『あの日、ともに見上げた空』から読み解く発達障害の特徴と基礎知識[医師監修]

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発達障害を取り上げた児童書作品『あの日、ともに見上げた空』を、医療監修の視点で読み解く――。

11月20日に刊行された『あの日、ともに見上げた空』には、さまざまな人が登場します。そのなかには、発達障害やグレーゾーンとみられる特性を持つ人物も。今回は、医療監修を担当された松﨑朝樹先生(筑波大学医学医療系 精神科医)に、作中で見られる特徴、そのほか日常生活でよく見られる傾向についてうかがいました。
最後に、作者黒田さんと松﨑先生によるクロストークも!

文/こそだてまっぷ編集部 イラスト/M.Tomii

目次

▶児童文学作家・黒田季菜子さんインタビュー【第1弾】「書いて載せて、そして書いて、書いて」を読む

▶児童文学作家・黒田季菜子さんインタビュー【第2弾】「育児と執筆、ふたつのあいだで」を読む

まず、発達障害とは?

発達障害とは、生まれつき持っている脳機能の発達の特性により、日常生活や社会生活で困難が生じる精神障害です。ある時点で発症するものではなく、特性は生涯持続し、その子の成長の過程で明らかになっていきます。
発達障害には注意欠如・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)、限局性学習症(LD)などが含まれます。

1)注意欠如・多動症(ADHD)

物事に注意集中を維持することがむずかしい、うっかりミスが多いといった不注意、落ちつきがなく動きまわる多動性、順番を待てない、衝動的な行動が多いといった衝動性が特徴として見られます。

2)自閉スペクトラム症(ASD)

比喩やあいまいな表現の理解がむずかしく、表情やジェスチャーを読むことが苦手なため、対人関係やコミュニケーションに困難が生じやすい特性があります。
また、興味が特定の対象にかたよったり、ルールやスケジュールに強くこだわったり、同じ行動を繰りかえしたりすることがあります。
特定の音や光、肌ざわりなどの感覚が過敏だったり鈍感だったりする特性を持つこともあります。
以前は、知的な障害を伴う自閉症と、伴わないアスペルガー症候群に分けて呼ばれていました。

3)限局性学習症(LD)

全般的な知的な能力に問題はないにもかかわらず、「読む」「書く」「算数」のいずれかひとつだけが極端に苦手な障害です。
具体的には、文章や文字を読むことが極端に苦手なディスレクシア(読字障害)、文章や字を書くことが極端に苦手なディスグラフィア(書字障害)、算数の概念理解や計算が極端に苦手なディスカリキュリア(算数障害)などがあります。

参考)グレーレーゾーン

発達障害の特徴は「ある/ない」が明確にわけられるものではなく、正常と障害のあいだには連続性があります。なかには、明確な発達障害の診断基準は満たさないものの、ADHDやASDなどの特性をある程度持ち、それにより「生きづらさ」を抱えているお子さんもいます。こうした、診断名がつかなくても特性による困難があり、医療や支援の対象として考える必要がある状態を指して、「グレーゾーン」という言葉が用いられることがあります。

日常でよく見られる特徴から考える、発達障害

松﨑先生に、書籍にえがかれた発達障害の特徴はもちろん、そのほか日ごろよく見られる特性についてお話をうかがいました。 「そうなのか!」と驚くような背景や、意外な理由も見えてきます。

Q1.自閉スペクトラム症(ASD)の赤ちゃんは、泣き方に特徴があったりしますか?

(『あの日、ともに見上げた空』1章p.12:ほーちゃんが赤ちゃんのとき、とくに夜泣きがひどくて、ママがひと晩中だいてあやしても、ほーちゃんは泣くばかりで、ちっともねむらず――)

A1.はい、特徴があります

「書籍のなかで、ほーちゃんが赤ちゃんだったころの夜泣きのエピソードは、ご両親にとって非常に大きな苦労でした。

実はASDのお子さんを持つご家庭では、赤ちゃんのころの夜泣きがたいへんだったというのはよくあることのようです。
というのも、ASDの赤ちゃんの泣き声には特徴があることがわかっています。その泣き声は、息継ぎが少なく連続的で、甲高くてノイズを多くふくみ、聞く人に強い切迫感を感じさせます。

さらに、音程が変動しやすく、聞いている人にとって慣れが生じにくく、より耳について気になりやすいのです。苦しそうで、より切迫感を聞く者に感じさせるASDの赤ちゃんの泣き声は、保護者に精神的な疲労を与えやすい点には注意が必要です」

Q2.自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんはルールやルーティンを好むけれども、突然どこかへ行ってしまうこともあるようです。これはなぜなのでしょうか?

