【図鑑をどう読む?どう使う?】デジタルとアナログを併用して情報を得る|落合 陽一さん(メディアアーティスト) PR

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【図鑑をどう読む?どう使う?】デジタルとアナログを併用して情報を得る|落合 陽一さん(メディアアーティスト)

大人気の本格図鑑「学研の図鑑LIVE」シリーズは、2022年「学研の図鑑LIVE 新版」としてリニューアルしました。2023年6月には、新たに学研の図鑑LIVE 新版『魚』『鉄道』『星と星座』の3冊が発売となりました。
発売を記念して、科学技術や研究の最先端で活躍されている方々に、子どもの頃にどんな図鑑を読んでいたか、その経験が今にどうつながっているかをインタビュー! 今回お話をきいたのは、メディアアーティストの落合陽一さんです。

目次

コンピュータなどのデジタル・テクノロジーで芸術をつくるメディアアーティストとして活躍する落合陽一さん。幼い頃から写真や音楽、生物、宇宙など幅広い分野に興味を持ち、好奇心を育んできました。図鑑との出会いをはじめ、デジタル時代に紙の図鑑が持つ意味など、さまざまなお話をうかがいました。

外国の百科事典と共に置かれた生物図鑑が図鑑との出会い

子どもの頃、応接室も兼ねた地下室に、父が揃えた百科事典がずらりと並んだ本棚がありました。そこに生物図鑑が混じっていた。英語で書かれたモノクロの百科事典に比べて、カラー写真が豊富に載った図鑑は圧倒的におもしろかった。

それがきっかけで、好きな分野の図鑑を買ってもらうようになりました。学研の図鑑は表紙や裏表紙の写真が印象的で、豆知識のような解説文も好きでしたね。ベルツノガエルを飼っていたので、「どういった生き物なんだろう」と、解説文や体のしくみが描かれたイラストなどを見ていたと思います。「恐竜」や「宇宙」の図鑑も持っていました。

さまざまな情報を一気に目にできる図鑑という媒体の楽しさ

代表的なインターネットブラウザであった、Internet Explorerがリリースされたのが1995年のこと。僕は8歳の時にパソコンを買ってもらい、自力でインターネットに接続しました。

ただ、当時のインターネットは、英語が読めなければあまり情報が得られませんでした。そのため、情報源は主に本や図鑑、教育テレビなどの映像でした。今は、調べ物をするにはインターネットを使う方が、得られる情報量が多く、検索しやすく、原著にあたれて、更新もされる。でも、デジタルデバイスは、情報を一気に目にすることができない。

図鑑の見開きページってたくさんの写真と解説がありますよね。ふと目を止めた写真の解説を読み、またほかの写真を見るというザッピング的な使い方ができる。僕は飽きっぽいので、何冊もの図鑑を広げて、いろんな写真を次から次へと眺めていました。

僕の息子もデジタルデバイスは持っていますが、今、同じように図鑑を見ています。知らない情報が同時にいっぺんに入ってくることが面白いんじゃないですかね。真剣に何かを調べるというより、たくさんの情報を目の前において好きに楽しむみたいな。でもそれでいいと思うんですよね。

図鑑は、好きなものの「博士」になるきっかけ

子ども時代、好きなものに夢中になって、図鑑に書かれているようなことを知っていると「◯◯博士」なんて呼ばれたりしますよね。図鑑を読むと博士になれる気がする。そこから、20年くらい興味を持ち続け、学び続けると、論文を書いて本物の「博士」になることもできます。図鑑を書く「研究者」になるのはかなり難しいですが、本当に好きなことと出会えたら、ぜひ「博士」を目指し、さらには「研究者」として図鑑を書く人になってほしいと思いますね。

僕が今、もし自分で図鑑を作るなら、動物の体の形と動作の関係性を扱った機能形態学をテーマにしてみたい。あとは、インテリアになるような大人向きの図鑑。紙媒体の図鑑の活路はきっと高級路線にある。でも学研の図鑑はそれと対極で、バラエティ番組みたいな感じがあって、そこがいい。写真だけじゃなくて、イラストもあって、豆知識や小ネタも入っている。大人も子どもも楽しめるつくりになっていると思います。

落合 陽一(おちあい よういち)

メディアアーティスト。1987年生まれ、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の早期修了)、博士(学際情報学)。筑波大学デジタルネイチャー開発研究センターセンター長、准教授・JSTCRESTxDiversityプロジェクト研究代表。IPA認定スーパークリエータ/天才プログラマー。ピクシーダスト テクノロジーズ代表取締役。日本科学未来館の常設展「計算機と自然、計算機の自然」の監修など、多種多様に渡る研究・芸術活動を通して、デジタルと人間との新しい関わり方の提案をしている。

「学研の図鑑LIVE」について

図鑑体験を、あたらしく。

1970年に創刊され、2020年に発刊50周年を迎えた「学研の図鑑」。「学研の図鑑LIVE」は、その流れを汲む最新シリーズ。ハイクオリティな写真やイラストと、最新情報がつまった本格図鑑。楽しいオリジナル映像が収録されたDVDつき。動画や3D ARがスマートフォンで見られます。

2022年には「学研の図鑑LIVE 新版」としてリニューアル。2023年6月現在、新版は『昆虫』『恐竜』『危険生物』『魚』『鉄道』『星と星座』が発売中。“あたらしい図鑑体験”を提供しています。

学研の図鑑LIVE公式サイト:https://zukan.gakken.jp/

この記事の監修・執筆者

編集部員 こそだてまっぷ編集部

未就学から中学生までの子を持つママ編集者を中心に、子どもの学びや育ちに関する様々な情報を日々発信しています!

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https://kosodatemap.gakken.jp/

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