【冬の科学遊び】氷・静電気・霜柱の不思議を体験!
少しずつ気温も下がり、寒さも増してきました。冬、本番ですね。寒い日が続くと、外で遊ぶ機会も減ってしまいますが、子どもはおうちの中でじっとしているだけだと退屈してしまいます。そこでおすすめなのが、冬ならではの自然の不思議を体験する遊び!
今回は、氷や静電気、霜柱を使った不思議遊びをご紹介します。お子さんと一緒に楽しんでみてください。
遊びアイデア:岩立 直子(かんたん工作・科学あそび教室「くりの木倶楽部」主宰)
イラスト:わたい しおり
氷の不思議で遊ぶ
寒さの厳しい冬だからこそできる、氷を使った遊びを紹介します。いろいろな氷を作ったり、溶けていく様子を観察したりしてみましょう。
氷のケーキを作ってみよう!
用意する物
- 洗面器やトレー、プリンカップ、牛乳パック、紙皿など
- 葉っぱやどんぐり、小枝など
- 折り紙や毛糸など
遊び方
洗面器やトレー、プリンカップ、牛乳パック、紙皿などに水を入れます。そこに、葉っぱやどんぐり、小枝のほか、ちぎった折り紙や、切った毛糸など、好きな物を浮かべて屋外に置きます。
翌朝、凍っているかどうか確認しましょう! 凍っていたら、器から外します。カチンコチンに凍っていたら、ぬるま湯を少しかけると外しやすくなります。きれいな、氷のケーキができたでしょうか?
「お湯をかけるとどうなる?」「塩を振りかけてみたら?」など、触ったり水をかけたり、いろいろと試しながら、溶けていく様子まで観察してみましょう。
夜から朝にかけて氷点下になる、などの予報が出ている日が、氷を作れるチャンスです。お住まいの地域によっては、あまり凍らない所もあると思いますので、水の量を少なくして、板状の氷を作ったり、表面にうっすらできた氷に触れたり、パリン!と割ったりするなど、楽しみ方を工夫してみてください。
タオルを凍らせてみよう!
用意する物
- タオルやハンカチなど
遊び方
濡らしたタオルと、乾いたタオルを外に干しておきます。
一晩置くか、しばらく経ったら確認してみましょう!
カチンコチンに凍っていたら、タオルを立ててみましょう!
乾いたタオルが凍っているのは、空気中の水分が凍ったためです。
パリパリになった様子も、一緒に楽しみましょう。
Tシャツやズボンなどで、試してみても楽しいです。
静電気の不思議で遊ぶ
乾燥した冬の時期は、静電気の実験にピッタリ。
パチパチしたり、「痛っ!」となる、静電気の不思議で遊びましょう。
髪の毛を逆立てよう!
用意する物
- 下敷きやクリアファイルなど
遊び方
昔ながらの遊びですが、下敷きやクリアファイルなどをマフラーなどでこすってから、頭に当て、髪の毛を逆立てましょう。意外とやってみたことのない子が多いそうです。実際に自分の体で体験してみると、おもしろさが増します。
長風船がピタッ!
用意する物
- 長風船
- マフラー
遊び方
ふくらませた長風船を、マフラーやティッシュペーパーなどでよーくこすります。長風船を、手や腕、頭などにくっつけてみてください! 「ピタッ!」とくっつく様子がおもしろいです。
ティッシュペーパーとストローで!
用意する物
- ティッシュペーパー
- ストロー
- サインペン
- マフラーなど
遊び方
① 起き上がるティッシュ!
2枚重ねのティッシュペーパーをはがして1枚にし、小さな四角(4~5cm程度)を作ります。ストローをマフラーなどでこすってから、ティッシュペーパーに近づけると……。
ティッシュペーパーが、まるで踊るように動きます。
ストローを、しっかりこするのがポイントです。
② ティッシュ魚で釣りごっこ
ティッシュペーパーを魚の形に切って、サインペンで目などを描きます。ストローをしっかりこすったら、釣り竿に見立てて、魚釣りごっこを楽しみましょう。
霜柱の不思議で遊ぶ
冬の道端などで目にする「霜柱」。
霜柱は、土の中の水分が、細い氷の柱となって地面から伸びたもの。
気温が氷点下になると、土の表面が凍ります。すると、地中にある水分が土の粒の間を通って、表面まで移動し、表面の凍っている面を押し上げるようにして凍っていきます。これが霜柱です。
霜柱は、寒い地域ならどこでも見られる、というわけではないようです。雪が多い地域では、雪が積もっているため霜柱ができにくいのだとか。
遊び方
大きな霜柱を見つけたら、実際に手で触ってみてください。じっくり観察すると、柱の形がよくわかります。足でもしっかり踏んでみましょう。ザクザクっとした感触が楽しいです。
外で遊ぶ際には、凍っていて滑りやすそうな場所がないか、事前に確認しましょう。雪が積もっていると、深さがわからない所もあるので、気をつける必要があります。また、子どもは夢中になると寒さを忘れてしまうこともあるので、十分な防寒対策も忘れずに。
子どもたちは、自然からたくさんのことを学びます。子どもが発見したこと、気づいたことは、どんな小さなことでも、共感してあげることが大切です。親が率先して楽しむことによって、子どもの感じる楽しさも膨らみます。季節ならではの遊びを、親子でいろいろ体験しましょう。
この記事の監修・執筆者
横浜こども科学館(現 はまぎんこども宇宙科学館)で13年間勤務。主に科学実験、企画展、工作教室などを担当。科学実験ショーは、制作から実演まで担当し、2000回以上の実演経験がある。
2006年に退職後、2007年3月に「くりの木倶楽部」を立ち上げ、0歳から大人まで参加できる教室を主宰している。サイエンスショー制作・演示、科学教室講師、サイエンスイベントプロデュース活動の他に、保育雑誌などで科学遊びや工作の執筆・制作も行っている。
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