(『あの日、ともに見上げた空』8章p.151:ほーちゃんがとつぜんすがたを消してしまうことは、これまでに何度もありました。たてえば、半年前にじいちゃんが腹痛を起こして救急車で搬送された日、二年前のパパの一周忌の日、そして、一年前わたしが四年生、ほーちゃんが五年生になった新学期の晩――)

A2.ASDの特性と深く関係しています

「ASDのお子さんでは、目をはなした隙にお子さんがどこかへと行ってしまう「飛び出し」がみられることがあります。これは単なるいたずらやわがままではなく、ASDの特性と深く関連しており、その子なりの理由があるものです。

たとえば、電車などの特定の物事に夢中になったり、好きな場所に向かうことに夢中になったり、物音や雑踏などの耐えがたい感覚刺激から逃れようとしていたり、そのときによって様々です。
ほーちゃんも、急に姿を消して出かけてしまいましたが、これも彼なりの目的のある行動だったようです。

安全に関するルールを決めておく

「このような飛び出しを完全に防ぐことはむずかしいですが、フェンスや鍵の工夫、電子的な追跡装置といった対策も考えられます。コミュニケーション能力が不十分なお子さんであれば、保護されたときに名前や連絡先がわかる物を普段から持たせておくことも大切です。

さらに、日頃から「いやな音があったときに逃げださずに助けを求める」などの安全に関するルールを、できる範囲で本人と共有しておくこともリスクを減らすうえで有効でしょう」


©M.Tomii

Q3.注意欠如・多動症(ADHD)のお子さんは、常に動きまわって、はたから見ると落ち着きがないように見えますが、なにか意味があるのでしょうか?

(『あの日、ともに見上げた空』7章p.127:セリちゃんは、四六時中ずーっとボールみたいにぴょこぴょこ動き続けています――)

A3.体を動かすことで脳の活動レベルを高めようとしてる、と考えられています

「ADHDのお子さんは、貧乏ゆすりをしたりイスをグラグラ揺らしたり、さらには座っていられず歩きだしたりするなど、落ち着かずに動きつづけていることが多いものです。やめるよう何度言ってもやめないその行動を見て、悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どうも、その動きは無意識に脳の機能を高めようとして行われているようです。ADHDのお子さんの脳は、勉強などの課題に取りくむ際に、脳の活動レベルが低い状態にあります。そのため、体を動かして脳を刺激し、集中できる状態を無意識に作ろうとしていると考えられています。

通常であれば体を動かしながらテストの問題を解こうとすると、なかなか集中できないでしょう。しかし、ある研究ではADHDの子どもは体を動かしているあいだの方が、よりテストの問題を解けていたといいます。

動きを抑制するのではなく、集中できる方法を探してみる

「ADHDのお子さんの落ち着かなさに対しては「じっとしなさい」とやめさせるよりも、「集中を助ける動き」として工夫するほうが本人のためになります。
たとえば、家で勉強する際にイスよりもバランスボールのほうがいいかもしれませんし、授業中には手でにぎるおもちゃを使うなど、動きながら集中する方法を探してみてはいかがでしょうか」


©M.Tomii

Q4.自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)のお子さんは朝が苦手なことが多いようですが、それはどうしてですか?

