【入学式ってどんなの?】大きな声で返事ができなくても大丈夫

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卒園式も終わり、そろそろ待望の入学式ですね。ドキドキ、ワクワクなのは子どもも親も同じかもしれません。
では、入学式とは何をするのでしょうか?
長年の教師経験もある、教育評論家の親野智可等先生にお話を伺いました。

目次

入学式の足ブラブラは生きるエネルギーのあらわれ

さあ、いよいよ入場です。
司会の先生が「一年生、入場!」と言ったら音楽が流れます。
「一年生になったら」とか「ドキドキ ドン!1年生」などの曲が多いですね。

ピカピカの1年生たちが緊張した面持ちで式場に入ってきます。
お父さんお母さんたちはわが子の晴れ姿を目に焼き付けようとして、自然に首が長くなるようです。

写真や動画の撮影に一生懸命のひともいます。
撮影する場合はルールとマナーを守ってくださいね。

椅子に座った子どもたちはみんな足を元気よく前後にブラブラさせています。
体育館のパイプ椅子はとても高いので子どもたちの足が床に着かないからです。

かわいらしい何百本もの足が元気よく動いている景色はまことに壮観です。
若い命の生きるエネルギーを感じます。

ある有名な私立小学校では、入学試験で子どもたちをわざわざ高い椅子に座らせて足をブラブラさせないかテストするそうです。
ナンセンスな話ですね。

入学式では校長先生や来賓の偉いひとのお祝いの言葉が続きます。
だいたいの話は子どもたちにはちんぷんかんぷんです。
子どもたちにわかる話を、子どもたちに語りかけながら話してくれるといいのですが。
主役は子どもたちですからね。

「1年1組は○○先生です」というように担任発表があって、次にその先生が子どもたちの名前を一人一人呼びます。
「あおき けいすけさん」
「はい」
「あおやま はなえさん」
「はい」
このとき返事ができない子や声の小さい子がいても、気にしないでください。
そのうちできるようになりますから、だいじょうぶです。

【春から1年生!】子どもが『小学校に行くのが楽しみ』と思える親の声かけとは?

写真は親子で一緒に写りましょう

式の時間はだいたい4,50分くらいで、次にクラスごとに記念写真の撮影です。
それが終わると、各クラスに入って先生から挨拶や諸連絡などがあります。
机の上に配布してある教科書に落丁がないか調べたり、ここでPTA役員を決めたりすることもあります。
これがすんなり決まると楽なのですが・・・。

さて、入学式と各クラスでの時間が終わって第一日目が終了になります。
校舎の外に出たひとたちの中には記念撮影にいそしんでいる人たちもいます。
人気スポットは「○○小学校入学式」という看板のところですね。
混み合うこともありますが、朝早めに来てすでにその場所で撮った人たちは余裕です。

このときカメラマンに徹して自分は写真や動画に入らないお父さんたちがけっこういます。
でも、私は、ぜひ親子みんなで一緒に写ってほしいと思います。

何年かしてその写真を見たとき、お父さんも写っているかいないかで印象がまったく違ってくるからです。
一緒に写っていれば、お父さんも人生の大事な時を一緒に歩んできたのだということが伝わります。

こういうことは子どもにとって大事なことです。
お母さんと子どもだけの写真だと、その点ちょっと弱いですよね。

写真を撮ったらそのままディスクの中に埋もれさせないで、ちょっと大きめにプリントして目につくところに飾っておくといいですね。

ところで、ある時の入学式で、帰り際に1人の女の子が私に話しかけてきました。
「先生、私、今日の入学式で何回もだまされちゃった」
「え? どうしたの?」
「司会の先生が『一度、礼』って言うから『一度礼をするんだ』と思ってお辞儀をしたの。
でも、そのすぐ後でまた『一度、礼』って言って、またその後で『一度、礼』って言って、私は全部で4回も礼をしておかしいなと思ったの。
はじめから『4回、礼』って言ってくれればいいのにね」

つまり、彼女は司会が「いちど~、れい(一同、礼)」と言うのを聞いて「一度、礼」だと思ったのでした。

この記事の監修・執筆者

教育評論家 親野 智可等

長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。X、Instagram、YouTube、Blog、メルマガなどで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。

音声配信サービスVoicyの配信番組「コソダテ・ラジオ」の2022年12月の金曜マンスリーゲストとして出演。「家庭での学習習慣」について熱いトークを配信しています。

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