小学生を対象とした最難関中学合格を目指す算数専門塾「フォトン算数クラブ」は、全員が1学年上の学習をする飛び級コース等、独自のメソッドで、毎年塾生の80%以上が御三家・早慶レベル以上の中学校へ進学しています。
その塾長である武井信達氏が、驚異的な実績を上げた理由と、算数を得意にするためのフォトン式メソッドを初公開する『フォトン算数クラブの超戦略思考で合格する中学受験』(Gakken)。
どのように受験勉強を始めたらよいか迷う保護者の方に、ぜひ参考にしていただきたい一冊です。
※『フォトン算数クラブの超戦略思考で合格する中学受験』(Gakken)より、一部内容を抜粋してご紹介します。
フォトン算数クラブとは?
皆さん、こんにちは。フォトン算数クラブ塾長、武井信達です。
フォトン算数クラブは、2007年に私が東京・自由が丘でひとりで始めた小さな塾です。
お近くに弊塾がなく、「その塾、何?」という方も多いかもしれません。フォトンは、現在東京に3つの校舎(自由が丘・白金高輪・日本橋)を持つ、3校舎合わせてもひと学年100人程度の小さな中学受験算数塾です。1クラス12人制。私と、私が見込んだ最高の講師が精魂込めて指導してきました。
お陰様で17年連続、塾生の8割以上が御三家・早慶中以上への合格を達成しています。
塾としての規模は少しずつ拡大してきましたが、講師の水準にこだわりすぎるほどこだわった結果、定員を増やすのが難しい状況です。心苦しいのですが、年に一度の入塾テストの倍率は約5倍になってしまいました。
「なぜ、知名度もない、算数1科目の小さな塾がこのような人気の塾になったのか? これほどの合格率を達成した理由とは?」
その理念とメソッドを、皆さんの学習に役立ててほしい。今回はそう考えて本に記すことにしました。
親の関わり方が、合否に大いに影響する

生活リズムは崩れていないか、睡眠時間は足りているか―そういう土台を整えてあげることが親のミッションの1つだと考えています。
そう、睡眠時間は絶対に削らないでください。低学年なら9時間、6年生であっても8時間はしっかり眠ることを強くすすめます。勉強中にぼんやりしたり、うとうとしたりしてしまうようでは学習効率が下がり、とても苦しいスパイラルに入ってしまいますから、受験直前期だとしても睡眠時間はしっかり確保してください。
塾の授業中でも、睡眠不足だな、という生徒はすぐにわかります。授業中の集中力や理解力が急激に落ちるからです。これは本当にもったいない。適切な睡眠時間の確保、これこそ、保護者の方の重大なミッションです。
脳は寝ているときに学習内容を整理するといわれています。実際、どれだけ塾で頑張っても、寝不足の子はもったいない状況に陥りがちです。
「合格する子ども」の特徴―集中モードに入る

最難関校に合格する子は、決して「全員が天才」でも「勉強だけしているマシーン」でもありません。私が見てきた合格者たちに共通する要素は、意外なほどシンプルです。
- 失敗しても折れない心
- 人のせいにせず、受験が自分ごと
- 己を信じる心
- 集中モード(ゾーン)に入る
これらがそろっていれば、入試というプレッシャーのかかる舞台でそれまでの力を発揮することができるのです。
逆に、偏差値がいくら高くても、「ミスしたらどうしよう」などの邪念が多い子、模試の成績が悪い場合に過度に気にしてしまう子、親の顔色ばかりうかがっている子は本番で力を発揮するのが難しい場合が多いのです。
それは、心をうまくコントロールできず、「集中モード」に到達していないからです。「集中モード」とは、心理学でいう「ゾーン」のことです。
体力が一朝一夕ではつかないのと同じように、心の土台も、急には強くなりません。ぜひ、普段から親御さんがポジティブな声がけをして、情緒が安定するように導いてあげてほしいと思います。
成功するご家庭のパターン