A4.ASDの子どもは概日リズムが乱れやすい

「ASDでもADHDでも、発達障害のお子さんでは寝坊が問題となることがしばしばあります。その原因は睡眠時間が長いのではなく、寝る時間が遅くなることが朝寝坊を招いています

まず、ASDのお子さんは、概日リズム(体内時計)が乱れやすく、就寝と覚醒の時間が遅くにズレがちです。この概日リズムにはメラトニンというホルモンが関わっています。

通常、メラトニンは、朝に光を浴びることでその分泌が抑制されて、概日リズムが整えられます。目から入る光が減る夕方にメラトニンが分泌され、夜に眠くなります。夜に特に光(特にブルーライト)が目から入ると、メラトニン分泌が抑制されてしまうため、注意が必要です。

ですから、ASDのお子さんは、朝にしっかり日光を浴び、夕方以降にスマートフォンなどを避ける生活習慣が重要です。平日・休日を問わず、一定の時間に起きるように心がけましょう。

ADHDの子どもは、夜更かししてしまいやすい

「ADHDのお子さんは、脳が眠りにつきにくいというよりも、「ついつい眠らずになにかしていたくなって夜更かししてしまう」という行動上の問題が大きく影響しています。
そのため、生活リズムを整えることが重要になります。

目覚まし時計の設定に加え、寝る時間が来たことを明確に伝える「おやすみ時計」の設定など、お子さんに合わせた工夫をしましょう。
また、「お風呂→パジャマに着替え→静かな遊び→消灯」といった就寝に向けたルーティンを決めておくことも効果的です」

生活リズムを整えることが重要

「発達障害の子は、その特性から生活リズムが乱れやすい傾向にありますが、生活リズムを整えることには、ASDでもADHDでもその症状を軽くする効果が期待できます
ぜひ、ご家族全員で生活リズムの改善に取り組んでみてください」

Q5.自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)の子どもで、ゲームなど好きなことを一度始めたら止められない、止めようとすると癇癪を起こしてしまうことがあります。どうしてでしょう? 

A5.ADHDの子どもは、ゲームで脳を刺激することに惹かれている可能性がある

「発達障害のお子さんについて「ゲームばかりしていて心配」と悩む保護者の方は少なくありません。実際、ADHDでもASDでも、ゲームで遊ぶ時間が長く、ゲームに伴う問題も多いと報告されています。

ADHDのお子さんがゲームに熱中しやすい背景には、脳の特性が関わっています。ゲームは達成感を通じて、脳の報酬系であるドーパミン神経系を強く刺激します。ADHDの特性からくる脳の活動レベルの低さに対し、お子さんは無意識にゲームで脳を刺激することに惹かれていると考えられます。

また、ADHDのお子さんは自分で行動をコントロールすることが苦手で、時間の感覚にも問題があるため、「気が付けば長時間が過ぎていた」と悩むこともあります。ゲームが問題にならないよう、本人と話し合ってルール作りをし、ゲーム以外にもできることを増やせると良いでしょう。

ASDの子どもは、ストレス解消法としてゲームをしている可能性も

「ASDのお子さんがゲームにハマる理由としては、社会生活のストレスからの避難場所となっている可能性が考えられます。予測が困難な社会生活と比べ、明確なルールに基づくゲームの世界は過ごしやすく、安心できる空間となります。
また、人とのコミュニケーションにストレスを感じるお子さんにとって、ゲームの世界が数少ないコミュニケーションの場となっていることもあります。

ですから、お子さんの熱中がどのような理由によるのかを考えることが大切です。
コミュニケーションの場を求めているなら、お子さんにとって安心できる別の場を探したり、場合によっては一緒にゲームをして親子のコミュニケーションの機会を増やしたりすることも有効です。

ASDのお子さんはルールを守ることが得意なので、いっしょにゲームについてのルール作りをすることも重要です。また、お子さんのお部屋にゲーム機があると、遊ぶ時間が長くなり制御が困難になりがちなため、設置場所にも配慮しましょう」


©M.Tomii

作者・黒田先生と監修・松﨑先生のクロストーク

書籍の監修時に、気になったことを先生同士で質問しあっていただきました! 作品を深く読み込んだからこそ生まれた、専門家ならではの視点や疑問……。そのやり取りから、発達障害や多様性への理解をさらに広げるヒントが見えてきます。

ASDの子どもは方言を使わない?

