子で食べ比べる
せっかくなら、同じ日に買った同じ品種のさつまいもを、道具を変えて作ってみませんか。炊飯器、トースター、電子レンジで作った焼き芋を並べて、親子で食べ比べてみましょう。
「どれが一番甘かった?」「どうしてだと思う?」と問いかけると、ゆっくり加熱すると甘くなる理由を、子ども自身の舌で確かめられます。結果を表に書きこんでおけば、冬休みの自由研究のテーマにもつながります。
「余ったらどうする?」焼き芋の保存とアレンジおやつ

焼き芋は、たくさん作っておくと、おやつや朝ごはんに使えて便利です。余ったときの保存方法と、子どもと作れるアレンジを紹介します。
余った焼き芋の冷蔵・冷凍の保存方法
焼き芋が冷めたら、1本ずつラップで包んで保存します。
冷蔵庫に入れる場合は、2〜3日を目安に食べきりましょう。冷やした焼き芋は、ねっとり感が増して、そのまま食べてもおいしいものです。
長く保存したいときは、ラップで包んだうえで保存袋に入れ、冷凍します。1か月ほどを目安に食べきりましょう。食べやすい大きさに切ってから冷凍しておくと、使う分だけとり出せて便利です。食べるときは、電子レンジで温めるか、自然解凍します。
包丁を使わずに作れる焼き芋のアレンジおやつ
余った焼き芋は、包丁を使わずに子どもと作れるおやつにもなります。
- スイートポテト風おだんご:焼き芋の皮をむき、ポリ袋に入れて手でつぶす。牛乳を少し加えて丸めれば完成
- 焼き芋トースト:食パンにつぶした焼き芋をぬり、トースターで焼く
- 焼き芋ミルク:焼き芋と牛乳をコップに入れ、フォークでつぶしながら混ぜる
つぶす・丸める・ぬるといった作業は、小さな子どもでも楽しめます。自分で作ったおやつは、いつもより特別な味に感じられるでしょう。
炊飯器の焼き芋は子どもと作れる秋の食育

炊飯器を使えば、スイッチを押して待つだけで、ねっとり甘い焼き芋が作れます。
さつまいもを選ぶ、洗う、並べる、食べ比べる。焼き芋作りには、子どもが主役になれる場面がたくさんあります。「どうして甘くなるの?」という疑問に、自分の舌で答えを見つけられるのも、焼き芋ならではの楽しさです。
芋掘りでとったさつまいもなら、「このおいもは、みんなで掘ったものだね」と話しながら食べるのもよいでしょう。食べ物がどこから来て、どうやっておいしくなるのかを知ることは、食べ物を大切にする気持ちにつながります。
この秋は、親子でおうち焼き芋を作って、季節の味を楽しんでください。
こそだてまっぷから
人気の記事がLINEに届く♪