先生と信頼関係を築く                  幼稚園生活で知っておきたいこと 第1回 

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先生と信頼関係を築く                  幼稚園生活で知っておきたいこと 第1回 

幼稚園入園は、多くの子どもにとって人生初の社会生活。第1子なら、親にとっても初めての保護者生活です。心配ごとはつきませんが、ちょっとした配慮と気遣いさえあれば、楽しい園生活が待っています。これから3回にわたるシリーズで、幼児教育ジャーナリストの西東桂子先生に幼稚園生活を楽しくスタートするための秘訣を教えていただきます。第1回は、担任の先生とのつき合い方についてご紹介します。

目次

担任の先生と初対面。心がけとNGワードは?


まず「○○の母(父)です」と必ずはっきりと名のること。これは先生のほうで保護者の名前と顔が一致するまで、しばらく習慣にするとよいでしょう。続けて「今年一年、どうぞよろしくお願いします」と、初回の挨拶をします。そして、「お尋ねしたいことがあるのですが」「教えていただきたいのですが」「ひとつお願いがあるのですが」など、先に目的を告げると、先生も返事がしやすくなります。
先生が忙しい場面では、手短に切り上げることを心がけましょう。緊急の用件でなければ、「子どものことでお伝えしたいことがありますので、お時間のあるときに出直しますね」などと話すと好印象です。「今でも大丈夫ですよ」と言われたらラッキー。
NGなのは、いきなり「うちではこうしていますので、園でもそのようにお願いします」と一方的な要望を述べること。幼稚園は教育機関ですから、園のやり方には何らかの意味があるはず。それを確認する前にわが家流を押しつけるのは控えましょう。また、お互いにまだ人柄もわかり合えていない時期なのに、「先生は何歳ですか」「既婚者ですか」「お子さんはいますか」「どこにお住まいですか」といった個人情報にまで踏み込んだ質問をするのも避けてください。

さりげなく要望を伝える方法は?

上記のように、いきなり「こうしてほしい」と要望を切り出すと、先生は「この人、モンスターペアレントタイプなのかも…」と、それ以降も毎回身構えてしまいます。要望であっても「ご相談したいことがあるのですが」と、相談の形で切り出すのがスマートです。
また、原則として園の方針に同意して入園しているわけですから、園の決まりごとに反する内容であるなら、「従うのは無理なので変更してほしい」という言い方では角が立ちます。「園のルールはよく承知しているのですが、実は事情がありまして」と、自分も困った状態にあるので相談させてほしいという姿勢で話しましょう。先生のほうでも、事情によっては対応してくれるかもしれません。
ただし、どんな内容であっても、要望が必ず通ると思っていてはいけません。対応は難しいと言われたとしても、時間を取って話を聞いてくれたことにきちんと謝意を伝えましょう。

園でのわが子の様子をもっと知りたいときは?


園でのわが子の様子が気になる理由をまず率直に伝えると、先生も納得してくれますし、担任として答えるポイントが把握しやすくなるものです。たとえば、「第1子なので右も左もわからなくて」「家ではとても手がかかるので、園でご迷惑をおかけしていないか心配で」「引っ越してきたばかりでお友だちが一人もいないので、なじめているか気がかりで」といった具合です。
また、先生から話を聞いたあと、「家庭でフォローすべきことはありますか」とひと言加えることで、うるさい親というより熱意のある親と感じてもらえると思います。
連絡帳やおたより帳がある園なら、聞きたいことを書き込んで大丈夫。ただし、確認事項が多い場合は、「お手すきのときに少しずつお知らせいただければ幸いです」と書き添え、年度初めで多忙な先生への配慮を。

【まとめ】先生と信頼関係を築く6つのポイント

先生といえども、同じ人間。自分がされて「嫌だな」と思うことは控えましょう。最後に、担任の先生と信頼関係を築くポイントをまとめましょう。

1)いつも明るくはっきりした声で先生の目を見て挨拶を交わす。
2)自分より年下の先生であっても、保育のプロとして敬意をもって接する。
3)なれなれしい友だち言葉ではなく、丁寧語で話す。
4)子どもを集団教育の場に預けたことを自覚し、“自子中心”(わが子中心)的すぎる要求は控える。
5)個人の要望を「皆さんそう言っています」などとすり替えない。
6)園と家庭は幼児教育の両輪と認識し、わが子の家庭での様子も先生に伝える。

ほんの少しの配慮と気遣いで、先生とよい関係を築くことができます。次回は「役員活動」についてご紹介します。

この記事の監修・執筆者

幼児教育ジャーナリスト 西東 桂子

幼児教育ジャーナリスト・元育児情報月刊誌編集長。著書に『まるわかり幼稚園ライフ』(ポット出版)、『ママ友の距離感』(青春出版社)など。

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