黒田「お話のなかのほーちゃんは、大阪生まれの大阪育ちなのですが、大阪弁をいっさい使わず、言い切りか、敬体で話しています。
わたしの周囲のほーちゃんのお友だち(似た傾向にある子)も大阪育ちなのに、いっさい大阪弁を使わないのでそれに習ったのですが、全国のほーちゃんのお友達もよく似た傾向にあるものでしょうか?」

松﨑「非常に興味深いご質問をいただきました。それは、あります。
ほーちゃんのお友だち、つまりASDのお子さんは、方言ではなく標準語を話す傾向があると言われています。

一般的に、子どもは周囲の人々との会話を通じて言葉を習得するため、まわりが話す方言が自然と身につきます。しかし、他の人との会話がむずかしいASDのお子さんにとって、人との会話から言葉を学ぶのには時間がかかります。

一方で、テレビや動画の視聴は緊張が少なく、「お昼のニュースの時間です」といった定番のフレーズも多く、ほかの会話も視聴者を配慮した聞き取りやすい話し方であるため、会話の「教科書」として機能しやすいのです。
このメディアから学ぶ言葉は標準的なアクセントであるため、結果としてその話し方(標準語)が身につきやすくなります

さらに、ASDのお子さんは、その場の雰囲気に合わせて話し方を変えるという複雑な社会的なルールを読みとることが苦手なため、方言が多い場でも標準語で話しつづけることが多いと考えられます」

発達障害と診断される際に、気を付けていることは?

黒田「実はうちにも多動と自閉双方を併せもっている家族がいるのですが、知的な部分がかなり早熟で、故に障害があるとはなかなか気が付かず、かなり後になって受診した小児神経科の医師に「この子は変わらないよ、そういう子なの、周りが変わればいい」と言われて逆にほっとした記憶があります。

先生はどちらかといえば成人の精神疾患等の専門家でいらっしゃるとは思いますが、児童もしくは成人の患者さんに、発達障害があると告げる時、こういう言い方をしているとか、気を付けているという点はありますか?」

松﨑「これをお読みになる方には、発達障害のお子さんをお持ちのかたも少なくないはず。お伝えしたいことは、これまでお子さんご本人も、そして、お子さんを支えてきたご家族も大変だっただろうこと、「頑張りましたね」ということです。

ご本人からすれば、長年の「なぜ自分はうまくいかないのだろう」という漠然とした生きづらさを感じつづけてきたはず。保護者の方は「自分の育て方が悪かったのではないか」という自分を責める気持ちを抱えていたことも多いものです。
「それはあなたの問題ではなく、発達特性の問題であった」とご理解いただきたいものです。そこに、ご本人が長年の苦しみから解放され、「救われる」側面があることを期待しています。

また、発達障害を「治すべき病気」ととらえるのではなく、生まれもった「個性のひとつ」が、現在の社会環境や仕組みに合わないために困難として現れていることもお伝えしたいです。

つまり、問題は本人ではなく、社会との「ずれ」にあるのかもしれない、という視点を共有することで、自己肯定感を守り、 環境調整などの建設的な対策へ意識を向けていただければと思っています」

『あの日、ともに見上げた空』が旅のお話の理由は?

松崎「変化を非常に苦手とし、一日のルーティンや場所の不変性を強く求めるほーちゃんに、あえてこの物語の中で「旅」という大きな変化を伴う行動を選ばせたのは、どのような意図や狙いがあったのでしょうか? 
物語の構造として、あるいはほーちゃんの成長を促すためのステップとして、「旅」という経験が彼にどのような意味を持つと考えられたのか、その背景にある着想やメッセージについて詳しくお聞かせください」

黒田「実際のところ、ほーちゃんがいったい旅行を楽しんだのかどうかは、この物語をすべて読んでみてもよくわからないことなんですよね。(もしかしたら嬉しかったのは電車が見られたことだけかもしれない)。

旅行を言いだしたのはトモさん(移動支援のお兄さん)だし、計画や準備はすべてほかの大人や妹の伊吹だし。
いったいほーちゃんが(もしくはコトコが、または一番年少のセリちゃんが)旅行を楽しく安全に過ごすためにはどうしたらいいのかを書きたかった、という点が「旅行」をテーマにした大きな狙いでした。