では、これまでに、大成功だなと思ったご家庭のパターンを挙げてみましょう。
- 親御さんがむやみに焦っていない
- 子どもが自分で考えて動く「自走モード」に入っている
- 小さな弱点も放置せず、早め早めにつぶしている
- きょうだいや周囲と必要以上に比べない
- 子どもが集中モードに入り、雑音がない
このようなご家庭の雰囲気が土台となると、子どもたちの合格率はぐんと上がります。もちろんお子さんがコツコツと努力を続けてきたという前提ですが、土壇場で必ず合格するぞ、という気持ちを持てる子は強い。
経験上、大体こういう生徒は志望校に合格できます。しかし繰り返しになりますが、このモードには急に入ることはできません。じっくりと時間をかけて、勝てるモードを目指して長期戦でいきましょう。
中学受験で最終的に勝つ子が持っているものは、いたってシンプル。
「自分は、ここまでこれだけやってきたんだ」という、自信です。
この自信は、誰かに与えられるものではありません。親の期待でも、塾のクラスでも、模試の偏差値でもない。自分が積み上げてきた日々の努力の総量だけが、本番の心を支える「本物の自信」になります。そして自信を育てる鍵を握るのは親御さんともいえるでしょう。
逆に、親がふと漏らした一言の不安が、子どもの心を大きく揺らすことがあります。子どもは、思っている以上に、親の表情や声色、ため息一つを敏感に受け取っているからです。
ぜひ、お子さんが集中モードに入れるように協力してあげてください。
子どもはみんな、花の種

子どもは、みんな花の種です。私はそのことを強く実感しています。
種の段階では、どんな花が咲くのかわかりません。だからこそ、子どもが小さい頃、親御さんは「こんな花を咲かせてほしい」と夢を描きますよね。安心してください。どんな子も、必ず花は咲きます。
ただし―たいていの場合、それは保護者の方が想像していた花とは違います(笑)。それが人生の面白さでもあるのですが。
保護者の方から、こんな相談を受けることがあります。
「先生、うちの子には才能がないんでしょうか?」
多くの場合、これは「中学受験に向いた才能が、今は見えないので、このまま勉強しても無駄なんでしょうか」という意味です。同じ親として、そう感じてしまう日があることは、よくわかります。頑張っているつもりでも成績が伸びない、それどころか偏差値が下がってしまった… …そんなこともあるでしょう。わかっていても不安や失望が頭をもたげることもありますね。でも、それと「子どもに才能がない」ということとはまったく違います。
突然ですが、ナマケモノという動物をご存じでしょうか。動かないから怠け者のように見えますが、実はあれは生き残るための進化の結果です。食料や水の少ない環境では、動かないほうがエネルギーや水分を失わず、生存率が高くなります。つまり、彼らは〝怠けている〟のではなく、〝最適化されている〟存在なのです。
人間も同じです。今は目立たなくても、どんな特性を備えていて、どこで花開くかなんて、誰にもわかりません。だからこそ、親御さんには「どんな花が咲くのかな」と楽しみに待っていてほしいのです。
フォトン算数クラブの超戦略思考で合格する中学受験
算数先取りと親の関わり方がすべて
武井信達(著)
定価 1,980円 (税込)
【Chapter1 なぜ「フォトン算数クラブ」は中学受験塾なのか?】
フォトン算数クラブが中学受験の専門塾である理由を、著者自身の「勉強ができない子」であった経験から語ります。教育を投資として捉えていく視点も提示します。
【Chapter2 戦略こそが命綱】
中学受験で努力を結果につなげるには、戦略が重要です。まずは戦略と戦術の違いを説明し、本章では「算数の先取りで時間を買う」という勝ち筋を具体化します。
【Chapter3 算数力はこうして育つ――フォトン式メソッドの核心】
算数は才能ではありません。先取りと反復で「できる」を積み、自信を育てていくことができます。家庭で再現できる、算数力を伸ばしていくための工夫も紹介します。
【Chapter4 フォトン流「合格する親の関わり方」】
合格を支えるのは親の関わり方です。子どもは別人格だと理解し、怒り方・親子の距離感を整えることで、親子が壊れない受験を目指します。
【Chapter5 中学受験の現実――親が知らない「子ども」のドラマ】
塾の現場には伸び悩みと跳ね上がりのドラマがあります。著者が接した生徒の事例から、伸びない時期の意味、スイッチが入る瞬間を紹介していきます。
【Chapter6 これからの中学受験戦線で、合格するために】
情報過多の時代に必要なのは、振り回されない目利きです。実績と誠実さで選び、学びの習慣を残す受験へ。オンライン塾の活用も提案します。
【Chapter7 フォトンの教育観――私が子どもたちに手にしてほしいもの】
最後に、フォトン算数クラブの教育観をお話しいたします。中学受験を通して、
子ども、そしてご家庭が手にしていただきたいものがあります。
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