作者としては、「大勢でなにかをしようとするときには、なんでもできる人に基準を合わせたらアカン」というシンヤさんの一言に全部を詰めたように思います」


©M.Tomii

登場人物たちが抱えるさまざまな背景

松崎「この作品に登場する人物たちは、病気や障害、あるいは個人的な複雑な事情といった、なにかしらの背景や「なにか」を抱えているように描かれています。じいちゃんや、コバトハウスのシンヤさんのように、非常に頼れる立派な人物として描かれているキャラクターについても、やはり聞けばなにかしらの物語や過去があるのだろうかという想像が働きます。
物語の創造主として、キャラクター設定において「だれにでもなにかしらの背景や物語がある」という普遍的なテーマをどのように位置づけているのでしょうか? 
そして、この「だれにでもなにかがある」という視点は、人が互いに優しくなれるための重要な鍵であるという考えについて、先生のご意見をお聞かせいただけますでしょうか」

黒田「わたし個人は医療的ケア児である子どもの母親としてここ8年ほど暮らしているわけですけれど、いわゆるマジョリティであった人間が突然マイノリティ側に立つと、それまで見えていた景色がぐるりと変わるんですよね。たとえばですが、障害のある子どもや、大人のすがたを街中で見つけるのがすごく得意になります。

先生のおっしゃる通り「事情のない人」はいません。傍目には分からないけれど内部障害のある人、当事者ではないけれど家族に障害のある人がいる人、それ以外にも困難がある人。
わたしの物語は、そのようなマイノリティであり困難のある人達の視点からでなくてはならないと思っています。

東日本大震災の発生後、「文学に何ができるのか」ということが書き手の中で議論になったことがありましたが、哀しみと困難に沿う存在でありつづけるということが、それの大きな存在意義なのではないかなと思っている、というと、ちょっと言いすぎかもしれませんが」

さいごに

監修・松﨑先生から保護者の方へ

発達障害の支援とは「その子専用の取扱説明書」を周囲がいっしょに作っていく作業です。「じっとしなさい」と叱るより動いて集中できる方法を探し、「早く起きなさい」と急かすより光やルーティンで体内時計を整える。

そうした工夫の積み重ねが、お子さんの人生をより良くし、健やかな成長を助けます。診断名はレッテルではなく、より良い方法を見つけるための地図です。

すべてのお子さんが、その子らしい空を見つけられるようになることを願っています」

©M.Tomii

松﨑朝樹(まつざき あさき)

精神科医・筑波大学医学医療系臨床医学域精神神経科講師。筑波大学卒業。いくつもの精神科病院や総合病院の精神科、国立精神・神経医療研究センター勤務を経て、2014年より現職。2024年より筑波大学附属病院臨床心理部のチーフを兼任。ベストティーチャー賞を何度も受賞。『1分で精神症状が学べる本304』『教養としての精神医学』(共にKADOKAWA)、『精神診療プラチナマニュアル』(メディカル・サイエンス・インターナショナル)など著書多数。『メンタル系YouTuberの会』の会長を務める。

『あの日、ともに見上げた空』

あらすじ

小学5年生のわたしには、ひとつ上の兄・ほーちゃんがいます。ほーちゃんは、とつぜんさけんだり、駆けだしたり。わたしとは全然ちがう人間なのです。でもそんなほーちゃんが、インフルエンザで修学旅行に行けなくなったことから、子どもからおとな、さらに犬まで巻きこむ「やり直し修学旅行」がはじまり……!?

「ふつう」や「多様性」を読者に問いかける、感動作品です。

(本作は、第33回小川未明文学賞にご応募いただいた639編(短編作品352編、長編作品287編) のなかから大賞にえらばれた「ほーちゃんと、旅に出る」(長編作品)を改題し、書籍化いたしました)

『あの日、ともに見上げた空』の商品概要

  • 作・絵:黒田季菜子(作)/トミイマサコ(絵)
  • 定価:1,760円(税込)
  • 発売日:2025年11月20日
  • 判型:192ページ
  • ISBN:978-4-05-206244-5

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